もっともらしい曖昧な罠
昨日渋谷を歩いていたら、すれ違いの男性が電話で話し始めた。
「あー、今ちょうど向かっているところです!」
何か取り繕うような雰囲気で話していたその言葉を聞いたとき、とても違和感を覚えた。
おそらく誰かと待ち合わせしていてその場所に向かっているところだったのだろう。
ただ、「今“ちょうど”着いたところです!」なら分かるのだが、「今“ちょうど”向かっている」ってどんな状態なんだろう。向かっている過程に“さっき”も“今”も“その先”も違いないのではないだろうか。
それは察するに、待ち合わせの時間に遅れそうになっていた(もしくは既に遅れている)ので、「もう着くよ」という言い訳を言いたかったが、“着く”状態にはまだほど遠く、“向かっている”という表現に止めたのであろう。
一見謙遜しているようで、とても相手を騙している。
人が曖昧な表現になるのは、何かしら心の中で後ろめたさがあるときだと思う。
と、ここまで言っておいて得てしてこういうことは自分でも日常的によくあると思うので、反面教師として意識して言葉を選びたいと誓った。今日この頃。
与え合いの恩贈りで巡る世の中になったらいいな。 だれでも好きなこと、ちょっと得意な自分にできることで、だれかのためになれて、それが仕事にもできたら、そんな素敵なことはないですね。 ぼくの活動が少しでも、あなたの人生のエネルギーになれましたらうれしいです。