見出し画像

どうやったら作業を速くできるのか?

新人さんいっぱい入ってきて、がんばっています。3か月後には規定数できるように、だそうです。いやーそれは大変、私だったら無理かも。
改めて、どうすれば時間内にスムーズに作業を終えることができるか考えてみます。

一般的なビジネスホテルの客室清掃の流れとしては

ドア開ける

ゴミや使用済みのタオルやシーツ類を部屋から出す

新しいタオルやシーツ類、使われた分の消耗品を持ち込む

ベッドを組む

部屋の清掃(備品を定位置に戻す)

風呂トイレの清掃

消耗品を補充する

掃除機をかける

ドア閉める

こんな感じです。普通は消耗品の補充は清掃しながらやりますね。ベッドを組む前に風呂トイレを先にする人もいます。ベッド組んでいる間に乾くからね。
ホテルによっては風呂トイレだけ先に何部屋もまとめて洗ってしまうところもあるようです。大きなシティホテルでは、シーツを剥がす担当、ベッドメイク担当、水回り担当のように完全に分かれていたりします。
当ホテルでは基本的に1人で1部屋ずつこなしていきます。自己紹介でも書きましたが、シングルルームなら1部屋25分くらいで仕上げます。

で、皆同じ作業をやってるはずなのに、作業時間にばらつきが出てきます。

もちろん、使われた部屋の状態にもよります。ゴミが多いとか、散らかってるとか誰がやっても時間かかるだろ、みたいな部屋もあります。逆に、風呂を使っていないラッキーな部屋があったりもします。

それはそうとして、やっぱり個人差というものがあります。要領の良し悪し、あります。まあ、あまりにも速い人は雑だったりもしますが、基本はスピードアップですね。やっていくうちに速くなります。筋力もつきます。
で、半年ほどチェッカーをやってみて、こうすればいいんじゃないかと思ったことをまとめてみます。

部屋の出入りを少なくする
あれ忘れた、これ忘れた、で出たり入ったりしていると時間がかかります。あらかじめ絶対に必要なもの(スリッパとかダスターとか)を持って部屋に入り、ロストや不要なものを持ち出して足りないもの、新しいものを持ち込む。これで1回。作業を終えて掃除機を取りに行く。これで2回。極力2回で済ませる。補充しなくてはならないのが何か、判断力記憶力がものを言います。

道具を揃える
先日〝木こりのジレンマ〟という話を目にしました。木こりが忙しく一生懸命木を切っているけど、斧がなまくらで作業がなかなか進まない、だけど斧の手入れをする暇がない、というような話でした。時間はかかってもまず基本的なことをちゃんとやれ、ということですね。急がば回れ。
あれ忘れた、これが足りないを防ぐためには、作業を始める前に道具や補充するための消耗品をすぐ取り出せるように揃えておくのが重要です。よく使うものは一目でわかるように整理整頓です。補充するための液体のソープ類も、百均の洗剤容器を利用したりして持ち歩くようにするといいかも。ペットボトルは口が小さくて入れづらいのと、間違って飲んじゃったりするのでやめましょう。
イラストには描いていませんが、ポケットの多い作業用エプロンとかウエストバッグ(あまりボリューミーでないもの)を身につけるといいかな。ペンとメモ帳は必須です。

画像1

作業の順番を決める
ある程度作業ができるようになったら、手順を決めてしまいましょう。これをやったらあれをやる、あれとこれはセットで行うという具合に。部屋に入るときにスリッパとハンガーを揃えて消臭スプレーの減りをチェックする、テレビのチャンネルを合わせつつゴミをまとめるとか。毎回同じルーティンにしてしまうのです。
これは実際に作業をしていなくても、頭の中でシミュレーションできます。出勤する電車の中でもできますよ。まずドアを開けてからどうするか、イメージトレーニングです。

余計な動作をしない
これちょっと自分ができていないので偉そうに言えないんですけど。見ていて思ったのは、速い人はあまりバタバタしていないという印象があります。動きに無駄が無いんですかね。
シーツを広げるのも一度で決める、その場で手が届くところは一度で全部やる、というように。あまりがちゃがちゃ動き回っていると、ものを落としたり壊したり(ステイ部屋は特に注意)、水はねを飛ばしたり余計な仕事を増やすことになるので注意しましょう。私もカップを割ったりレースカーテンを破ったり(おいおい…)するので気をつけます。
枕とかセッティングするものをすぐ手が届く場所に置いておく、というのも意識しています。私は引き出しも棚がわりにして枕を置いたりします。なるべく動線は短く、あっち行ったりこっち行ったりしない。ペーパー類の三角折りは、素早くできるように自宅でも練習します。
昔、情報集めにネットの掲示板をよくのぞいていましたが、そこの書き込みに「速い人は泳ぐように作業をこなす」というような表現がありました。泳ぐようにスムーズに作業しているんでしょうね。それから、ベッドを組むときに枕側に入るのは一度だけ、という書き込みを見てどういうこと?とすっごく考えこみました。
あとはとにかく考え事をしないで、目の前のことだけに黙々と取り組むとかね。作業しながら禅の修行みたいな。

開き直る
これは作業を速くするということではありませんが。はたから見ていてすごく速い人がいる、私も追い付かなければ…みたいに思うことがあるかもしれません。だけど、それは結局その人が手を抜いているだけの結果だったりします。ソープ類やティッシュなどの補充が全然されていない、しずくの跡を拭き上げていないということもあります。自分はきちんと作業しているからそれなりに時間がかかるのだと開き直ってもいいのでは?

♪♫♬♩

聞いた話では、新しいホテルでは部屋のアウト状況がわかる端末を各自に持たせているところもあるとのこと。いいなあそれ。
ステイで在室なのかそうでないのか、ドア脇にサインが出るところもあるしね。うち、無いのよね。ノックしないとわからないし、返事が無いからドア開けたら寝てた、みたいなこともあるし。作業効率アップにはそういう最新機器の導入も欲しいところ。

ということで考えつくままに書いて(描いて)みました。こうすれば効率がいい、というアイデアがあればぜひ教えてください。ヴィジュアライズ(笑)します。

※2024年5月追記しました↓

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?