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逆噴射プラクティス解題 #7

目次

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本編

よう。
おれだ、下品ラビットだ。

この記事は、二〇一八年十月八日から三十一日の間に開催された「逆噴射小説大賞」の投稿作品の解題だ。
何を考えて書いたか。
どんなイメージなのか。
今後の展開の予定は。
そういったことを、各回ごとに四作品ずつ解題してきた。

今回は、投稿第二十一作目から第二十四作目を扱う。

これまでの六回分はうさぎ小天狗が書いてきたが、やつが忙しいようなので、今日はおれがやることになった。
よろしくな。

No.21 「異世界の勇者がやれやれ無双する件」

ここ十年程流行っている異世界転生ものをやりたかったらしいが、そんなものはありふれてるし、「異世界転生した勇者」を相対化して彼の「怪物っぷり」を描くってのもありふれてるよな。
ここはひとつ、「異世界から転生してきた勇者をうまくコントロールしようとしてヨイショしていた側が彼をコントロールできなくなる」とか「怪物だったはずの異世界からの勇者にほだされる」とか「結局どっちもどっち」みたいな話にしちまうのがいいんじゃないか。ああ、確かに、『聖戦士ダンバイン』とその小説版『オーラバトラー戦記』みたいだよな。

ジャンル
ライトノベル、ファンタジー

参考・引用文献
特になし

No.22 「押入れの中の少女たち」

これを書く前々日ぐらいから、小天狗が『異形の白昼』を読んでにやにやしていたから、きっとあれに影響を受けた心理ホラーだろう。なんなら中にインスパイア元になったものがあるに違いない。
ろくな結末にはならんだろうから、それを楽しめるといいよな。

ジャンル
心理ホラー、サスペンス、ブラックコメディ

参考・引用文献
筒井康隆・編『異形の白昼』(ちくま文庫)

No.23 「ラストガール実験」

小天狗が書きかけの原稿を見せて、これでどうかと聞いてきたので、読んでみると冗長でつまらなかったから、おれが指示して今の形式に書き改めさせた。
やつは「設定を語ってるだけみたいでよろしくないよ」なんて言ってたが、それで書いたものがつまんなきゃ元も子もない。まして今回は「つかみ」で面白がらせるコンペティションだ。

ジャンル
スラッシャーホラー、SF、ブラックコメディ、スプラッタホラー

参考・引用文献
『13日の金曜日 完結編』(監督:ジョセフ・ジトー/脚本:バーニー・コーエン/出演:コリー・フェルドマン、テッド・ホワイト)
『ハロウィン』(監督・脚本:ジョン・カーペンター/出演:ジェイミー・リー・カーティス、ニック・キャッスル)
『ラスト・サマー』(監督:ジム・ギレスピー/脚本:ケヴィン・ウィリアムソン/出演:ジェニファー・ラブ・ヒューイット、ミューズ・ワトソン)
『エコエコアザラクⅢ MISA THE DARK ANGEL』(監督:上野勝仁/脚本:七月鏡一、林壮太郎/出演:佐伯日菜子)
『キャビン』(脚本・監督:ドリュー・ゴダート/出演:クリステン・コノリー、シガニー・ウィーバー)

No.24 「去り行く影を抱きしめよ」

最後なんで、最後にふさわしい内容にしたかったようだ。つまり、世界が崩壊するやつな。
どうやらタイトルが先に決まってたらしく、それに合わせて「去り行く影」をネット内「天国」にしたらしい。つまり、こいつらは滅びてゆくわけだが、さて、それまでにどんなあがきをするのかな。

ジャンル
SF、ポストアポカリプス、サイバーパンク

参考・引用文献
「去り行く影を抱きしめよ」(ハーラン・エリスン/井辻朱美・訳/トム・リーミイ『サンディエゴ・ライトフット・スー』サンリオ文庫)
『第七女子会彷徨』(つばな/徳間書店リュウコミックス)
『BLAME!』(弐瓶勉/講談社アフタヌーンKC)


以上で解題はおわりだ。

だが、実際には、終わりじゃないぞ。
この続きを書かなきゃいけないんだからな。

コンペティションの趣旨がどうであれ、書き始めたものは終わらせなければならない
終わらせなければ、次の作品を書き始めることもできないし、終わらせることができなければ、人に届くものを書けるレベルまで到達しえない。

これは始まりに過ぎないと、そういうことさ。

とまれ、今回はこの辺にしておく。
かならず、またお目にかかろう。


(下品ラビット)


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