カルヴァート・キャリーズ・オン・ザ・デス
キョート、アンダーガイオン、第五層。平安時代から続く呪術的都市構造プロトコルに則った区画整理の結果、世界商品と形容しても過言ではない美しさを誇るキョート・アッパーガイオンが捨て去った闇がここにある。
その闇とは?……人間である。より正確には、生命体としての人間の姿。人が生きる過程で生み出す衣服、食料、芸術……そのような成果のみが地上、アッパーガイオンへと煙めいて立ち上り、その過程で流された血と汗と、命の火花は暗く地の底に封じられた。そうして……文化という精髄を奪われた抜け