見出し画像

雨季、到来。空、光る。

雨音で目が覚めた。

10月。
いちばん雨の多い季節。

滝のような雨、シャワーのような雨、霧雨、お天気雨・・・いろんな雨が降る、雨季のヤウンデ。

今朝は、日本の梅雨を思わせる、しとしと雨だった。
雨がトタン屋根にあたって、パタパタと音をたてていた。

雨季の空はドラマティック。
ピカーンと晴れた空の向こうから、黒い雲がみるみる近づいてきて、バケツの水をひっくり返したような雨音をさせて通り過ぎる。
砂ぼこりも、道に落ちているゴミも、みんな洗い流す。

雨雲が通りすぎたら、さっきよりもっと光る空が現れる。
砂ぼこりやゴミだけでなく、空全体が洗い流されたように光る。

乾季と雨季、どちらが好きかと聞かれたら、わたしは雨季が好き。

村で暮らし始めた頃は、雨音がこわかった。
突然降りはじめた雨が、トタン屋根にあたって爆音をたてる。
そんな夜は、目が覚めてから眠ることができなかった。

村の母さんに「こわくて眠れない」と言ったら、
「あら、わたしは雨の夜が大好き。雨音を聞いているとぐっすり眠れるもの」と笑われた。

今は、わたしも雨の夜が好き。
雨音が子守唄のように聞こえるようになった。
畑仕事で疲れた日は、とくに。

雨音を聞きながら、
明日の朝はのんびり寝ていられるかなぁ
晴れていたら空がきれいだろうなぁ
畑のキャッサバがまた大きくなるなぁ
そんなことを思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?