見出し画像

息子くん、この世で生きていることを楽しんでいます。

息子にはたくさん好きなものを増やしてもらいたいと思ってきました。おかげで息子は好きなものがたくさんあって、とても楽しそうです。

歌を歌うこと
息子のワンマンライブの季節が近づいてきました。事業所のクリスマス会で毎年、歌って踊って芸を披露しています。今年は10月中旬から選曲して練習に励んでいました。いつもはシャイなのに、どうしてこんなに歌を歌うことに積極的になれるのかが、不思議です。なんせ彼は言葉を発することができないのに・・・

ガイドヘルパーさんとの散歩
ガイドヘルパーさんと月2回、夕方の散歩に出かけます。以前は銭湯に行く時間でしたが、銭湯が閉店したから、公園を散歩しています。夏はベンチで休憩して本を読んでいます。冬は公民館で休憩し、そこで本を開いているそうです。

ショートステイ
隔週の週末にショートステイを利用します。ふかふかのベッドでゴロゴロして、持参した本を読んだり、ラグビーやサッカーの中継のテレビを見ます。大きな湯船で足を伸ばしてお風呂に入るのが気に入っています。ときどきスタッフさんの部屋を訪ねていくそうです。

口腔内を手術しているので、普段食べにくい麺類は好みませんが、ショートステイ中は、出された麺類も頑張って食べているようです。

ガイドヘルパーさんとの外出
ガイドヘルパーさんとの長時間の外出の時は、古本屋を梯子して歩いたり、あちこち行きたい場所に同行してもらいます。本屋以外に好きなアニメや漫画の催しや、博物館、お城の見学やスーパー銭湯などに出かけます。

この週末は海上自衛隊の護衛船の見学に行きました。広い甲板を存分に歩き回りました。帰宅すると、ピシッと立っていたと自衛隊員の方のモノマネをしてくれました。

https://www.mod.go.jp/pco/osaka/experience/hyuga1119.html

もうすぐベルサイユのバラ展があるので、こちらの催しも楽しみにしています。アニメを見せたこともないのに、なぜかロザリーの大ファンです。

一人での外出
最近、近くもない場所にある古本屋に一人で出かけるようになりました。財布を落とさないように鞄に固定して、水と塩飴を持って出かけます。遠い距離を歩くので、わたしはついて行けません。でもニコニコと出かけていき、好きな本を買ってきます。

お仕事とお友だち
昔から学校も、放課後ディサービスも大好きでした。事業所も好きで、所用で休むことは嫌がります。意外にも事業所での仕事ぶりは真面目だそうです。お友だちもスタッフさんも大好きです。どうやら息子は家とは別の顔を持っているようです。これが社会性ということらしいです。

わたし
わたしは、息子が生まれた当時は、身体が弱く、しかも知的障がいに産んでしまって、ずっと申し訳ないと生きてきました。

ですが、それなりに息子は楽しそうに生きてくれています。ときどきし、お互いブチギレて本気のケンカもします。しかし楽しそうな顔をみると、息子の人生はまずまず悪くないと思えるのです。

周囲の人が言うには、息子は「お母さん大好き」だそうです。知らんけど・・・
わたしはそんな息子を「イタい超マザコン男」と呼んでいます。

最近はわたしの友人との集まりに連れて行くことも増えました。温泉に入れないなら同行しますよと友人のご主人が来てくれたり。友人がサッカーの試合を見においでよと声をかけてくれたりすると、息子はとても嬉しそうです。わたしも友人たちと一緒に過ごせることに感謝しています。

また機会があれば、全国にいる友だちに会うために、息子と一緒に旅にでることを前向きに考えれるようになりました。

人生は期間限定
でもいつまでこのような時間を過ごすことが出来るかなんて分かりません。なんせ息子は実の父親と10歳で死に別れているのです。わたしもいつ何時どうなるから分かりません。

わたしが出来るうちは、息子に楽しい企画を見つけてガイドさんと分担して連れていこうと思います。あくまでわたしが元気なうちの期間限定です。だからこそ「いまこの時間」を悔いなく楽しんでいこうと思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?