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番外編「西大寺駅に立つ。」

待ち合わせ時間の調整のため西大寺駅に降り立ちました。

この駅に来てみたかった理由が1つありました。

改札を出ました。

北口だと確認。

なんて見通しのよい空間でしょうか!?道路とロータリーを挟んだ空間は広々としています。

報道で見た場所が、一変していました。

アスファルトも引き直し、ビルの前には人工芝がひかれていました。

まだ1年も過ぎていないのに、いったち何処に手を合わせればいいのか。それにどちらの花壇なのか・・・

三角コーンに手を合わせている元首相も写真を見たことを思い出しました。すこし滑稽にも見えたその姿でしたが、ここにきて理解しました。

そうするしかなかったのでしょう。

誰であれ、ここは人の命が奪われた地です。

ショボイ花壇の横にぽつんと置いてある三角コーンに手を合わせ、ご冥福を祈りました。

人の死を悼むのに主義主張はありません。家族を失った哀しみは同じだと思いました。

あの日、報道を見続けていましたが、どうしてドクターヘリで搬送したのかが分かりませんでした。

素人考えですが、陸路で近くの三次救急の病院に搬送したほうが近いのではないかと気になっていました。

奈良県のヘリポートまでの時間が約30分、そこから病院までの飛行時間がプラスされています。

駅の南口はロータリーと駅舎が近いので、少なくとも背部は防御できますね。


今更そんな疑問なんて、失われた命からしたらホコリみないなものです。何もかもが遅すぎる。

ふぅーっと大きなため息で吹き飛ばし、私は駅へと戻って行きました。

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