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こんなことを考えていた。

 息子と2人でNGK(なんばグランド花月)へ行きました。よく考えたら私はNGKでの観劇は初めてでした。

 子どもの時に、父の会社の福利厚生で、1年に1回、劇場に行ってた。土曜日の学校から帰ったら、新喜劇とお笑い漬けの子ども時代を過ごしていた。それから学生の時になんば花月が閉じる時の最終公演を見に行ったけど、古びた劇場と壊れた座席に劇場の終わりを感じて寂しかったなぁ。

 今日はテレビ放送の収録があるから、力が入っていて、やっぱり生の舞台は面白かった。ハプニングとアドリブの熱い言葉のやりとりは、ほんと楽しい。でも構えていたのに、スッチーの飴ちゃん撒きはなかった。そういえば劇場前にウロウロしていた、役者の着ぐるみもいなかったな。そうかコロナが私たちの楽しみを減らしたのだ・・・

 前説の若手芸人が感染対策について説明していた。何人かの芸人さんのネタの冒頭がコロナだった。それでも話芸に引き込まれて笑っていた。そんな時間が尊いと思いつつ、演者によっては、ついうたた寝してしまった。長時間の寄席に体力がついていかななかったのです。それでも笑うっていいよな。

 隣の息子も大笑いしていた。彼は中学生の時、言葉を話せないのに、お笑い芸人になりたいという時があった。子どもの頃から「よしもと新喜劇」を見ていたし、ここ数年はテレビ番組の「有吉の壁」を毎週楽しみに見ている。コロナ禍は「有吉の壁」を何度も繰り返し見て爆笑していた。だから息子へのサービスの一環で、このチケットを購入したのだ。

 夢中になれる本との出会い。お腹を抱えて笑うこと。誰かと熱く話し合うこと。この3つがあれば人は豊な心を維持できるような気がした。息子は語り合うことは出来ないが、本が好きで、お笑いが好きだから、まあそこそこ人生を楽しく生きているのだと思う。障がい者の子と無職の親が、こんな感じで日常を生きている。それでいい。「これでいいのだ」


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