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夏が来ると教えてくれるあなたと3年前の私へ

3年経った。大切な友人が亡くなって鏡崎やおが生まれてから。

あの時私がもっと勇気を持てていればあなたの手を取ってあげられたのかもしれない、でもあの時私が何も出来なかったからこそ今の私と鏡崎やおがいる。

この3年で随分と色んなものが変わった。私は何となく憧れていた活動を少しずつやっていて沢山の事をやってきた。最初はずっとあなたに憧れてやっていたけど段々と自分の形を手にしてきて、たまに振り返ったりしている。
あなたはよく私の歌を褒めてくれていたけど歌も少し頑張ったりしていて。どうですか、今の私って少しでも私らしくあなたに近付けているでしょうか。

3回目の夏が今年も来るらしいよ、私達っていつからか焦がれる様な夏が過去形になってしまっていつも夏に縋りついていたよね。あなたがいなくなってから、エゴでもあなたを助けてあげられなかったあの日から5月2日という日が私に夏が来ると教えてくれている気がする。

あなたと過ごした夏は実は一度くらいしかないけど、あなたがいない夏はもっと寂しい。なのに何故かあの焦がれた夏に近付いているような気がしたりしなかったりもする。今年の夏は何をするの?またバス停の前でセーラー服を着たりして写真を撮ったりしたら私にも見せてほしい。

あなたの死を消費しているんじゃないかという気持ちはずっと拭えないけれど、確実に日を重ねるごとにあなたの真似事じゃなく私自身として、あなたという存在を忘れないし子どものままでいる為にあなたを思い出す毎日をこれからも続けたい。
5年前の私達がやっていた様に失って失って失って失ってその先にある失いたくないものに縋る様な創作であなたや私の様な人に手を差し伸べたい。私達を忘れないで生きていきたい。

絶対に忘れないと今年も改めて決意をして夏が来る。まだここにいるよ。

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