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第3話「憂愁と他殺又は自殺」

何だか物事を考えていたら頭が熱くなってしまって、冷房を付けた。
肌を撫でる冷気が夏の憂愁を連れてきて、頭の中をそれでいっぱいにされてしまった、一気に寝付けないまま蝉の声を聞いていた夏の事を思い出した。

あの頃はまだもっと生きていた、今はどこもかしこも壊死してしまってどこが私でどこが鏡崎やおなのかも分からない。

誰か頼むから鏡崎やおを終わらせてくれ、いや自分で終わらせる他ないんだけれどまだ生きている部分があるからこそ鏡崎やおに縋っている私が醜くて堪らない。
誰か終わらせてくれという感覚、毎日の様に感じている希死念慮と全く同じ様な形をしていて嫌になってしまった。

まあTwitterのbioにも、自己表現と創作なんて一丁前に書いているので自己表現をしているならこの感覚が希死念慮と同じ形をしているのは当たり前か。

今話しているのは誰なのか、鏡崎やおなのか、私なのか、自分にもわからなくて苦しい。
もうずっと鏡崎やおと私が、お互いの首を絞めているような感じだ。

こんなに未練たらしく鏡崎が鏡崎やおであろうとしているのは、きっと壊死していない部分があったりするからだろう。他にも心当たりはあるけれど、ここではまだ言えないな。

そろそろ肌寒くなってきたからエアコンを切った。鳥が鳴いてる、また自堕落な朝を迎えた。

早く鏡崎の事を殺してくれ、お互いもう苦しいでしょ。どうせここでも死ぬ勇気がないんだろうけどね

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