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【ゼミ生お薦め本】『6人の嘘つきな大学生』

著者
 浅倉 秋成
  
本の概要
 誰しもが経験する「就活」の話です。いくつもの選考を勝ち抜き、大手企業の最終面接当日、事件が起こります。日本社会で起こりうる「就活問題」が鮮やかに描かれ、日本人にとって「就活」というものがどのような存在なのか、就活生の立場での見解、人事の立場での見解を読み取ることができます。最終面接当日で起きたありとあらゆる伏線が徐々に回収されていき、理解しやすくも恐怖心を抱かせる物語です。
  
目次

Employment examination-就職試験- 7
And then-それから-       157

おすすめする理由

 おすすめの理由は大きく2つあります。
 1つは大学3年生の私たちにとって身近すぎる事象を取り扱っていることです。「就活」とは何か、どのような姿勢で取り組むべきものなのか、どのような環境に身を置くことになるのか、このようなしばしば自明とされることについてたくさん教えてくれていると感じました。同じ大学生なら、このタイムリーな物語を読んだとき、きっと響く言葉や感じることはなにかしらあるのではないでしょうか。どのようなことを感じたのか、みんなでシェアできたら面白いのではないかと思いました!
 2つめは社会のありとあらゆる現象が、この「就活」というものに凝縮されていると感じたことです。十人十色のバックヤードを持つ人が無造作に交わり合って互いを知ろうと話し始めたとき、どこまで本当の自分の姿を告白できるのか、常に良いところだけを公にして偽りの自分を演じるのか。今までの社会学の授業でも学んできたことが、ストーリーのでなか少し恐ろしく、面白く読むことができると思います。
 是非、読んでみて下さい!!(M. N)


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