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中国における不正の典型的なパターンー商業賄賂

中国では、政府幹部や担当官から賄賂を要求されることは当たり前の慣習であると言われた時期があります。

近年、習近平政権の下で、腐敗撲滅キャンペンの推進に伴い、過去と比べるとずいぶん改善されていると言えます。但し、特に地方や特殊な分野(例えば、医薬品業界、エネルギー業界)においては、贈収賄の問題がまだまだ露骨に行われています。また、中国では、日本と異なり、公務員相手の賄賂に限らず、民間企業間の商業取引についても商業賄賂として認定される場合があり、当該ケースも多く発生しています 。

現地法人では、政府の許認可を取得すること、入札等において仕事の機会を獲得すること、又は政府による処罰を軽減すること等の多くの場面において、賄賂が何よりも先に、現地法人の担当者の頭に浮かぶ可能性があります。また、原材料や消耗品の調達や製品の販売において、取引先が現地法人の担当者にキックバックを提供することや現地法人の担当者と癒着して現地法人の利益を侵食することも多く見受けられます。

なお、ここでいう現地法人の担当者には、中国人の従業員が含まれることはもちろんのこと、日本人の管理職も含まれます。

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