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人生の楽しみのルーツは?・・・「ピアノの貴公子」リチャード・クレイダーマンのベストアルバムを紹介します

こんにちは。やんそんさんです。
春ですね。(温暖化で5月は春というよりも、初夏になりつつありますが)
草花やいきものが、芽吹き、活動し始める「目覚め」の季節。

同時に「春眠暁を覚えず」の季節でもあります。

”春の眠りは心地よくて、夜明けに気づかぬまま寝過ごしてしまった”
という意の通り、ずっとベッドの中でウトウトしていたい最高の季節。
いいえ、許されるなら、一年中、一日中、
ベッドの上でゴロゴロ、ウトウト、過ごしたいものです。

そんな怠惰な時間を愛する私は、子どもの頃から、面倒くさがりで無精者。
その上、いつも脳内が春の陽気のように、ぼーっとしているから、認識力に欠けていて、勘違いが多い。

そんな生来の性格が原因となった「目覚め」に関する「勘違い」の思い出。
40年以上経った今でも、時折懐かしく思い出します。

🌸  🌸  🌸

ベッドの上で目覚めた小学6年生の私は、
いつものように、洗面所に向かい、顔を洗い、歯を磨きます。

昨日は日曜日。自分の部屋のベッドの上で、
「りぼん」や「なかよし」といった少女まんが誌を読んだり、
大好きな少年マンガ「マカロニほうれん荘」のキャラクター、
きんどーさんとトシちゃんをノートに描いたり、
歌を口ずさんだり、いつの間にかうたた寝したり・・・。

40年以上ぶりにきんどーさんとトシちゃんを描いてみました。

ゴロゴロ、ウトウトを繰り返す、至福の休日を過ごしました。

至福の日曜日に対して、憂鬱な月曜日の朝。
無精者の私は、学校に行く準備が億劫で仕方がありません。
だらだらと服を着替え、のろのろとランドセルに教科書とノートを詰めていきます・・・やっと、面倒な朝の支度がやっと終わりました。

「ふ~っ。これで今日も学校に行ける」と、ひと安心。

「ごはん出来たよ~」台所から母の声。
お腹が空いてきた私は、自分の部屋から茶の間に向かいます。

茶の間に入ると、テレビ画面には毎週必ず会う家族の姿が!
サザエさん一家が映っているではありませんか!

そうです。まだ日曜日の18時30分過ぎだったのです。

日曜日の午後を、ベッドの上でゴロゴロ、ウトウトを繰り返した私は、
何度か繰り返した目覚めの最後、月曜の朝だと勘違いしてしまい、
学校へ行く支度までしてしまったのです。

私は、家族に知られないよう、こっそり部屋に戻り、
さっきまで着ていた服に着替え、何事もなかったのように、
サザエさんを見ながら、夕ごはんを食べました。

心の中では、自分の勘違いを「バカだなぁ」と、おかしく思ったと同時に、楽しい日曜日の夕方を、学校の支度の時間に使ってしまったことに、
「何だか損をしたなぁ」という気持ちになったのでした。

🌸  🌸  🌸

あの頃のように、
ベッドの上でゴロゴロ、ウトウト過ごす至福の時間はありませんが、
40年以上経た現在も、本やマンガ、音楽は私の友達。 
怠惰に過ごした時間に培った、読書や音楽への興味は、
今も尽きることはありません。

これと言って自慢が出来るものが何も無い人生ですが、
会社や仕事、世間を離れ、一個人になったとき、
好きなものや、夢中になれる楽しみがある。
まぁまぁ、悪くない人生かも。

そう考えると、私の人生の楽しみのルーツは、
子どもの頃、至福の時を過ごしたベッドの上。
ゴロゴロ、ウトウト、怠惰に過ごしたあの時が、
人生の楽しみを育んだ大切な時間だったのだ、としみじみ思うのでした。

あなたの人生の楽しみのルーツは何ですか?
考えてみると、意外なところにあるかもしれません。

♬  ♬  ♬

さてさて、今回紹介するのは、
中学生の頃、ゴロゴロ、ウトウトタイムによく聴いた
「ピアノの貴公子」リチャード・クレイダーマンの
「デビュー40周年記念ベスト」。

リチャード・クレイダーマン(Richard Clayderman)

1956年パリ生まれ。本名はフィリップ・ロベール・ルイ・パジェス。
16歳でパリのコンセルヴァトワールを卒業後、クラッシックではなく、ポピュラー音楽の道へ。有名歌手のバックオーケストラのピアニストや、スタジオミュージシャンとして活躍。

彼の活躍は、「渚のアデリーヌ」の作曲家ポール・ドゥ・センヌヴィルとプロデューサーオリヴィエ・トゥッサンの耳にも届き、「渚のアデリーヌ」を演奏するピアニストを選ぶオーディションに参加。
参加者の中で、音楽性・テクニック・容姿・性格など、いずれにおいても優れていたのが彼でした。

1976年「渚のアデリーヌ」でデビュー。「10,000枚のシングルを販売すれば成功」と考えていたデビュー曲は世界中で大ヒット。レコードは世界38か国で発売され、2200万枚も売れたそうです。

デビューから46年経った現在も、「ピアノの貴公子」は、世界中の人々に愛されるピアニストとして活躍しています。

「渚のアデリーヌ」がヒットした当時のトレンドはディスコミュージック。
シンセ・サウンドとビートが効いた、若者向けのダンスミュージックが量産されていました。

ディスコミュージックの刺激的な音楽に、免疫の無い人々の耳に心地よく響いたのが、クレイダーマンのピアノとオーケストラの奏でる音楽。
聴く人を、騒々しく厳しい現実の世界から、穏やかなやさしい世界へと誘ってくれました。

当時、中学生だった私も、「渚のアデリーヌ」が収録されたクレイダーマンのカセットアルバムを、飽きることなく、繰り返し聴いておりました。
やさしく瑞々しいピアノの音色や、エレガントでロマンチックなメロディを聴いていると、ちょっと大人になった気分でした。

▼渚のアデリーヌの動画。ピアノを弾きながらパリの街を巡ります。

今回紹介するアルバム「デビュー40周年記念ベスト」は、2017年リリース。日本のファン向けに厳選された40曲が収録されています。

1~20曲目まではクレイダーマンのオリジナル。
21曲目以降は、「知っている」「聴いたことがある」有名曲が続きます。

アルバムに収録された音楽の殆どは、シンプルで美しいメロディ。
シンプルなメロディだからこそ、
クレイダーマンの曲に対する想いと愛情が、
聴く人の心に、一音一音、ストレートに響きます。

その音色や奏でるメロディは、彼の笑顔のようにとてもやさしくソフト。
やさしさに抱かれたような、安らかな気持ちになるのです。

約40年ぶりにクレイダーマンの音楽をあらためて聴くと、
今も世界中の人々に支持される理由がわかるような気がしました。

やさしい気持ち、穏やかな気持ちになりたいとき。
リチャード・クレイダーマンの音楽を聴いてみてはいかがですか?

🌸Spotifyのプレイリストを貼付けました。パソコンやスマホにSpotifyを入れて聴いて下さい。(AmazonMusicでも全曲聴けます。アルバム名で検索)
※Spotifyは、iphoneだと、曲順に聴けなかったり、アルバム外の曲になります。androidやパソコンなら、曲順はもちろん、好きな曲を選ぶこともOK。

🌸 曲目リスト &紹介

🐽は、私がゴロゴロ、ウトウトタイムに聴いていた曲です

1  渚のアデリーヌ🐽

作曲者ポール・ドゥ・センヌヴィルの娘、アデリーヌに捧げられた曲。

2  午後の旅立ち🐽

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。
1981年テレビ朝日ドラマ「午後の旅立ち」のテーマ曲。
原題は「Triste Coeur」(悲しい心)。

3  秋のささやき🐽

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。
1981年放送のTBS系ドラマ「愛の滑走路'81」テーマ曲。

4  愛しのクリスティーヌ🐽

ポール・ド・センヌヴィル作曲。
原題は「Souvenirs d'enfance」(子どものころの思い出)。

5  パンドラの旅

オリヴィエ・トゥッサン作曲。
原題は「Voyage à Venise」(ヴェネツィアへの旅)。
マンドリンの音色が、抒情を誘います。

6  鳥を夢みて🐽

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。原題は「Murmures」(ささやき)。

7  虹色の心

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。
1983年フジテレビドラマ「変身願望」テーマ曲。

8  愛のコンチェルト🐽

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。1981年シーボン化粧品CM曲。

9  ほほえみのバネッサ

ポール・ドゥ・センヌヴィル/オリヴィエ・トゥッサン作曲。
ボートレース多摩川の発売締切音楽。ギャンブラーにもおなじみの曲。

10 恋はピンポン🐽

オリヴィエ・トゥッサン作曲。
「ミャミャミャ、ミャンミュン、ミャミャミャミャーン」というコーラスにエフェクトをかけた部分がお気に入り。曲と合わせて口ずさんでいました。

11 想い出を売る店

オリヴィエ・トゥッサン作曲。1985年映画「想い出を売る店」テーマ曲。

12 エレアナの瞳

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。原題は「Eleana」。

13 星のセレナーデ

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。
1984年アメリカ映画「ペーパーファミリー」テーマ曲。

14 レディ・ダイ

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。
イギリスのダイアナ元皇太子妃をイメージして作られた曲。

15 ノスタルジー(I)

オリヴィエ・トゥッサン作曲。原題「Nostalgy Ⅰ」。

16 母への手紙

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。原題「Lettre à ma mère」。

17 ドランの微笑

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。原題「Dolannes Melodie」。

18 愛の旋律

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。「La Vraie Musique De L’Amour」。

19 綿の国星のテーマ

Robert Stolz作曲。原題「Un blanc jour d'un chaton」。
大島弓子原作、アニメ「綿の国星」のテーマ曲。

20 星空のピアニスト🐽

ポール・ドゥ・センヌヴィル作曲。原題「Lyphard Melodie」。
「Lyphard」とは、馬の名前のようです。
原題は、星空とは関係ありませんが、夜空にきらめく星たちを想像して、
ロマンチックな気分で聴いておりました。

21 いい日旅立ち

谷村新司作曲。山口百恵歌唱。
1978年国鉄(JR)「いい日旅立ち  DISCOVER JAPAN 2」のCMソング。

22 昴

谷村新司作曲。ご本人歌唱。
1980年ニッカウヰスキー「スーパーニッカ」CMソング。

23   夏の思い出

中田喜直作曲。「夏が来れば思い出す~」。音楽の教科書でおなじみ。

24 ウィア・オール・アローン

アメリカのミュージシャン、ボズ・スキャッグスの1976年アルバム
「シルク・ディグリーズ」からシングルカットされた曲。
AOR(Adult-Oriented Rock)の名曲。

25 ウィ・アー・ザ・ワールド

マイケルジャクソン/ライオネル・リッチー共作。
1985年アメリカで、スーパーアーティストたちが集結した
”USAフォー・アフリカ”の楽曲。

26 サウンド・オブ・サイレンス

ポール・サイモン作曲。
サイモン&ガーファンクルが、1964年に発表した楽曲。
1967年アメリカ映画「卒業」挿入曲。

27  炎のランナー🐽

ギリシャの音楽家・シンセサイザー奏者、ヴァンゲリス作曲。
1981年映画「炎のランナー」テーマ曲。

28 明日に架ける橋🐽

ポール・サイモン作曲。
サイモン&ガーファンクルが1970年に発表した楽曲。
原題「Bridge over Troubled Water」(荒波に架かる橋のように)
「激流にかかる橋のように、僕が君の橋になる」
どんなときも君を支えるよ、という歌。
メロディを聴いただけでも、じわ~っと感動しました。

29 心の愛

1984年スティーヴィー・ワンダー作曲。世界中でチャート1位に。
原題「 I Just Called to Say I Love You」
今の若いみなさんも、電話で愛を伝えることがあるのでしょうか・・・。

30 ベサメ・ムーチョ

1940年メキシコの女性作曲家・ピアニスト、コンスエロ・ベラスケス作曲。「ベサメ・ムーチョ」は「私にたくさんキスをして」という意味。

31 ビギン・ザ・ビギン

1953年アメリカの作詞・作曲家コールポーター作曲。
ジャズのスタンダードナンバー。

32 イパネマの娘

1962年ブラジルのミュージシャン、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲。ボサノバの名曲。クレイダーマン版を聴いていると、ファミリー向けの温泉んホテルのロビーラウンジにいるような、ゆるゆるな気分に。

33 恋はみずいろ

1967年フランスの音楽家、アンドレ・ポップ作曲。
原題「Love is Blue (L'amour est bleu)」
ポール・モーリア編曲のインストゥルメンタル版が世界中で大ヒット。

34 ある愛の詩🐽

フランスの作曲家、フランシス・レイ作曲。
1970年アメリカ映画「ある愛の詩」テーマ曲。アカデミー作曲賞。

35 男と女

フランシス・レイ作曲。1966年フランス映画「男と女」テーマ曲。
「ダバダバダ」のスキャットが有名。

36 小さなピアノの詩(カヴァティーナ)

イギリスの作曲家スタンリー・マイヤーズ作曲。
1978年映画「ディア・ハンター」テーマ曲。

37 愛のオルゴール(潮騒のメロディー)

カナダの作曲家・ピアニスト、フランクミルズ作曲。
1974年ミルズ自身のアルバム「詩人と私」収録曲。

38 ジムノペディⅠ

フランスの作曲家、エリック・サティ作曲。1988年発表。
「ジムノペディ」は、 1番から第3番までの3曲で構成、
それぞれに指示があり、第1番は「ゆっくりと苦しみをもって」。

39 ラプソディー・イン・ブルー

アメリカの作曲家、ジョージ・ガーシュウィン作曲。
「ラプソディ・イン・ブルー」のブルーは
アメリカで生まれた音楽、ジャズを表しています。

40 トルコ風ブルー・ロンド

アメリカのジャズピアニスト、デイヴ・ブルーベック作曲。
1959年リリース「Time Out」収録曲。
同アルバムにジャズの超有名曲「Take Five」も収録。
実はジャズ好きなクレイダーマン。
フュージョンアレンジをノリノリで演奏しています。

♬  ♬  ♬

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
また、お会いできるのを楽しみにしております。
やんそんさんでした。


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