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Perfume展と『パーティが終わって、中年が始まる』

10月2日(水)

今日は有給休暇。午前中は家族の用事を済ます。昼は実家近くのイタリアンで魚介のパスタ。10月だというのに外は暑かった。ロンTを着たことを後悔する。

原宿へ移動。「ハラカド」前でAと合流。Aとは一年振り。Eco Farm Cafe632でお茶。アイスコーヒーとモンブランを注文。主に自分のプライベート話を中心に3時間ほど話す。Aと話していると自分の話ばかり聞いてもらうことになり申し訳ない。A曰く、結婚して子供二人(4歳と2歳)を育ててる身には面白い話がないから、どんどん話してくれとのこと。Aとはただの言葉の言い換えみたいなやり取りも楽しい。エネルギッシュなAから良いリアクションをたくさんもらって元気をもらった。

Aと別れて、虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEで開催中の「 Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡 」へ。エレベーターを乗り継ぎ45Fへ上がる。Perfumeの大きな特徴である凄腕クリエイター陣(中田ヤスタカ、MIKIKO、真鍋大度)とPerfumeの三人の身体により実現する「音楽」と「ダンス」と「映像」が同期したパフォーマンスを色々な角度から体験できる展示となっている。入口の三人の形をした巨大な光のインスタレーションがカッコ良い。

中を進むと、来場者自身が実際に体験できる展示がいくつかあったが、体験しているのを他の来場者も観る仕組みになっているため、恥ずかしくて辞めた。こういう時だけは一人行動の辛さがある。

これまでステージで使用された数百のハイヒールの展示のエリアでは過去の様々なステージでの『ポリリズム』の映像が3面の巨大スクリーンに映される。自分はPerfumeの熱心なファンではなく、今回も最新のステージインスタレーションへの興味で観に来たのだが、Perfumeを熱心に聴いたのは『ポリリズム』の頃だ。ネットで調べたら2007年リリースということで、自分は会社で働き出して間もない頃だ。今はなき三宿のクラブ『Web』で開催されていたイベント「申し訳ナイト」で聴いた思い出があり、これまでのアイドルソングとは違う何かが始まろうとしている予感に胸を躍らせた記憶がある。当時は仕事への興味が無く、かといって自分で創作活動などをやっているわけでもなく、モヤモヤしていた頃だったと思うが、どんな気持ちで『ポリリズム』を聴いていただんだろうか。

最後のエリアではステージ演出を体験できるゾーンがあり、これは一度に複数が体験できるものだったので、自分も体験することができた。

自宅方面に帰り、中華料理を食べてからカフェで読書。pha著『パーティが終わって、中年が始まる』を読み終わる。20,30代は働かずに仲間とシェアハウスでの共同生活をすることで話題になっていた氏が、40代になり、一人暮らしをして、これまで楽しめたことが楽しめなくなったり、刺激的な生活よりも落ち着いた生活を好むようになったり、老いに直面し、喪失感と共に普通の中年になることを受け入れていく話。pha氏のことは「日本一有名なニート」として認識はしていたものの、普通に会社員として就職した自分との接点を感じられず文章などの表現に触れたことはなかった。ただ、この本で言語化されている感覚は同い年の自分としては共有できるものが多かった。全般的に失われていく寂しさがあるものの、必ずしも老いを否定的に捉えているわけではなく、ただ歳を取って今はこう感じているという話と受け取った。40代になってからバンドを始めた話は、同じく音楽制作やポッドキャスト、書くことなどを始めた自分としても嬉しかった。できなくなることはたくさんあるけど、歳を重ねた今のタイミングだからこそやれることもあるのだ。

自宅に帰って、ポッドキャストBGM用のビートメイク。『憐れみの3章』をイメージしてピアノの音源を使用した。BGMと昨日収録したトークを合わせて配信設定が完了した。音楽なのか、映画ポッドキャストなのか、文章なのか、どれに力を入れたいのか自分でもわからないが、40代でやりたいことが沢山あることは幸せなことだと思う。Aは周囲に歳を取ってから何かにチャレンジする人の例として自分のことを話していると言っていた。


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