メリークリスマスから1年
メリークリスマスから1年。また、メリークリスマス。こうやって、何か特別な名前のついた日があるおかげで、もう1年経ったとか、あれからまだ1年だとか、そんな風に1年の長さに感想を持つことができる。
今年のクリスマスは、もう1年かぁ、という感想だった。クリスマスの数日前、大好きだった彼氏に振られた。大したことのない距離の、遠距離恋愛だった。あれから”もう”1年経つのに、”まだ”彼氏はいない。
この、”もう”とか”まだ”の感覚って、いったいなんの意味があるのだろう。なんの基準になってなんのきっかけになって、なんの慰めになるだろうか。
なんの意味もないからこそ、味わい深いのかもしれない。他人のSNSを見ながら、知りたくもない情報を得て、もうとか、まだとか、またさらに思うのだろう。そんな自分も、なかなか嫌いにはなれない。
これでも一生懸命生きた1年間だった気がする。いくつになっても、生きるとはわからないことだらけだ。もうとかまだとか、それにいつかとかきっととかも足してみて、今の自分を肯定してあげよう。どんなクリスマスだってメリークリスマス。コンビニですれ違ったあなたも、レジのお兄さんも、みんなメリークリスマス。
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