【成約率○○倍!?】最強の営業術「ロジカル・セリング」

はじめに

 近年、様々なサービスシステムが開発され、個人の力が企業を上回ることができるようになりました。

 その影響もあり、会社から自立してフリーランスになる人が徐々に世の中に現れ、浸透しています。
 皆さんの周りでも、フリーランスでお仕事をされている方多いのではないでしょうか。

 そんなフリーランスが加速度的に増えたある出来事、皆さんはわかりますか?

そう、2020年に起こった「コロナショック」です。

 このコロナショックの影響で、会社が倒産したり、リストラを宣告されて退社を余儀なくされ、職を失ってしまった方がフリーランスに転身するといったことが起き、案件を獲得するために個人でも「営業力」が必須のスキルとなっています。

 この「営業力」がないと絶対に成功できないと私は考えています。

 さて、ここで質問です。
 
 皆さんは営業は得意でしょうか?苦手でしょうか?

 恐らく、ほとんどの方が「苦手」と答えるのではないでしょうか。

 その気持ちすっごくわかります。私も以前までは営業が非常に苦手でした…。
 元々、他人とコミュニケーションを取ることが苦手ということも相まって、尚更でした。

 しかし、このnoteに記載する方法を実行したことで、成果を出すことができ、以来、クライアントさんとお話しすることや営業をすることがあまり苦にならなくなりました!

 そんな営業が苦手な方向けに、これを押さえれば成約率が格段に上がる方法をお伝えしたいと思い、このnoteを書きました。

 このnoteの内容として、

 「営業する側」ではなく「営業される側」を研究して、勝てる営業の必要条件を明確化

 つまり、トップ営業マンの手法を「論理的」に説明しちゃいますということです。

 営業が苦手な方向けではありますが、本noteの対象者として、

・フリーランス
・サラリーマン

 
フリーランスだけでなく、サラリーマンにも活用できる内容となっているため、ぜひ、皆さんも営業の本質を押さえて、結果を出しちゃいましょう!

1. ロジカル・セリング概要

 皆さんは、クライアントに営業をかけたときに成功した要因または失敗した要因をしっかりと分析していますか?

 営業で成約できない方ほど、この「分析」をおろそかにしていることと思います。

 このロジカル・セリングでは、特に失敗した時に分析をすることが重要になり、客観的再確認を行うことで、次回以降にクライアントに対して、改善された対応が可能になります。

 ここで述べている客観的再確認とは次のようなことです。

・どの時点でどのような行動をしたか?
・顧客の発言に対して、どのような対応をしたか?
・どのような前提情報に基づいてどのようなアピールをしたか?


 この「提案内容」「顧客の反応」の反芻(はんすう)をすることが大事になりますが、それを構成する要素が「仮説力」「検証力」の2つになります。

 仮説力とは、「おそらくこうなるだろう」と先を見通す力のことで、「AについてはBだからCに違いない」と情報を推測して提案することが重要になります。

 検証力とは、顧客と対話を通じて「求めている内容を確かめる力」であり、優秀な営業マンほどこの「仮説力」「検証力」をプロセスの中に組み込んでいるために、素晴らしい成績を出すことが出来ます。

 では、この2要素を使うとなぜ良いのかというと、顧客の真のニーズに訴求できる精度が上がるためです。

 皆さんは、真のマーケティングってご存知ですか?

 突然こんな質問されても、「え、普通のマーケティングと何が違うの?」って思いますよね。

 真のマーケティングとは、「買いたいと思う人たちを分析する」ことで、ここから始まります。

 そもそも、営業とは「新規顧客の開拓」既存顧客に対しての「需要を創造」するものです。

 つまり、顧客が「何に"心"から悩んでいるか?」, 「どのような欲求があるか?」, 「何に価値を見出しているか」を見極めて、最適な提案をすることが目的となります。

 でも、その実態は、「忙しい、忙しい」と営業マンは目の前をこなすことで手いっぱいになって疲弊してしまい、分析まで落とし込むことができていないのが現状です。

 だからこそ、このロジカル・セリングの考え方・手法が必要になります。ロジカル・セリングを使用することで、営業の仕事を体系的・論理的に捉え、効率的・効果的に進めることができます。

 また、ロジカル・セリングを用いることで、変化する顧客のニーズにもしっかりと対応でき、成約確率を爆上げすることが可能になります。

 では、変化する顧客のニーズにどのように対応していけばよいかと言うと、まずは「2つのカベ」を知ることです。

 その2つのカベと言うのが、「顧客ニーズと根本的な悩みのカベ」「目の前の窓口とキーパーソンとの間のカベ」です。

 これを読んで、「???」という方もいらっしゃるかと思いますが、安心してください。しっかりと説明していきます!「心からの悩み」を見つけ出すには、まずこの2つのカベを壊さない限り、奥底に眠ったままで出てきません…。

 しかも、この「顧客ニーズと根本的な悩みのカベ」は厄介なやつで、必ずしも、顧客ニーズと根本的な悩みが一致していることは無いんですよね。

 しかも、顧客と面談できる時間はせいぜい1~2時間程度だと思うので、その短時間で根本的悩みを掴むことは非常に難しいです…。

 では、どうすれば良いかと言うと、「ロジックツリー」を活用して、悩みやニーズを構造化して掘り下げましょう!

 「ロジックツリー」ってなんだ?って方に向けて簡単に説明すると、「問題をツリー状(樹形図状)に分解することで、原因や解決策を論理的に探すためのフレームワーク」になります。

 このロジックツリーを活用することで、仮説を構造化できるので、その仮説に沿ったヒアリングを行うことで、短時間で根本的悩みを掴むことのできる確率が高くなります!

 次に、「目の前の窓口とキーパーソンとの間のカベ」ですが、ここも非常に重要ではありますが、意外と盲点な場合が多いですね。

 営業を掛けようとすると、必ず担当窓口の方がいるかと思います。その窓口の方から顧客の悩みを聞いただけでは成約率は上がらないんですよね…。

 どういうことかと言うと、顧客側の心からの悩みは「キーパーソン」と呼ばれる人物が持っている場合が多いからです。

 つまり、発現権限のある人物とやり取りをしないからには、こちらからの提案を受け入れてもらえる確率は低くなります。

 では、どうやってこのキーパーソンに辿り着けばよいかと言うと、やはりここでも「ロジックツリー」が活躍するんですね。

 長々と色々書きましたが、ここまでのポイントをまとめると、次のようになります。

・顧客の根本的悩みは何か?
・キーパーソンは誰なのか?


この2点を押さえることが、ここまでのポイントになります!

2. 悩みのカベをぶっ壊す!

 前章で、顧客の心からの悩みを見つけ出すためには、2つのカベを壊さなければいけないと述べましたが、ここではその1つの「悩みのカベ」を壊すにはどのような考え方・手法を用いればよいか、という点について書いていきます。

 まず最初に、営業には「型」があることについて知りましょう!

 主に、3種類の営業の「型」があり、次の通りになります。

・「押しつけ型」:一方的に提案だけをする
・「御用聞き型」:相手の要望だけを聞く
・「真の提案型」:相手の心からの悩みに訴求した内容を提案する


 皆さんには、ぜひ「真の提案型」を目指していただきたいと思います!

 前章で、必ずしも顧客ニーズと根本的な悩みが一致していることは無いと述べましたが、悩みが1つでない場合があるんですよね。

 そのため、自社製品(自分の商品)と関連させて「幅広く」心からの悩みを聞き出すこと、自社製品(自分の商品)に関連が高い「心からの悩み」の優先順位を上げるように会話の中で誘導すること、が大切になります。

 次に、「刺さる」提案書、「刺さらない」提案書についてお話していきます。

 そもそもですが、提案のキモとして、「顧客にとって提案を受け入れた時に得られるベネフィットは何か?」をしっかりと提示してあげることが重要です。

 ここが理解してもらえなれば、成約率は上がらないでしょう…。でも、大丈夫です!ここもわかりやすく且つ詳しく解説していきます!

 皆さんに一度考えてみていただきたいのですが、顧客が提案を受け入れるときに何も考えずに「Yes」または「No」と言うでしょうか?

 ここでは、そんな脳死(何も考えていない)で判断していないということを皆さんにはわかっていただきたいです!

 そうなんです、顧客は無意識だとしても、必ず受け入れるための「判断基準」をどこかに持っているんですね。

 つまり、この「判断基準」を上回ることで初めて顧客は提案を受け入れる意思決定をしてくれます。

 少し話は逸れますが、これはビジネスにおいて最も大切なことで、「相手が自分の商品にお金を払ってくれる動機」ってなんだと思いますか?

 10秒だけ考えてみてください。

 ・・・では、正解を発表します。
 正解は、「値段以上の価値を感じた時」です!

 本当に重要なことなので、ここもしっかり覚えてくださいね!

 話を戻しますが、提案を受け入れてもらえる確率を上げるには、この判断基準を事前に抑え、その基準に沿った対策をすることで提案は受け入れてもらえます!

 これが、「刺さる」提案書ですね!

 「刺さらない」提案書の話してないじゃん!という方がいらっしゃるかもしれませんが、「刺さる」提案書の逆なので割愛させていただきます(笑)

 こう考えてみると、抽象的だった営業の本質が少し具体的になってきませんか?

 ポイントさえ押さえてしまえば、営業初心者でもしっかりと提案を通すことが出来るのです。

 では、ここを知ったところで、「刺さる」提案書のポイントを解説していきます。

 「刺さる」提案書を作成する際の押さえておくべきポイントとして、

①:「心からの悩み」をしっかりと捉えて提案する
②:「心からの悩み」と「提案内容」との繋がりが明確であること
  ※ここがクリアできていないと「押しつけ型」になってしまいます…。
③:顧客の意思決定の「判断基準」を捉えた提案をすること


になります。

 ここで重要なのは、

・提案者ならではの「付加価値」があること
・「課題解決実行力」がある証拠を示すこと


この2点が重要になりますので、これらを押さえつつ、上記の①~③をしっかりと考えてみましょう!

 さらにまとめたポイントとして、

1. 根本課題→ 2. 判断基準→3. 付加価値→4. 課題解決実行力

になります。

 1つずつ簡単に解説していきます!

1. 【根本課題(=顧客の心からの悩み)】
 ・顧客にとっての心からの悩みを提示→共感を示す反応が得られるようにする。

2. 【判断基準】

 ・項目の種類、それぞれの評価方法を知ること
 ・判断基準の評価方式を知る:加点?減点?
→不明な場合はほとんどが加点方式です。

3. 【付加価値】
 ・(重要!)何らかの付加価値がなければ、顧客は提案を受け入れない
 ・付加価値→判断基準につながっている必要がある
 ・顧客が、なぜ今まで取り組んでこなかったかを提案前に押さえる

4. 【課題解決実行力】

 ・なぜ、その付加価値を実行できるかという「裏付け」を「ストーリーライン」に沿った事例で記載

 簡単に書きましたが、かなり本質的な部分になりますので、これだけでも覚えてください!

 また余談になりますが、ストーリーラインはプレゼンでも重要です。

 プレゼンにおいては、次の3つのステップが重要と言われています。

『共感』→『想像』→『「自発的行動」を引き出す』

 ここを押さえておけば、プレゼンも質が非常に高くなります。

 話を戻します。
 では、提案書作成はどのようにして作っていけばよいかというと、最初に提案書の「骨子」を作りましょう!

 …骨子ってなんだ???って思われた方もいらっしゃるかもしれませんので、ざっくり説明すると、骨子とは「ストーリー」のことだと考えて頂ければと思います。

 理解しやすいように具体例を出すと、私は理系出身で、大学生時代は毎週レポートを書いていました。その時の大きな流れとして、

①目的→②実験方法→③結果→④考察(会社ではこの後に「今後の進め方」と「まとめ」を記載しています)

このようにストーリーになっていました。

 なので、今回の営業における場合は、

①根本課題が何か→②判断基準が何か→③付加価値が何か→④課題解決実行力が何か

という骨子を作成し、チームで共有することで、提案までにやるべきことが明確になり、期限から逆算して進めることが可能になります。

 次に、「刺さる」ポイントの掴み方を解説していきます。

 ここまでの内容は理解して頂けたかと思いますが、では実際に行動に移そうと考えた時に次のような問題に直面するかもしれません。

・「根本課題」や「判断基準」が多すぎて、どれに絞ればよいかわからない
・コンタクト回数の少ない人物や部署から、色々聞き出すのが難しい
・精度の高い仮説を作成するにはどうしたら良いか


 上記のような懸念が出てくると思いますが、そうしたら次のポイントで考えてみましょう!

・顧客の心からの悩みやニーズを構造的に整理する
→各課題の重要度や抜け漏れが顕在化(見える化)し、物事の真因が見える。

 このポイントを押さえた上で考えてみてください!

 また、構造化することで、次のような原因に応じたロジックツリーを応用できます。

・影響が明確:Why
・担当が明確:Who
・期限が明確:When
・行動が明確:What, How


所謂(いわゆる)、「5W1H」ですね!

3. 「ヒト」のカベをぶっ壊す!

 「ヒト」のカベを壊すための基本的な考え方として、まずは「相手を知る」ことが重要です。
 
 「相手を知ること」で、「負けないための適切かつ正しいプロセス」を辿ることができ、これが非常に大事です。

 相手を知るためのキーポイントとして、

①目の前の人は「キーパーソン」か?
②意思決定者は誰か?
③キーパーソンや意思決定者が重視していることは何か?
④予算はいつ決まり、いくら程度なのか?
⑤どの会議体でいつ意思決定がされるのか?
⑥反対勢力はいるのか?顧客全体を俯瞰して、相手を良く知りましょう!

 「情報」という視点での押さえるべきポイントとして、

①その会社のルールを押さえる
②意思決定者は誰かを押さえる
③意思決定者のクセを押さえる


上記のポイントをさらに細分化して説明すると、①では、顧客が自分の会社の中で意思決定に至るための審議を、

・誰が、どのように、どの場で審議を行うのか
・最終的な意思決定に至るまで、どのような段階的意思決定会議を経るのか

ということになります。

 全体として、提案から決済までにどの程度の時間がかかるかを見積もることで逆算してスケジュールを組むことが出来ます。

 また、提案を行う上で意外と大事なのは、「予算のタイミング」です。

 なぜ、予算のタイミングが重要かと言うと、予算が確定する前に、案件に対しての予算を確保してもらう必要があるためです。
 その際に、どのレベルにどの程度の予算権限が与えられているかを押さえておくことも大事です。

 次に、②ですが、効率的な提案ルートを考えた時にまずはキーパーソンをタイプ別に影響力診断を行いましょう。

画像1


 ここで述べる影響力とは、

・権力=服従力×責任
・発言力=価値×認知


この2つなります。

 この2つに注目してキーパーソンの影響力を知りましょう!

 ここまでで、影響力のあるキーパーソンが誰かと言うことが分かったかと思います。

 次に、このキーパーソンに対して、提案アプローチをかけるタイミングが適切かどうかを見極めなければなりません。

 そのタイミングの見極めを行うのに最適なフレームワークが「BANT分析」になります!

 BANTとは、

・B:Budget(予算)→提案先がどの程度の予算を持っているか、提案する相手の方が予算の執行枠を持っているか
・A:Authority(権限)→社内を動かせる発言力を持っているか
・N:Needs(要望)→根本課題や悩みの解決と提案内容が合っているか
・T:Timing(期限)→ある成果を出すための期限を持たされているかどうか


 これらの頭文字をとってBANTと言われています。

 案件毎にアプローチ方法は変化するので、その都度BANT分析を利用して、各意思決定者のBANTに沿っているかを常に見極めることが大切です。

 最後に、③になります。

 意思決定者のクセを押さえるポイントとして、人は必ずしも理性的に意思決定をするのではないということを押さえましょう。

 つまり、人を動かす動機がわかれば、意思決定を促すことが可能になります。人を動かすには「2つの動機」が存在し、それぞれを理解しましょう。

 その2つの動機とは、

・業務上の動機:やらなければならない
・個人的動機:出世したい、モテたいなど


になります。

 この2つの動機が相まって初めて、「何かを成し遂げたい」という動機になり、人は動いてくれるようになります。

 つまり、各キーパーソンの「業務上の動機」及び「個人的動機」がそれぞれどのようなものかを押さえ、プレイヤー毎に整理し、他に流れないように押さえておきましょう!

 
まとめると、

・意思決定者が重視している事やクセを敏感に察知しておくこと

が重要です。

 近年では、FacebookなどのSNSも普及しているので、それらからわかることもあります。

4. 2つのカベを壊す!!

 前回までに述べた「悩み」のカベと「ヒト」のカベを壊すことについて解説していきます。

 最初に、この2つのカベを統合していくために、2つのイシューツリ―を組み合わせて用います。つまり、

・課題に対しての対応策を網羅的に抽出したHOWのツリー
・顧客の組織図を基にした人のツリーとキーパーソンが持つ悩みと判断基準


になります。

 ここからはさらに具体的に、2つのカベを壊して、提案を受け入れてくれるように解説していきます。

 本noteのキモになるので、しっかり読み込んでくださいね!

 2つのカベを壊すための段階として次のようになります。

1. 初期仮説立案
2. 仮説掘り下げ
3. 一次検証
4. 仮説見直し、提案作成
5. 提案(二次検証)
6. 交渉・クロージング


 1つずつ見ていきましょう!

1.【初期仮説立案】

 ここのフェーズでは、関心事項、悩みの全体像をつかんでいきます。

 そのためには、入手できる全情報を基に、課題と想定される対応策の網羅的な仮説を作ります。2.【仮説掘り下げ】
 
 初期仮説を立案できたら、顧客として優先順位が高く、提案する側として価値が出せる話題をいくつか選んで、有識者の新たな情報源にもあたって掘り下げていきます。

3.【一時検証】


 ここでは、【初期仮説立案】及び【仮説掘り下げ】で準備した、課題一覧及び掘り下げられた優先課題と対応策を基に、

課題一覧の漏れ、課題の優先順位、顧客社内で課題を抱えている人物、
 課題に対して取り組んでいる担当者


仮説が外れていた場合
顧客は何をやろうとしているのか、何をやるべきと考えているのか

これらを確認していきます。

4.【仮説見直し、提案書作成】

 一時検証後に、その仮説のブラッシュアップをしていき、より確からしい仮説を立てて本格提案ができるか否かを見極めていきます。

 ここでのポイントとして、

・顧客に対して、価値を与えることが出来、提案する側としても何らかの価値が得られる対応策を提供できるかどうか


がポイントになってきます。

5.【提案(二次検証)】

 皆さんお待たせしました!

 ここまで長い下準備を経て、いよいよ提案に入っていきます。

 最低でもここまでの努力をしなければ、成約率は上がりません。

 では、早速本題に入っていきますが、提案時のポイントは次の通りです。

・顧客内での合意形成と意思決定を意識し、提案書を顧客社内の合意形成ルートとそれぞれのチェックポイントを明らかにしながら、顧客の窓口やキーパーソンと共に修正

 つまり、顧客の心からの悩みのカベに沿った100%の提案ができるように、顧客と共に確認しながら修正していくという事です。

6.【交渉・クロージング】

 いよいよ最後になります。ここでは、最終提案後に対して、次のポイントを意識して「反省」をしてみましょう。

・改善の余地がないか、提案時に足りなかったことなどを検証し、ブラッシュアップして顧客に働きかける
・結果にかかわらず、提案プロセスを振り返り、実施すべきプロセスの妥当性、当初の提案骨子の仮説と現状が正しかったを振り返る


 この反省は、PDCAサイクルで言うところの、C(Check)・A(Action)になります。

 これをやるかやらないかであなたの将来的な成長に大きく寄与します。
 
 6つの段階をご紹介しましたが、この段階をスムーズに進めるためには初期仮説の段階でどれだけ最初の精度を出せるかが重要になります。

 上記では、基本的には信頼を勝ち得ている顧客に対してはある程度スムーズに進めることができると思いますが、信頼を勝ち得ていない顧客に対してどのようなアプローチをしていけばよいかわかりませんよね。

 なので、具体的にこの解決策を解説いたします!

 信頼を勝ち得ていない顧客とのアプローチですが、先ずは対話から次のポイントを押さえていきましょう。
1. 仮説の信頼度を上げる
2. キーパーソンとの結びつきをつくる
3. 信頼を勝ち得る


 この3つのポイントは少ない回数の対話の中で成し遂げなければなりません。そのためには、

・『聞き出し』→『考え』→『伝える』→『聞き出し』→『考え』→『伝える』・・・

 このサイクルを繰り返して、上記の3ポイントを確実に成し遂げていきましょう!

 このサイクルを止めないために

・顧客側で何か社内的に行動してもらう
・こちら側が何か次回までの宿題をもらう


 これらができないとサイクルが止まってしまいます。

 サイクルが止まってしまうと・・・

 だからこそ、しっかりとサイクルを回す意識をしましょう!

 そのために、限られた機会を逃さないためにシナリオをあらかじめ作っておきましょう!

 ここで言うシナリオとは、

・ゴールを設定する(打合せの目的は何か)
・ゴールを達成するために、誰が、誰と会うか
・ゴールを達成するために、どんな討議を行うか


 これらをしっかりとプランニングしておくことで、特にクローズまでの長い案件においては必須であり、超効果的になります。

 さらに、討議で時間を効率良く使用するために、「対面でなければ得られない情報」に絞って討議しましょう!

 自分の貴重な時間を浪費することはあまり良いとは言えませんし、相手の時間も奪うことになるので、ここはしっかり考えましょう。

 最後に、顧客への提案にはタイムスケジュールがあるので、逆算してタイムスケジュールを作成しましょう。

 いつまでに、誰が何を行うかを整理することで、

・あらかじめ提案に必要な人的。物的リソースが明確になる(個人スケジュール管理も容易になる)
・計画段階で上位者がレビューを行うことで、個人任せではなくなり、精度が上がる
・進捗が遅れていた場合に、どの程度遅れているのか、何枚遅れているのかがわかり、迅速に打ち手を見直すことができる


 これらのメリットが得られます。

5. まとめ

 ここまで読んでも、あまり意味が分からなかった…という方、ご安心ください。そんな方向けに本noteを超ざっくりまとめて解説いたします!!

・ロジカル・セリングとは、「営業される側」を研究して、誰でも勝てる営業のコツを明らかにします!
・仮説と検証を繰り返して、顧客に対して最適な提案をしましょう!
・最適な提案をするために、顧客の「心からの悩み(=真の悩み)」を見極めましょう!
・心からの悩みにたどり着くまでには、2つの関門があります。
「顧客ニーズと根本的な悩みのカベ」「目の前の窓口とキーパーソンとの間のカベ」です!
・顧客ニーズと根本的な悩みのカベ→顧客が求めているものと根本的な悩みは異なることが多いという意味です!
・目の前の窓口とキーパーソンとの間のカベ→社内で影響力のある人物から悩みを聞き出さないと真因にはたどり着けないという意味です!
【営業で失注が多い人のフロー】:①連絡(対面)→②提案→③交渉→④失敗
【営業で成約率が高い人のフロー】:①ざっくりとした仮説立案→②仮説の掘り下げ→③一回検証(リハーサル)→④仮説見直し・提案作成→⑤提案(しながら2回目の検証)→⑥交渉・クロージング(成功)

 以上で、本noteは終わりますが、内容はいかがでしたか?

 今回参考にさせていただいた著書『ロジカル・セリング』からエッセンスを抜き出したつもりでしたが、約1万字の大作になってしまいました笑

 また、有益な本を見つけましたら今回のような記事を書いていきますので、Twitterのフォローをしていただけると幸いです!

 ここまでお読みいただきありがとうございました!

二次配布禁止でつ(っ ॑꒳ ॑c)マッ

あきやま@やんまー【動画編集】
@slopachi_bit9

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