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2022/3/14 ウクライナ情勢 米中高官 侵攻後初の会談

2022/3/14 夜のニュース比較、文字起こし

ウクライナ情勢

NHK:ニュースウオッチ9
【米中高官 ウクライナ侵攻めぐり会談へ】

和久田アナ「即時の停戦を願いたいですけれども、見通しまだまだ厳しそうですね。」
田中アナ「はい。今後の展開を見ていく上で、一つのカギとなりそうなのが、ローマで始まったアメリカと中国の高官会談です。これまでプーチン大統領と蜜月ぶりを世界に見せつけた習近平主席。停戦を実現するために中国は具体的にどう貢献するのか?明確な発言はなく、態度も曖昧なままです。高官会談は中国がプーチン大統領への支援を続けるのか?それとも、止めに入るのか?その対応を世界が見極める場となります。」

TBS:News23
【米中高官 ウクライナ情勢めぐり会談 停戦交渉に影響か】

国山アナ「様々な影響がありそうです。日本時間今夜行われていたウクライナーロシアの停戦交渉、オンラインで行われていたんですが、一時中断、明日再会することになったという情報が先程入ってきました。この停戦交渉と時を同じくして行われたのが、こちらです。アメリカのサリバン大統領補佐官と中国の外交トップ楊潔チ政治局員との米中高官による会談なんですね。星さんによりますと、この会談が今後明日以降の停戦交渉に大きな影響を及ぼす可能性があるということなんです。どういうことか?まずはロシアの侵攻に対する中国のこれまでの姿勢というのを振り返っていきます。中国というのはロシア軍の即時撤退を求める国連安保理決議案や国連総会での避難決議を棄権しました。アメリカなどが行う経済制裁については一貫して反対を主張しまして、ロシア寄りの姿勢を打ち出してきました。では、その中国がなぜこのタイミングでアメリカと会談を行っているのか?星さんによりますと、“中国のロシア離れ“のあらわれか、ということなんですね。」
星浩氏(TBSスペシャルコメンテーター)「習近平主席は当初はロシア寄りの姿勢を打ち出していたんですね、アメリカ牽制ということもあって。ところが、プーチン大統領の暴走に付き合いきれないということになって、徐々にアメリカ側に軸足を移し始めたというのが現状だと思いまして、今日米中の高官の会談にトップのヨウケッチさんが出たのも、そのあらわれだと思いますね。」
国山アナ「距離を取っているということですよね。このウクライナ侵攻を巡って、アメリカの主要メディアはロシアが中国にドローンなどの軍事支援を要請した、と報じています。ただ、中国がロシアと距離を置いているとなりますと、応じない可能性もあります。」
星氏「そうですね。今日の会談でもその話は出ると思いますが、中国側はロシアに武器の供与は応じない、ということだと思うんですね。アメリカ側は仮に武器の供与ということになれば、中国に経済制裁するぞ、という構えですので、中国からすると、この秋の党大会をとにかく乗り切りたいのが最優先ですから、それまでにあんまり波静かに過ごしたいということなんですよね。」
国山アナ「ただ、中国の支援がないとなりますと、プーチン大統領の思惑に変化はありますか?」
星氏「プーチン大統領も戦況も膠着してまして、大誤算が続いてるんですが、今回も中国から武器の支援とか経済支援が得られないとなると、また更に誤算だと思うんですね。そういうことになって、停戦交渉明日にまた延期されましたけど、ここで今度は妥協というカードを切ってくる可能性も出てくる訳で、日本も出番でして、習近平さんにやはりロシアとの距離を保ちなさい、と。欧米と共同歩調取りなさい、と説得をするいいチャンスだと思いますね。」
国山アナ「そうですか。」

テレビ東京:WBS
【ウクライナ情勢 米中高官 侵攻後初の会談】

大江アナ「お伝えしていますようにアメリカと中国の高官の会談が行われている訳なんですが、中国の立ち位置、杉原さんからもありましたように相当微妙なようですね。」
滝田洋一氏(解説キャスター)「はい。論点を整理してみたいと思うんですね。一つ注目されるのは、今ニュースにもありました通り、ロシアから中国に対して軍事支援の要請が行われた場合どうなるのか?ですけれども、果たしてどうなのか?仮に中国が要請に応えるようなことになりますと、これはえらいことになる訳ですね。中国は言わばグルになる訳ですから、中国に対しても経済制裁を発動せざるを得ない局面になると思うんですね。その場合、日本経済、そして日本企業に対するインパクトは相当大きいと言わざるを得ません。というのは、中国に対する融資や直接投資の残高なんですが、ロシアと桁違いですよね。」
大江アナ「対中融資、更に対中の直接投資、もうまさに桁違いですよね。」
滝田氏「そこで、そんな状況で中国はロシアに対してどう見てるのか?ということですけれども、一言で言えば、自分、つまり中国が悪役にされたくないという気持ちでいっぱいなんだと思うんです。だから、高官級の会談にも応じたと思うんですが、一番肝心なのはやはりウクライナの和平交渉で中国が仲介役になるかどうか?なんですが、火中の栗を拾うことに対しては、やっぱり躊躇するということだと思いますね。」
大江アナ「このまま見守りたいというのが本音ではないか?ということでしたね。更に中国自身の問題としては、最後にあります台湾との関係の部分ですね。」
滝田氏「はい。一番気掛かりなのは、“武力による統一“ということなんですけれども、中国はその可能性否定していません。中でも8日の日に行われたアメリカのCIA長官によるアメリカ議会証言なんですけど、やはり習近平主席は今回のウクライナのことがあっても、姿勢を緩めないだろうということで、ここについても大いなる疑問符が付くということが現状だと思います。」
大江アナ「ヨーロッパと東アジアの情勢というのが、連動して見えるような局面が続いていますね。」
滝田氏「はい、それがこの疑問符に表れていると思います。」

フジテレビ:FNN Live News α
【米中高官 ウクライナ侵攻めぐり会談中】

三田アナ「このタイミングでの米中の外交トップによる会談、どうご覧なりますか?」
風間晋氏(解説委員)「昨日発表、今日ローマで会談ですから、米中共にパラリンピック閉幕を待ってすぐに会おうと調整していたと思います。当然2人はそれぞれバイデン大統領、習近平国家主席としっかり話し合い、指示を受けてローマに来てます。」
三田アナ「双方の狙いについては、どう見ていますか?」
風間氏「アメリカ側は中国が経済制裁の抜け穴になることは許さない、そう釘を刺すことです。ロシアの財務省は13日に制裁によって35兆円相当の金と外貨準備が凍結されたこと、その打撃の緩和を中国に期待していることを国営テレビで述べています。経済制裁が効かなければ、プーチン大統領の考えを変えることは出来ませんから、中国にロシア支援を控えさせることは決定的に重要です。一方の中国はプーチン大統領をどう守ったらいいか?バイデン大統領の腹を探りたいのでしょう。ロシアの大混乱も世界経済の激震も望まない中国は納まり所を気にしているはずです。」
三田アナ「ロシアは中国に軍事支援を要請、という報道もありましたね。」
風間氏「この会談に合わせたかのように報道が出てきましたよね。経済面で中国頼みなら、軍事面で期待していても不思議ではありません。秘密裏に軍事支援しようとしてもわかりますよ。そういうアメリカ側のメッセージのように思えます。」
三田アナ「そうですね。パラリンピックも昨日閉幕して、ここから中国はどう動くのか?世界が注目しています。」

テレビ朝日:報道ステーション
【ポーランド メディカ ウクライナとの“国境の街”】

小木アナ「命からがら何とか逃がれてきて兄弟と会えたり、そういった方々たくさんいましたね。」
大越アナ「そうですね。ここで取材をしていると、ますますわからなくなることがあるんです。一体何のためにプーチン大統領はこの戦争を起こしたのだろうか?ということです。ここで色んな避難民の方に話を聞きました。戦禍に追われた人、親しい人を亡くした人、街を破壊された人。その人達がまさか嘘を言っているはずはありません。現実、280万人を超える人達が避難をして来ている訳です。ですから、ロシアのプーチン大統領がいかに自分の行動を正当化して世界にプロパガンダをしたとしても、その言葉は本当に無意味で空疎なものだと、ここに来ると改めて強く感じます。」
小木アナ「兄弟と出会えてホッとする瞬間もあれば、また戻って戦いに行かなきゃいけない。そういう場所でもありますね。」
大越アナ「そうですね。救いはこのようにたくさんの方々がボランティアとして、NGOとして、この避難民を助ける活動をしているということです。ここで支援活動を行なっているのは、決してポーランドの人達だけではありません。海外からもたくさんの人達が支援に当たっています。その行為を果たして善意とだけで片付けられるのかな?と感じます。私が聞いたあるノルウェー人の男性はこんなことを言っていました。自分はダールフレンドがウクライナ人で、ウクライナにはたくさんの友人もいる。だからこうして、支援に当たっている。それが最初の動機なんだけれども、自分は自分なりの戦い方で暴挙と戦っているんだ、ということを話していました。武器を取らずに自分は戦っている、その言葉が私にとっては非常に印象的でした。」
小木アナ「ヨーロッパの方々がそうでしょうし、ポーランドの方々、隣国ですし、兄弟もいたり非常に結びつきも強いと思います。他人事ではないんだ、という思いの強さ、取材してどのように感じましたか?」
大越アナ「プーチン大統領の戦争に対して非常に怒りを覚えると同時に決して屈してはならないんだ、という思いを共有されているように思います。実はウクライナとポーランドは歴史的に共通する部分があるんです。第二次世界大戦では共にナチスドイツから蹂躙もされました、踏み躙られました。そして第二次世界大戦の後はウクライナはソビエト連邦の一部で、ポーランドはソ連のいわば衛星国として生きてきました。その過程で共にソ連の共産党から厳しい監視を受けました。そして、自由を求める人は激しい弾圧を受けました。そうした歴史を負っているからこそ、こうして連帯をすることが出来るんだと思います。まるでソ連の復活を目論むようなプーチン大統領の行為に対しては、非常に強い嫌悪感を持っているんです。色んな思いが交錯するこの国境の街ですけれども、ご覧頂いていますようにたくさんの避難民が今日も生まれているのが現実です。ここで一時期の安らぎを得て、そして一日も早く故郷に帰ることが出来ますように、それを強く願わずにいられません。」

テレビ東京:WBS
【人類初の「デジタル戦争」 ウクライナのキーパーソンに直撃】

大江アナ「日本もNATOと一緒にサイバー対策というのは非常に研究しているということでした。そして、今回ウクライナの戦い方でSNSが強力な武器になるということがよくわかりましたよね。戦況に大きな影響を与えていることも間違いなさそうだ、ということなんですが、SNSで呼び掛けられて政府だけではなくて、民間企業もスタンスを明確にする必要が出てきている。それも今回の大きな特徴ですね。」
滝田氏「はい。初期段階ではロシアのハイブリッド戦略というのが注目された訳ですけれども、ウクライナは市民を巻き込んだ格好で反撃に出てるということで、非常に注目される動きですね。」
大江アナ「そうですね。」

日本テレビ:Newszero
【<プライチ>ウクライナ 避難民280万人超…今できる「支援」】

櫻井翔氏「他にもたくさんの支援先があります。小さなことでも一人一人に出来る支援を届けていきましょう。」

新型コロナ

その他

テレビ東京:WBS
【外国為替市場円相場 対ドルで一時118円台 5年2か月ぶりの円安水準】

大江アナ「ついに118円台までドル円相場きましたが、この円安ドル高というのは、まだまだ進みそうですか?」
滝田氏「このままでいくと続く勢いですよね。現状なんですけど、整理すると円安というよりは、むしろドルの全面高と言っていいと思うんですよね。今グラフに出てますけど、これは円やユーロなどの主要通貨に対するドルの総合的な実力を示しているドル指数というものなんですけれども、節目となる100に今迫ってるところなんですよね。」
大江アナ「つまりはドルの価値がグンと上がってきているということなんですね。アメリカでは今週、金融政策を決めるFOMCがありまして、ゼロ金利解除する、と言われていますが、その金利差というのも背景にあるということですか?」
滝田氏「はい。それも大きな要因ですね。もう一つ付け加えるとれば、やはり資源や食料の値段が上がってますから、日本やヨーロッパの経常収支、貿易収支が悪化する訳ですよね。結果的にドルが高くなる要因なんですけど、更にもう一つあるのはウクライナ情勢の緊迫化に伴う、いわゆる有事のドル買いというやつですよね。」
大江アナ「この有事のドル買い、という要素が今回はどのくらい大きい、と見ていますか?」
滝田氏「今回は単なる地域紛争じゃないですよね。欧米対ロシアの対立が全面戦争に発展しかねないという状況です。ものすごい究極の有事と言っていいと思うんですよね。そうした状況でモノを言うのは軍事力ですから、日本やヨーロッパはやっぱり軍事力という点でアメリカに頼らざるを得ない。この意味でドルにはプレミアム、つまり割増価値が付きやすい、とこういう局面だと言っていいと思います。」
大江アナ「では、ドルの全面高というのは、しばらく続くことになるかもしれませんね。」
滝田氏「はい。背景にはそういうとこがあると思います。」

フジテレビ:FNN Live News α
【<αism~イノベーション2.0~>ヘッドセットで登場人物の1人に XRで新たな映画体験】

鈴木智子氏(一橋大学ビジネススクール准教授)
・“世界で18兆円超の産業へ”予測も
・購買行動の背中を押すXRの活用
・XRの可能性を引き出すシームレス体験

三田アナ「日常に溶け込んだ時にはXR技術は私達の生活をより豊かなものにへと進化させてくれているのかもしれませんね。」

テレビ東京:WBS
【なぜ?“再生エネの価値”急落 ウクライナ情勢も一因】

大江アナ「原油、天然ガスの価格というのは、高止まりをしている状況ですよね。この状況、再生可能エネルギーにとっては、追い風ということになりますか?」
滝田氏「一見すると、そういう風に見えるんですけど、実際逆のこと起こってまして、再エネの市場価値を示す温暖化ガスの取引価格に注目してみたいんですけれども、ロシアがウクライナに侵攻する直前には95ユーロの最高値を付けてたんですけれども、ウクライナ侵攻を機に急落しまして、一時4割下がってるんですよね。直近足元でもピークに比べて、2割安い水準です。つまり、グリーンバブルがレッドシグナルが灯ってるというのが現状じゃないかと思うんですね。」
大江アナ「どうしてこうなったと見ていますか?」
滝田氏「そこで、理由は2つあると思うんですよね。1つ目の理由はやっぱり原油高で経済活動が鈍ると、企業の温暖化ガスの排出量が減るということが1つの要因として挙げられると思いますね。」
大江アナ「もう1つは?」
滝田氏「もう1つは、やっぱり脱炭素の動き、一本調子じゃなかなか進めにくくなる、という思惑が働いているんじゃないかというところ。やっぱり地政学リスクというのは、究極のリスクですから、その中にあって脱炭素の路線も軌道修正をある程度は迫られる。こういうことではないでしょうか。」

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