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01-3.京都-南山城

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#南山城

★仏像展★なら博/トーハク「京都 南山城-奈良×京都」仏像感想&予習!?

運慶展、快慶展、大報恩寺並みに満足した仏像展。木津川は近江・京都・奈良を結ぶ交通の要所で、文化圏としては奈良に近く、市町村の市外局番は京都ではなく奈良の市町村もあるし、神社の社殿が「春日移し(春日大社の古材)」だったり、奈良と京都の良いとこ取り地域。東大寺建立はこの地域の木を川を使って運んだ。だから東大寺一月堂は南山城にある!聖武天皇はここに遷都しているのも事実である。  平城京から長岡京、平安京に移っても、奈良と京都を結ぶところであり、古都・奈良と古都・京都がコトコトしてお

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東大寺「一月堂(正月堂)」は奈良ではなく京都の「笠置寺」らしい【京都】春日大社の移築

 東大寺の紹介ページで、一月堂を目次だけ記載していたわけですが、どうも京都府笠置町にある「笠置寺」らしい。本当かどうか?参拝した!!というか、参拝して気づいただけですが・・。 笠置寺公式HPより、まあ~繋がりはあったようだ。そして、境内を周ると・・・ 変更履歴2023/07/15 『南山城展』に行ったので感想など追加(「2023/07/15更新」でページ検索) 2021/08/27 初版 ▼HP▼アクセス京都府相楽郡笠置町笠置笠置山29 https://kasagid

運慶・快慶作の東大寺四天王は「海住山寺」にあり!?現光寺に慶派の十一面観音坐像@重文【京都南山城シリーズ】

東大寺大仏殿には運慶・快慶作といわれる幻の四天王が安置されているはずだった。設計書は残っており、そのモックアップがこの寺の四天王では?という説がある。そんなアホな・・という人もいるようだが、この近くにある笠置寺は東大寺「正月堂(一月堂)」や「お水取り」の始まりなど、東大寺とつながりが強い地域である。最後に、四天王以外も素晴らしい仏像がある寺! 変更履歴 2023/07/15 なら博「南山城展」によりブラッシュアップ 2021/09/07 初版 ▼HP▼アクセス京都府木

国宝!十一面観音「観音寺」国宝十一面は全国で7体【京都南山城シリーズ】

「観音寺(普賢寺大御堂、大御堂観音寺)」は南山城を代表する美仏・十一面観音像@国宝で、十一面の国宝は全国で7体の1つ。 奈良・聖林寺、奈良・金剛山寺(矢田寺)、滋賀・百済寺系統の男性感のある十一面観音!住職が丁寧な説明をしていただけます。観光では来づらい寺のこういう説明は有難いです。 京都・蟹満寺、京都・願徳寺と並べると、奈良・薬師三尊と見劣りしない素晴らしい三尊になる(と妄想)。 変更履歴 2023/07/15 なら博「南山城展」で更新(2023/07/15更新でページ

「寿宝寺」世界に3体!本当に千の手を持つ仏像は「佐牙神社」のもの!?紅葉も見逃せない!【京都】【京都南山城シリーズ】

京都非公開特別拝観でプラッと寄ったところ1000本の手を持つ「千手観音立像@重文」が安置されており、びっくりした所。だた、この仏像は式内社「佐牙神社」の神宮寺に安置されたもので、神宮寺が明治初めに廃寺になった際、寿宝寺に移されたと伝えている。佐牙神社には石仏があり、寺の名残が今でもある。 変更履歴 2023/07/15 なら博「南山城展」開催で更新 2022/02/01 初版 ▼HP なし▼アクセス・祭神・本尊と脇時※後述「▼見どころ」参照 ▼見どころ▽佐牙神社:京都府

古墳に鎮座する「鞍岡神社」は天神と歯痛の神様?「若王寺」は神宮寺の残りかもしれない

1008年に北野天満宮から勧請し「下狛村天神社」とした。一度焼失し再建されて「鞍岡山天満宮」としたことが棟札よりわかっており、今の「鞍岡神社」は明治に改名した。 変更履歴 2022/02/01 初版 ▼HP なし▼アクセス※後述「▼見どころ」参照 ▼祭神・本尊と脇時※後述「▼見どころ」参照 ▼見どころ▽鞍岡神社(京都府相楽郡精華町下狛長芝24) 「くらおかじんじゃ」と呼び、鞍岡神社階段左手に神社用の駐車場が1台だけある。ここに車を止めて170段の階段を上ると、良い感じ

石清水八幡宮から分霊「武内神社」は応神天皇・神功皇后はスルー!?

1317年に石清水八幡宮から祭神「武内宿弥命(武内宿禰)」を移して創建したと伝わる神社。 変更履歴 2022/01/30 初版 ▼HP なし▼アクセス京都府相楽郡精華町大字北稲八間小字中垣外45 ※駐車スペースが殆どなく。神社向こう側へ車を突っ込まないほうが良い。。 ▼祭神武内宿禰 ▼見どころ 南山城には割拝殿の神社が多いが、ここの割拝殿は少し変わった格好をしている。鳥居で言えば山王鳥居みたいな感じだ!!  石清水八幡宮より勧請して創立。史上最強の内閣官房長官 「武

神仏習合・分離で「常念寺」←菩薩形立像@重文→「祝園神社」流浪仏!奇祭「いごもり祭」??

仏像にも時代でトレンドがあり、宗教では神道と仏教は長らく同じ(神仏習合)であった。激動の時代に流されず、時代に合わせて生き残った平安時代の仏像を追う! 変更履歴 2022/01/29 初版 ▼HP▼アクセス・祭神・本尊と脇時※後述「▼見どころ」参照 ▼見どころ▽常念寺 ※通常非公開「京都非公開文化財特別公開」木津川市にもあるので注意。  薬師堂本尊「菩薩形立像@重文」は平安時代前期に作られたもので、精華町で最も古い仏像。  高さは約169センチメートルの一木造!!一

神仏習合「新殿神社」と「医王寺」に京清水寺?どういうこと?【南山城シリーズ】

古くは、植樹神社と称し、地名に「医王寺」とあるとおり、境内には薬師堂が残り、薬師如来、弘法大師坐像、観音像(厨子入り)が安置されている。京田辺市の朱智神社から勧請されたという説がある。 変更履歴 2022/01/27 初版 ▼HP▼アクセス 精華町大字山田小字医王寺3番地 ▼祭神スサノオ、アメノコヤネ ▼見どころ  石造十三重塔@重文があるものの説明書きなどもなく由緒も調べなければわからないくらいひっそりとしている。  祭神は「スサノオ」と「アメノコヤネ」である。

【京都】木津川の通常非公開「西明寺/高田寺/常念寺/西念寺/安福寺」見仏

木津川市と言えば、浄瑠璃寺などを中心に有名な神社仏閣が多いのでが、知られていない、もしくは通常非公開の寺に、素晴らしい仏像を持つ寺が多い。春秋に特別公開されるので木津川市観光ガイドをウォッチすべし。ということで、南山城地域の木津川市編はひとまず今回で終わりですね。 変更履歴 2023/07/15 『南山城展』に行ったので感想など追加(「2023/07/15更新」でページ検索) 2021/09/12 初版 ▼HP木津川市観光ガイド ▼アクセス※後述「▼見どころ」参照

相楽神社に天皇の后になる丹後4姉妹の悲しいお話しがある【京都】

相楽と書いて「そうらく」と読むのだが、神社は『さがなか』と読む。ちなみに、ここ周辺は「相楽郡」である。  この神社名は古事記の一説から来ている。古事記の垂仁天皇の箇所によると丹波出身の4人の姉妹が垂仁天皇に嫁いだのだが、綺麗でなかった2人を里に送り返した。2人の内の1人である「円野比売命(まとのひめのみこと)」は里に戻る途中、山城国の相楽に入った時に「同じ姉妹の中で醜いという理由で返された事は、きっと近所で噂になる・・・なんと恥ずかしい事なのでしょう」と木の枝に取り懸がって(

アレ?快慶?と勘違いした文殊菩薩!大智寺に魅了される【京都】

 道は狭く、車で入りすぎたかなと思うと参拝用駐車場に着きます。周りの風景を見て思い出しました。ここはテレビ見仏記でみうらじゅん氏といとうせいこう氏が来た寺ですね。  奈良・西大寺系統の寺で「文殊菩薩@重文」は西大寺の文殊と同レベルのよさ。常時公開されていないため、行くときは要調査。 変更履歴 2023/07/15 『南山城展』に行ったので感想など追加(「2023/07/15更新」でページ検索) 2021/09/10 初版 ▼HP↓木津川市サイト ▼アクセス木津川市木

日本で3体天弓愛染!白不動!神童寺は魅惑の仏像寺である/天神社【京都】

いざ、山門をくぐると、奈良市外や福井の若狭にありそうな寺の雰囲気。藤原氏の氏寺・興福寺が復興したが、平氏により焼失し、源頼朝が復興したが、また焼失し、興福寺により復興した寺。やっぱ、レア仏像が残っているのは権力者と場所柄だなと思った。  ここは京都には珍しく、説明付きで拝観させていただける寺です。「2018年南山城春の特別開扉」で初見仏ですね。 変更履歴 2022/07/15 『南山城展』に行ったので感想など追加(「2023/07/15更新」でページ検索) 2022/

岩船寺は日本一紅葉が映える三重塔である/春日・白山神社【京都南山城シリーズ】

平安時代の行基作と伝わる本尊・阿弥陀如来像の周りに四天王が安置されており、自然に抱かれている感触を感じます。三重塔に縁の下の力持ち!?がおり、室町時代ですが重文です。 まっすぐ行くと岩船寺で、右に行くと神社があります。 岩船寺の良さは京都ではなく奈良なところです!?どういうことかというと、境内は本堂、池、三重塔が自然に囲まれ、すぐ近くにある感じがすること。 変更履歴 2023/07/15 奈良博「南山城展」開催でブラッシュアップ 2021/09/08 初版 ▼HP▼