『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』をご覧になったみなさんへ~最後の最後の解決編~
『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』をご覧になったみなさん。
ちょっと待ってください。
まだ大きな謎は残されていますよ。
ナーダ・ウニチトージティの今後?
まあ、それも気になりますが、大きな問題ではありません。
そう、私、毛利小五郎が言っているのは「安室透はトイレをどうしていたのか」ってことです。
だってそうですよね?
首に爆弾をつけられた安室さんは完全密閉の部屋に、自らを監禁していました。
しかし、その部屋にはテーブルと椅子があるだけ。
肝心のトイレがなかったんですよ。
目暮警部、それは違います。
確かに、安室さんは厳しい訓練を潜り抜けてきた猛者だ。
3、4日くらいであれば、膀胱と肛門をコントロールし、我慢できていたかもしれません。
ただ、思い出してください。
あの部屋のテーブルには何が置かれていたのか。
そうです。
なみなみと赤ワインが注がれた、グラスがあったんですよ。
赤ワインにはタンニンが含まれていて、大量に摂取すると便秘になります。
おそらく、安室さんは便意をもよおさないよう、食事をせず、赤ワインだけを摂取していたのでしょう。
そうやって、安室さんは便意はどうにか我慢できた。
もともと胃腸が強い人だったのかもしれません。
そういう人は、慣れ親しんだ自宅のトイレじゃないと大便ができない。
きっと安室さんも大便はあまり心配していなかったはずだ。
それなら小便だって我慢できると?
高木刑事、考えてみてください。
あなたは、大便を1日我慢するのと小便を1日我慢するのでは、どちらが辛いですか?
そうなんですよ。
大便は少しくらい我慢できても、小便はとても我慢できない。
いくら水分を摂取しないようにしても、尿意は襲ってくるんです。
しかも、アルコールには利尿効果があります。
便意を抑えるために飲んだ赤ワインが、かえって尿意を招いてしまった。
優秀な安室さんといえども、そこまでは予想できなかったはずです。
しかし、現場には小便の痕跡はなかった。
数日間、あの部屋に隔離されていたのであれば、絶対になくてはならない小便の痕跡が、です。
いや、蘭。
それは絶対にありえない。
大切な仲間を爆弾で失った安室さんだ。
1パーセントでも爆発の可能性がある以上、あの部屋を出てトイレに行くことはなかっただろう。
佐藤刑事。
私も最初はその線を考えました。
つまり、空になったワインのボトルに小便したという可能性です。
確かに、あの部屋で小便ができるような容器はワインのボトルしかない。
でも、無理だということに気づきました。
いいえ、白鳥刑事。
あの部屋でワインボトルに小便をするのは不可能だったんですよ。
なぜなら、あふれてしまうからです。
あそこにあったワインボトルは通常サイズ。
どれほど大きく見積もっても、内容量は1リットルに満たないでしょう。
成人男性が1日にする小便の平均は1リットルから1.5リットル。
安室さんは、3日間はあの部屋にいたはず。
どんなに小便の頻度を少なくしたとしても、ワインボトル1本では足りない。
小便があふれていなければおかしいんですよ。
だとすれば答えはひとつしかありません。
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