公開直前『SING/シング:ネクストステージ』をさらに楽しむための豆知識!U2「終わりなき旅」ってどんな曲?
いよいよ『SING/シング:ネクストステージ』が3月18日に公開されますね。この映画にはU2のボノが声優として出演しており、年老いたロックスターを演じているそうです。ちなみに、日本語版の吹き替えはB'zの稲葉浩二さん。
U2が好きで好きでたまらない私は絶対に見なくてはならない映画なわけです。そして、本作の予告編ではU2の「I still haven't found what I'm looking for(終わりなき旅)」が流れていました。ここからは、「終わりなき旅」原曲にこめられたメッセージと、U2の中でどのような意味を持つ曲なのか解説します。
そもそもU2はアイルランド出身のロックバンド。メンバーはボノ、ジ・エッジ、アダム、ラリー・ミューレンの4人。ロックバンドとしては歴代一位のワールドツアー動員数を誇り、アルバムやシングルでもメガセールスを挙げてきました。「The Biggest Band」の異名を持つ、現役最強のロック・レジェンドです。さらに、デビューから40年以上経って、オリジナルメンバーが1人も変わっていないという仲良しバンドでもあります。「終わりなき旅」は彼らの人気曲のひとつ。以下、歌詞と和訳を載せます。
「終わりなき旅」の歌詞と和訳
I have climbed the highest mountains
僕は一番高い山に登ってきた
I have run through the fields
僕は荒野も走り抜けてきた
Only to be with you
君と一緒にいるためだけに
Only to be with you
ただ君と一緒にいるために
I have run, I have crawled
僕は走り、ときには這いつくばり
I have scaled these city walls
町という町の壁をよじ登ってきた
These city walls
たくさんの壁を
Only to be with you
ただ君と一緒にいるためだけに
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
I have kissed honey lips
恋人の唇にキスし
Felt the healing in her finger tips
彼女の指先に癒された
It burned like fire
炎のように燃え上がる心
This burning desire
この熱い欲望
I have spoke with the tongue of angels
僕は天使の言葉で話しながら
I have held the hand of a devil
悪魔の手を握り締めた
It was warm in the night
暖かい夜の中でも
I was cold as a stone
僕は石のように凍えていた
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
I believe in the Kingdom Come
僕は楽園が来るのを信じている
Then all the colors will bleed into one
そのとき、すべての色はひとつになるだろう
Bleed into one
ひとつになるはず
But yes, I'm still running
でもそう、僕はまだ走り続ける
You broke the bonds
君はつながりを壊し
And you loosed the chains
鎖を解き放った
Carried the cross of my shame
僕の恥の十字架が運ばれた
Oh my shame, you know I believe it
僕の恥、僕の信仰が分かるだろう?
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
But I still haven't found what I'm looking for
だけと僕はまだ探し続けているものを見つけていない
「終わりなき旅」は1987年のアルバム「ヨシュア・トゥリー」に収録されています。シングルカットもされ、全英1位の大ヒットとなりました。今でも、U2のコンサートでこの曲が演奏されれば、会場中で大合唱が起こります。モンスターバンド、U2の代表曲だといえるでしょう。
「終わりなき旅」リリース時のU2の状況
さて、「ヨシュア・トゥリー」は非常に宗教色が強いアルバムであり、「U2=殉教者」というイメージを確立させた作品です。メンバー4人中3人が敬虔なカトリック教徒であるU2は、前作の「焔」から、宗教国家であるアメリカへの接近を試みていました。「ヨシュア・トゥリー」は音楽的にも精神的にもかなりアメリカナイズされており、オールドファンからは賛否両論でした。なぜなら、U2は自らがアイルランド人であることを誇りにし、母国の政治情勢をパンキッシュに歌うバンドだったからです。
しかし、アメリカでU2の方向転換は大歓迎され、「ヨシュア・トゥリー」は2500万枚を超える大ヒットを飛ばしました。なお、本作でU2はグラミー賞の「年間最優秀アルバム」も受賞しています。
「終わりなき旅」は信仰についての楽曲だとファンに解釈されており、聖歌のようなコーラス、ジ・エッジの煌びやかなギター、ボノのパワフルな歌声など、U2の主要素がつまったようなアンセムです。
ところが、ボノはこの曲について「信仰ではなく迷いの歌だった」とコメントしたことがあります。一体どういうことなのでしょうか?歌詞を深堀していきましょう。
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