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結婚が当たり前の世界で感じた話

去年、親戚一同で祖母の地元へ行った時の話。

久しく会っていない祖母の親戚に会いに行こうということで、祖母の出身地である三重県紀北町へ。紀北町は三重県南部の田舎町で、合併されて誕生した町だそう。祖母が暮らしていた頃は海山町という名前だったらしい。

名古屋から紀北町まで車で2時間ちょっと。四日市や伊勢神宮に行くのとはワケが違う。隣の県だけどまあまあ遠い。三重って結構広いんだな。

8時から出発、途中サービスエリアに寄ったりして、11時前に祖母の親戚が住む家へ到着。

自分たちが来るということで近場の親戚が集まってくれた。父の従兄弟、その配偶者の方、その子供たち、またその子供たち。たくさん人がいた。

そして会う大人ほぼ全員に聞かれたことがある。

「結婚は?してへんの?(三重弁)」

今まで「結婚してる?」なんて聞かれたことないからびっくりした。しかも揃いに揃って、会う人ほぼ全員に。

親戚「結婚は?してへんの?(三重弁)」
自分『え、してないです』
親戚「じゃあこれは?(小指だけ出すポーズしながら)」
自分『いないです!てか興味ないで〜す!』
親戚「へ〜(苦笑い)」

っていうやりとりを何回もした(笑)今までにしたことない対応だったからすごく疲れた。

「なんでみんなわざわざ『結婚は?彼女は?』とかセンシティブなこと聞くんだろう」と思ったけど、すぐに謎は解けた。

その場にいた三重の親戚はほとんど全員既婚者だった。自分のはとこに当たる同世代の人たちですら、結婚して子供がいた。自分より年下で子供が3人いる人もいた。

ここは、結婚しているのが当たり前の世界なんだ!!!

このコミュニティでは “独身” ってマイノリティどころか、すごく珍しいのか。だから、みんな日常会話として話したんだ。それじゃあ仕方ないねってなった。腑に落ちた。

自分もアラサー世代だし、既婚で子供いる友達もたくさんいる。けど、自分と同じ独身者もそれ以上にいる。だから “独身” が基本ベースと思っていたけど、そうじゃない世界もあるんだと知れた。

まさに価値観の違い。

三重の親戚で一人だけ結婚してない方がいた。パパの従兄妹の女性の方なんだけど、そのお姉さんがまじ格好良かった。

自分が結婚してないことを知ると、皆「(お姉さんの名前)と一緒やん!笑」といじり混じりに言った。そのお姉さんはこう返していた。

「は?独身でも全然人生楽しいやんな?独身最高〜!」

結婚が圧倒的マジョリティのコミュニティの中で、大声でそう言えるお姉さんが自分にはヒーローに見えた。独身ヒーロー(笑)

周りとの価値観の違いに恥じることなく、自分の価値観を大事にしていきたいと思った。そんな祖母の地元帰省だった。

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