嘘のすべらない話

これ友達から聞いた話なんですけど、その友達の安田君っていうのが、先日引っ越しをしたんですよ。電気とかガスとか全部止めて、部屋とかトイレとか掃除して、新居に移って。でも、あとアパートの管理会社との立ち合いだけ残ってるみたいな状況で。

いろいろ事情があって立ち合いだけは別日に設定しちゃったんで、立ち合いの日、立ち合いのためだけに、リュックひとつだけ担いで新居から昔のアパートに戻ったらしいんですけど。敷金たくさん戻ってくるといいなーなんて期待しながら。

でアパートに着いて中入って。管理会社が来るまでちょっとだけ時間あったんで座って待ってたらしいんですけど、そこで大きいほうをしたくなったらしくて。トイレ行って用足して、水流そうとしたら、流れないんですよ。要は水道止めちゃってるんで流れないんすよ。掃除に使っちゃったんでタンクに水も残ってなかったみたいで。

で安田君はコンビニとかで水買ってきて流そうかなって考えたらしいんですけど、そのときチャイムが鳴って。管理会社が到着したんですよ。それで安田君焦っちゃって。でも焦ったつっても「ちょっと待って下さい」って声上げればいい話じゃないですか。でも安田君はテンパって、リュック漁ってみて、そこに透明なビニールがあったもんで、それで排泄物をすくって口しばってリュックに入れたんですよ。で「どうぞー」って、招き入れちゃって。

で立ち合いが始まっちゃって、リビングとか浴室とか2人で確認していくんですけど、管理会社の男の人が、「失礼ですが何かにおいしませんか?」みたいな。トイレのフタ開けてみても何もないし。でも安田君もリュックに便が入ってますとは言えないんで、「いや〜…そうですか?」みたいな。

でも結局くせえなってなって、敷金は一円も返ってこなかったらしいです。で、悔し涙流しながら袋に入った便を持ち帰って、新居のトイレに流したって。

ってことがあったのが3年前なんですけど、安田君、夏祭りで金魚すくいの金魚が袋に入ってるの見るたびにあの大便を思い出すって言ってました。っていう話です

ハワイが危機になったらハワイキキなんですかね?