踊りたくなる気持ち。
帰宅した夫が、文明堂のカステラをくれた。
可愛い絵が描かれている文明堂の小さいパックは、やんちゃっちゃんのお気に入り。夫が文明堂の近くを通ると、買ってきてくれるのである。
嬉しいと踊りたくなるよね。それが文明堂のカステラならなおさら。
カステラ一番を歌いながら例の踊りを踊っていると(手足の連動が難しい)、風呂から上がってきた夫にスルーされた。いつものことなのでね。
考えてみると、やんちゃっちゃんの踊りグセは父の遺伝かもしれない。
風呂に入る前、わざわざ家族のいる居間でストリップをするのが日曜夜の親父だった。
「やめてよ!」と怒る母。他人の嫌がる気持ちが分からない父は反応に喜んで、マジ怒りしている母の頭に脱いだものをかぶせて更に嫌がられる。
やんちゃっちゃんら姉妹も怒った。思春期の姉妹なら当然である。だが、幼児なら喜んで一緒に踊るのではないか?
文明堂ダンスをしながら、父ダンスにおける新たな視点に気付いたやんちゃっちゃん。
子どもの父親に対する気持ちは、母親の態度次第。つまり、父ダンスを嫌がっていたのは本当の自分の気持ちなのか?ということ。今やこんなにダンスメンなのに。
やんちゃっちゃん父母はしょっちゅう喧嘩していた。察してちゃんなヒロイン母と、空気を読まない気分屋な父。途中でピーナッツ母娘のごとき母の母(やんちゃっちゃん祖母)との同居が始まり、事態は余計に複雑になった。
やんちゃっちゃんは、母の愚痴聞き係だった。
毎日毎日、父の悪口を聞いた。ザ・私が正義な祖母からも父の悪口を聞いた。
長年、悪いのは父だと思っていたやんちゃっちゃん。いや、お互い様なのよね。
両親の仲が良ければ、父ダンスへの怒りはプンプン٩(๑`^´๑)۶程度で終わったはず。
信頼関係が成り立っていないから、反吐が出るような嫌さだったのだと思う。
……と、夫から反応があるまで文明堂ダンスを続けられるやんちゃっちゃんは、リラックスした気持ちを誰にも受け止めてもらえなかった日曜夜の父ダンスを思い出すのである。
無視されても全く意に介さない父ではあったが。(そういうところやぞ)
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