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トレーニーの日常 【パンプアップ編】

トレーニングで筋肉を追い込むと、筋肉が大きく膨れあがることがある。
本当に自分の筋肉なのか疑わしくなるくらい、パンパンになることもあるだろう。
これがパンプアップと呼ばれるものだ。

筋肉を短時間に酷使すると、乳酸が蓄積するのはご存知だろう。アスリートの間でも乳酸は疲労の原因として忌避されている。
だがトレーニーはこの疲労物質を、むしろ味方につけたい。なぜなら、乳酸が多く蓄積することで、筋肉はより過酷な環境に追いやられるからだ。

やや軽めの重量で限界まで、重量の上げ下げを行うことを3セット程度繰り返すと、乳酸はかなり溜まることだろう。乳酸は体にとって害のある物質だから、そこで当然それを排出しようとする原理が働く。その役目を担うのが、水分である。乳酸が蓄積したところに一気に水分が流れ込むため、一時的に筋肉周りが膨れ上がった状態になるわけだ。これを我々はパンプアップと呼んでいるのである。

かつてボディビルダーであったアーノルドシュワルツェネッガーは、パンプアップはセックスより気持ちいいと語った。
これはかなり変態的な領域で、本当はかなりきつい。対象筋付近が膨れ上がって、それでも動作を続けようと思える域に達するには、相応の精神力が必要だ。
仮にパンプアップを実現できたとしても、気持ちいいどころか何もしていなくても痛い状態が続き、普通に辛い。
だが、達成感は尋常ではない。筋肉を追い込んだという証が目に見えて現れているのだから、面白くないはずはないだろう。

辛さと喜びの入り混じるパンプアップ。
トレーニングで必ずパンプアップさせなければ効果がないなどということはないが、腕や胸は比較的パンプアップしやすい部位ではあるので、マンネリ防止として、パンプアップ狙いの種目を織り交ぜてみるのも手だろう。もちろん、トレーニングの最初にやってしまうと後が続かないので、くれぐれも最後の方でやるようにしたい。

次回は、筋肉の収縮と伸展について書きたいと思う。


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