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eスポーツ合宿ってなに???③

皆様こんにちは。柳井グランドホテル支配人の松前あつしです。今回も当ホテルのeスポーツ事業でも特に力を入れて推し進めている「学生eスポーツ合宿」のお話です!

過去2回、「学生がeスポーツに取り組むメリット」として以下の4つを挙げました。

①社会参加
②チームワークを学ぶ
③戦略的思考を学ぶ
④STEAM教育の入口

今回は③の戦略的思考について書かせていただきます。

勝つためにはひたすら画面に向かうのではなく、ときには座学や意見交換の時間も重要です。

前回、eスポーツのチーム戦では互いに声を出し合って意思疎通を図るというお話をしました。この意思疎通が必要となる理由の最たるものが、「eスポーツでは戦略が勝敗に大きく影響する」ということです。

具体的には、メンバーごとの実力、相手の陣形、試合を行うフィールドの特徴、自分や相手が操作するキャラクターの能力、武器の特徴や射程、時間経過による試合展開の推移…eスポーツの試合では様々な要素を事前に予測して、最も勝利に近づける戦略を立ててから試合に臨むのが定石です。その上で、戦略通りに試合が進んでいるか、事前予測にはない展開に遭遇していないかといったことを声を出して情報共有します。

事前に立てた戦略の重要性はフィジカルスポーツよりも高いといえるかもしれません。私は中学~高校で野球をやっていましたが、どちらかというと肉体の強さ・技術的な実力が勝敗を左右し、それらで相手を上回るための練習をすることが多かったように思います。速いボールを投げる、コントロールがいい、ホームランやヒットを打つ、正確な守備…思い起こされる練習風景は筋トレや打撃・守備練習といった体力や技術を高めるメニューばかりで、「今日の試合は戦略勝ちだった!」と振り返ることはほとんどありませんでした。

一方でeスポーツは生身の人間がフィールドに立つことはありません。特に学生eスポーツで主流のタイトルは画面上のアバター(=キャラクター)を操作するものがほとんどです。またアバター自体が特殊な能力を持っていることも多く、能力同士の相性、そして試合を行うフィールドとの相性も勝敗を左右する重要なポイントです。

例えば、障害物を透視する能力があるアバターを操作するなら、平原よりも市街地の方がより能力を発揮しやすくなります。また遠距離射撃が得意なアバターと連携すれば、物陰に隠れる相手に死角からダメージを与えることもできるかもしれません。

チーム戦であること、肉体を使わないこと、そしてアバター自身の能力。これらの特徴が組み合わさっているからこそ、eスポーツでは相手を出し抜くために思考を巡らせる能力が重要となるのです。もちろんフィジカルスポーツにも戦略は必要不可欠ですが、eスポーツの方がより勝敗に直結するため、戦略的思考を学ぶ上で相応しいコンテンツだといえるのではないでしょうか。

今回はここまでです。次回もよろしくお願いいたします!

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