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夏の北陸周遊旅 その15

皆様こんにちは。柳井グランドホテル支配人の松前あつしです。今回も私の趣味である鉄道旅行について書いていきたいと思います!

ちなみに、この記事は私が2016年から執筆していたブログ「ホテルマンの鉄道旅行記」の内容を引き継ぐ形で書いていきますので、以前の記事は下記リンクからご覧ください!
ホテルマンの鉄道旅行記

前回は富山のB級グルメ「富山ブラック」を頂きました。今回はその続きです!

富山で夕食を済ませた私は再び北陸新幹線で金沢へ戻ります。1日で富山・石川・福井の北陸三県を行ったり来たり。新幹線・特急乗り放題の威力を実感します。

この日の最終サンダーバードで敦賀へ向かいました。

金沢からは再び特急列車。この日は福井県の敦賀(つるが)で宿泊予定なので、ここからさらに100km以上先です。

関西では知らぬ人のいないほど身近な新快速。敦賀駅は乗り入れの北端となっています。

敦賀といえば、来月3月に北陸新幹線が延伸して新たな終着駅になります。東京から長野・富山・金沢を経てはるばる伸びてきた新幹線、さらに関西圏での往来に欠かせない新快速(≒特別快速)の終点も兼ねています。

2017年当時の敦賀駅。まだ新幹線駅舎の面影は感じられませんでした。

新幹線の終着駅と聞くと、新たに鉄道の街として栄えていくようなイメージがありますが、実は敦賀はかなり昔から、鉄道と港が重要な役割を果たしてきた街です。1882年に敦賀に鉄道がやってきたとき、敦賀港からロシア・ヨーロッパを目指すルートの一部として機能していました。残念ながら現在は国境をまたぐ移動の主役は飛行機に移り、当時の繁栄は過去のものとなりました。

敦賀の鉄道と港の歴史は敦賀市ホームページで詳しく紹介されています↓

https://www.city.tsuruga.lg.jp/sightseeing/brochure/tetsudoutominato.files/tetsudoutominato.pdf

国際港としては役割が小さくなってしまった敦賀ですが、鉄道の視点では新幹線が敦賀まで延びたことは大きな意味があります。

敦賀駅に到着した特急サンダーバード。冬季はしばしば雪で運休します。

それは雪との戦いです。新幹線が開業する金沢〜敦賀間のうち、敦賀〜福井間で山間部を走行するため、この区間は非常に雪が多く降ります。現在の北陸本線も同じようなルートを通りますが、在来線は新幹線よりも雪への耐性が弱く、しばしば豪雪で列車が止まってしまいます。

現在の北陸新幹線東京~金沢間も冬季の運行がかなり安定しています。

それが新幹線の開業によって安定輸送が強化されると、雪で足止めを余儀なくされることが減るため、北陸の経済に大きく貢献します。雪国に新幹線ができることは単に速達性が上がるだけではなく、毎日決まった時間に運転するという鉄道の基本も強化されるメリットもあるのです。

東京以西の新幹線は頻度の低い豪雪対策を低減することでコスト削減を図っています。

余談ですが、実は新幹線と一口にいっても、東海道・山陽・九州新幹線と東北・上越・北陸・北海道新幹線では耐雪構造が大きく異なります。前者は沿線に豪雪地帯がほとんどなく、強いて挙げるなら岐阜・滋賀県境の関ケ原くらいです。一方で後者は豪雪地帯が非常に多くなっています。

そのため前者は耐雪構造が強化されていないため、大雪が降ると運行に支障が出ますが、後者は耐雪構造や設備が強化されていることで冬季でも毎日定時運行ができます。さらに近年の新幹線では、山間部をトンネルで直線的に抜けることで、高速かつ雪に触れることなく通過できるという新幹線ならではのメリットが雪対策に一役買っています。

今回はここまでです。次回もよろしくお願いいたします!

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