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懐かしの国鉄色を追いかけた日 その12

皆様こんにちは。柳井グランドホテル支配人の松前あつしです。今回も私の趣味である鉄道旅行について書いていきたいと思います!

ちなみに、この記事は私が2016年から執筆していたブログ「ホテルマンの鉄道旅行記」の内容を引き継ぐ形で書いていきますので、以前の記事は下記リンクからご覧ください!
Part1はこちら→「懐かしの国鉄色を追いかけた日 その1」

桑折(こおり)駅で485系リバイバルつばさ号の通過を記録した私は復路を記録するために再び列車を待ちます。

E721系。2023年現在も仙台地区の主力車両です。
701系。向かい合わせシート(ボックスシート)がほとんどない通勤時間帯向けの電車です。
719系。現在は数を減らし、ほぼ福島・山形県境区間専用の電車となっています。

待っている間に東北本線の普通列車で活躍する(していた)3車種すべてコンプリートしてしまいました。どれも個性があるので見ていて飽きません。

国鉄時代を彷彿とさせる直角に近い典型的なボックスシート。これはこれで味があります。

私に限らず、鉄道好きは車両の外見以外にも様々なポイントに楽しみ方を見出します。例えば座席。国鉄時代から使われ続けているような古い電車は上写真のような背もたれが直角に近い座席がよく見られます。乗り心地は決して良いとは言えませんが、これはこれで貴重な体験を楽しめるチャンスなので、私も運用を調べてわざわざ乗ることがあります。

JR西日本の電車の多くが装備している座席。乗り心地は明らかに向上しました。

一方でJR以降に開発された電車は乗り心地向上のために普通列車でも高いクオリティの座席を備えていることがよくあります。典型的なのはJR西日本標準装備の座席です(上写真)。先程のボックスシートよりも角度の付いた背もたれを備えている他、列車の進行方向が変われば背もたれ部分を反対側に倒して向きを揃えることもできます。こうしたタイプの座席は「転換クロスシート」と呼ばれ、普通列車の旅で長距離を移動する旅行者に歓迎されています。

1時間ほど待ったでしょうか。復路のつばさ号がやってきました。往路の文字幕とは違い、今度は絵幕での登場です。絵幕は国鉄時代後半~JR移行後~山形新幹線開業まで見ることができましたが、やはり文字幕より個性が強く表れています。特急列車の絵幕デザインは様々ですが、私はつばさ号のデザインをかなり気に入っています。

現在の山形新幹線つばさ号。

ちなみに在来線つばさ号も山形新幹線つばさ号も、東京方面から北上して福島駅から奥羽本線(おううほんせん)で山形へ向かいます。しかし在来線つばさ号だけは、さらに北の仙台駅まで東北本線を走った後、仙山線(せんざんせん)経由で山形に向かっていた時期がありました。

これは山形新幹線の工事を実施した際、在来線と新幹線の線路幅が違う(在来線は1067㎜に対し新幹線は1435㎜)ことから、この区間の列車全てを運休して線路幅を広げる必要があったためです。従来のルートを走れなくなったつばさ号は、東京対山形輸送という使命を果たすため、仙台と山形を結ぶ仙山線を迂回ルートに選びました。もちろん線路幅を変えた後は既存車両が入線できませんので、迂回ルートでの姿が在来線つばさ号の最期となりました。

私が撮影した桑折駅は福島~仙台間に位置していますので、今回のリバイバルつばさ号は最末期の姿を再現したものといえます。しかし私はつばさ号現役時代にまだ生まれていなかったため、最末期の姿といえど当時の面影を見ることができたのはとても幸運でした。

今回はここまでです。次回もよろしくお願いいたします。

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