見出し画像

似顔絵の描き方16 似顔絵の前はなに?2

もちろん東洋にも肖像画はありました。人が一番興味をもつのは、やはり人ですから。                             早い段階からあるのは、やっぱり中国で皇帝の肖像画はたくさん残っています。                                それから頂相(ちんそう)というジャンルがあります。これは徳の高い坊さんの肖像画です。例えばこういうのです。

これは『蘭渓道隆像』。13世紀のものです。蘭溪道隆(らんけい どうりゅう 1213~1278)は南宋から日本に来たお坊様で鎌倉の建長寺を作りました。後進たちはこの像をみながら、徳を忍び教えをひもといたってわけです。   

もちろん、日本の権力者のもあります。

『伝源頼朝像』。いまは多分足利直義の像だろうって言われてますが、どちらにしても権力者であります。                    そういう日本でも市民の肖像画ってのが江戸時代には生まれてきて、例えばこれ。

渡辺 崋山(わたなべ かざん 1793~1841)の描いた『鷹見泉石』。顔の凹凸なんかハッキリだしている反面、服がスルスルと描かれてて、とてもいい味を出している。

こうやってみると東洋の肖像画は古くから自然な角度で描かれていたんだなあと思います。                          あ、もちろんフロンタルなものもありまして。これは清の第6代皇帝・乾隆帝。

                               

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?