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見ることも勉強になります。写真はアメリカの俳優ジョン・ウェイン(1907~1979)。 これを描く人によってどう変わるか、見てみましょう。まずアメリカのリカルド。 こういう立体感のとらえ方って日本人はあまりしてきませんでした。山藤章二さんの似顔絵塾でやる人が出てきて、最近ではカリカチュアジャパンという集団がよくやっています。 その山藤章二さん。 ジョン・ウエインが珍しく現代劇をやったときのものですね。『マックQ』(1974)
描くのが一番勉強になります。 描く対象ですが ①男 ②中年以上の年齢 ③欧米人 で練習するといいと思います。顔に凹凸があったりしわがあったりゴツゴツしてる方が描きやすいのです。
もちろん東洋にも肖像画はありました。人が一番興味をもつのは、やはり人ですから。 早い段階からあるのは、やっぱり中国で皇帝の肖像画はたくさん残っています。 それから頂相(ちんそう)というジャンルがあります。これは徳の高い坊さんの肖像画です。例えばこういうのです。 これは『蘭渓道隆像』。13世紀のものです。蘭溪道隆(らんけい どうりゅう 1213~1278)は南
似顔絵が出る前は何があったかというと肖像画がありました。いや、今もありますね。肖像画しかなかった…と言った方が正しいでしょうか。特定人物の顔を描く行為は洋の東西関係なしに軽率にはできなかったのです。呪術的な意味の忌避感などがあったのではないかな、と思います。また絵を描くという行為は日常から大きく離れているから、日常的なものを描かない、という気分もあったと思います。 似顔絵のように気楽に人の顔を描くのは市民社会の到来を待たねばなりません。
似顔絵が徹底的にイラスト化されたのは、似顔絵の歴史の中ではむしろ新しい方ではないかなって気がします。ドーミエ(1808~1879)が国王ルイ・フィリップを洋なしの漫画にしちゃって罰金くらったりしたのは、1840年代くらい(だったと思う)。似顔絵はむしろ漫画と相性がよくって、これなら日本でも150年くらい前からやっている。 似顔絵で漫画を描く漫画家は多い。小槻さとし(1946~)、高橋春男(1950~)、バトルロイヤル風間(1956~)、やくみつ
何かと何かを組み合わせる、というやり方です。 これが少し難しいのは画面がごちゃごちゃになりやすいから。 どれも理解して欲しいけど、主役はちゃんとあるというのは存外面倒。人間の目は彩度の高い方や色の濃い方に向かいやすいので、そこんところを計算しながら描いていくとよろしいと思います。 とかいいながら自作であんまりできのいいのがなかったのは、ご同慶のいっったりきたり。 de