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メディアの話。

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メディアの話を、します。
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2018年4月の記事一覧

メディアの話、その71。天狼院書店と。

昨日、メディアと編集の話をしに、天狼院書店の新しいお店に伺った。

池袋西口のエソラの2階。このビルはテナントがとっても変わっていて、3階のCDショップでは、王子様系アイドルグループがミニコンサートをやっていてファンの女の子たちが蛍光スティックを振り回しており、4階にはドトールのやってる書店カフェがあったりする。

あ、ここ、仕事で使えそうである。

この日、私が話したのは、メディアは、そしてメデ

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メディアの話、その70。スマートフォンの次のメディアは、どこでもディスプレイ。

スマートフォンの最大の革命は、インターネットと人々をワイヤレスでつなげたこと。すでに、我々は、スマホとネットのおかげでエスパーになった。世界の知と常時接続されており、世界のサービスと常時接続されているのだから。

なのに、ちっとも利口になった気にならないのはなぜか?

それは、どこでも持っていけるスマートフォンの長所が、そのまま短所でもあるからだ。

理由は、「画面が小さすぎること」。以上である。

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メディアの話、その69。環境が変わると絶滅するもの。

デジタルで写真と映像と音声を気軽に記録でき、
ネットとスマホとSNSで「だれでもメディア」の時代。

科学的技術が作ったこのメディア環境の変化に、
ソフトウェアやコンテンツ、すなわち人間が対応できないと、
その人間は排除される。

生き物の進化の仕組みと相似形である。

例えば、「ここだけの話」や「オフレコ」なんてものは
もう無理である。正しいか間違っているかじゃなくって、
メディア環境が変わっち

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メディアの話。その68、フェイスブックと林檎のカマトト。

GIZMODOに

元アップルのスティーブ・ウォズニアックさんと、アップルCEOのティム・クックさんが、フェイスブックの不祥事に噛み付いて、どちらもフェイスブックを事実上利用するのをやめたらしい。
https://www.gizmodo.jp/2018/04/steve-wozniak-disable-his-facebook.html

彼らは、こう語る。

ユーザーは人生のあらゆるデータをFa

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メディアの話、その67。AIとロボット。脳と身体。

AIが発展すると、シンギュラリティがきて、人間の仕事が全部奪われる、という話がある。しまいには、AI が人類を滅ぼしちゃうかもしれない、なんて、ターミネーターみたいな話が結構ある。

確かに、AIはおそらく思っていた以上 に進化している。

でも、人間がそもそも考えていた、AIというのは、脳みそだけを切り出した現在のAIみたいなものではなく、体をもっていた。そう、ピノキオだったり、アトムだったり、

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メディアの話、その66。(2018)AIにできないこと。アルファさんのささやかな消費。

メディアの話、その66。(2018)AIにできないこと。アルファさんのささやかな消費。

今日、これから出演するAbemaPrimeでは、AI=人工知能が特集される。

AIによって、どんどん便利な未来がやって来る。

でも、AIによって、どんどん仕事も奪われる。

AIが人を追い越すシンギュラリティを超えると、AIは人類を滅ぼすかもしれない。その前に、AIが暴走して、世界大戦が起き、やはり人類は滅亡するかもしれない。

楽観論もあれば、

イーロンマスクや、ホーキング博士の悲観論もあ

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メディアの話、その65。「のん」というマスメディア。

NHKの朝ドラ「あまちゃん」というもっともメジャーなテレビドラマから飛び出して、瞬時に国民的な女優(アイドル、じゃなくて、やはり女優)となった能年玲奈さんは、その後、いったん、一番巨大な「テレビ」というマスメディアから姿を消す。

2016年、「のん」と改名して、再びメディアで見かけるようになる。ただし、「テレビ」を除いて。「テレビ」という舞台がないと、「女優」業を続けるのは、難しい。

けれども

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メディアの話、その64。銭湯とケロリン。

全国に2万軒以上銭湯があった時代。

あの真っ黄色の「ケロリン」の桶はそのときにできた。

なるほど銭湯♨️が、メディアだった時代。

池上彰さんのテレビ東京の新番組から。

この話は、これでおしまい。

続きます。

メディアの話、その63。メディアはメッセージであるか否か。

「メディアはメッセージである」と1960年代に断言したのは、マーシャル・マクルーハンである。

どういう意味か。それは、個々のメディアの「コンテンツ」以上に、メディアの「形」そのものが、人々の行動を変えてしまう「メッセージ」なのだ、ということである。

例えば、「新聞」というメディアは、毎朝お家に届けられて、朝ごはんを食べながら読んだり、通勤途中で4分の1に折りたたんで読んだり、という「メディア消

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メディアの話、その62。なるほど、プラモはメディアだ。

現代ビジネスに、「これはやられた!」という記事が載っている。

「異色のブロガーが語る「組み立てるメディア」プラモの魅力を再発見」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55049

まずは記事を読んでほしい。

読んだら、私自身が書くことはもうない。

・・・・読みましたか。

はい。

プラモデルは「メディア」である。

以上である。

最近、なんでも「メディ

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メディアの話、その61。メディアの定義その1。シリンダー印刷機が「メディア」を定義した。

メディアって、そもそも、皆さんどんな意味で使っているだろうか?

取り急ぎ、広辞苑を引いてみる。一番新しい2018年1月12日第7版第1刷の広辞苑から。

メディア【media】(mediumの複数形)媒体。手段。特に、マスコミュニケーションの媒体。「マス・ー」

この後に、ーアート、ークラシー、ースクラム、ーミックス、ーリテラシー、の説明が続くが、大元の説明は以上である。わずか2語、4文字で終わ

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メディアの話、その60。喫茶店ランドリーに行ってきた。

メディアの話、その60。喫茶店ランドリーに行ってきた。

江東区森下に、その店はある。

喫茶ランドリー。地下鉄の駅から地上に出て、大通りを少し歩いて、路地に入る。周囲は小さなビルが多い。印刷会社に繊維問屋。東京の下町は印刷会社と問屋の町でもある。なぜ、印刷会社と問屋がこんなに多いのか。世界でも珍しいのではないだろうか。

右手にソメイヨシノが満開の公園。人通りのなかった街ではじめて人の声を聞く。ベビーカーのお母さんたち。

公園の脇の、さらに細い道を隅

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