- 運営しているクリエイター
2018年3月の記事一覧
メディアの話、その59。イーストウッドとアメリカ人は誰もが俳優だ。
映画を見た。
15時17分、パリ行き。
平日の朝の丸の内ピカデリーはがらがらでお客さんはたぶん10人いるかいないか。
クリントイーストウッドの映画をすべてみている私としては、いささか複雑な思いであるが、ゆっくりみられる。よしとしよう。
この映画は、ほぼ実話である。
2015年8月21日、パリ行きの列車で起きたテロ事件。そのテロを3人のアメリカの若者が体を張って防いだ。
こちらが当時のニ
メディアの話、その58。「医療=自分の命」の問題と科学と感情。
今日、同僚の若い記者と話をした。
彼女は、医療系媒体の出身である。
しばらく話していて、気づいた。
そうか。
どれも「医療」の問題だったのか。
東京電力福島原子力発電事故に伴う「放射能」の問題。
老人介護の問題。
子宮頸がんワクチンの問題。
いずれも「もめ続ける」問題である。
なぜ、もめ続けたのか。
それは、ここに挙げた問題がいずれも、広義の意味で「医療」問題だから、ではないか
国道16号線の話、その6。不思議の道のアリス。
千葉県柏のインターチェンジから、国道16号線を延々東回りに南下してきた。が、私たちは、富津岬の先端で、突然国道16号線を見失った。
いつのまにか、県道257号線に変身して、道路は富津岬の公園にぶつかって消えてなくなっていたのである。
どこにいったんだ。
辺りを見渡しても、手がかりはない。
かわりに、あなごを食べさせるお店があった。
時間はすでに11時30分。
とりあえず、飯を食おう。
メディアの話、その57。空っぽな器としての「編集」という仕事。
30年間、サラリーマンとして「編集」という仕事をしてきた。
雑誌の「編集」に始まり、書籍の「編集」、ウェブメディアの「編集」、そして広告企画やイベントの「編集」。ビジネス雑誌、物流雑誌、2冊で終わった旅行ビジネス雑誌、教育関係のムック、経営者の本、雑誌の特集をまとめた本、起業家の本、美術の本、芸能人の本、ジャーナリストの本、教育の本、ムシの本、進化生物学の本、大学改革の本、教養の本、ウェブメディ
メディアの話、その56 。見立てが市場を作る。
谷根千をご存知だろうか。谷中。根津。千駄木。文京区の東側。不忍通りと並行して流れる藍染川。すでに暗渠となった藍染川は不忍池に注いでいる。この藍染川を埋めた上を走るくねくねとした通り沿いに、谷中、根津、千駄木、の通称「谷根千」の商店街がある。
「谷根千」は、いつ訪れても人がいる。若い女性から、親子から、夫婦から、老人会から、外国人観光客まで。むかしからあるお店も並んでいれば、わりと最近オープンした
メディアの話、その55。150人の村が可視化されるとき。
昨日、こんなコラムを読んだ。
朝日新聞ですぐれたメディア論を執筆している平和博さんのブログである。
https://kaztaira.wordpress.com/2018/03/17/「ロヒンギャへのヘイト拡散の舞台」国連調査団/
平さんのコラムはこの1文で始まる。
↓
68万人を超えるミャンマーのイスラム教徒ロヒンギャが迫害され、難民になっている問題で、国連調査団代表、マルズキ・ダルス
メディアの話、その54。心の闇。
今日、レギュラーでコメンテイターを務めている「abema prime」に、松本麗華さんが出演した。
松本麗華さん? 誰? そう思われる方がいらっしゃるかもしれない。
でも、アーチャリー、と書けば、ピンとくるだろう。そう、オウム真理教の松本智津夫死刑囚の三女である。
1995年3月20日のあの事件当時、彼女は11歳。ちなみに松本智津夫被告は40歳。案外若かったのだ。
https://news
メディアの話、その53。原子力発電所の安心と安全。
今回は、2つの記事を紹介する。
私がプロデューサーを務めている日経ビジネスオンラインに掲載された。
執筆者は松浦晋也さん。尊敬する科学ジャーナリストだ。
その松浦さんが、昨日、こんなタイトルの記事を書いた。
「考え続けている。原子力発電は本当に危険か? 非常事態を日常の視点で考えてはいけない」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/intervie
メディアの話、その52。ニュースはネガティブ。歴史教科書もネガティブ。理由は原始時代にある。
高校時代の歴史の教科書を思い出してほしい。
私たちが、必死になって覚えた内容は主に何か?
それは、戦争の話である。内戦の話である。革命の話である。
歴史の教科書は、戦争と、内戦と、革命の話でいろどられている。
そこで覚えさせられる「歴史をかえた人々」の名は、まずは戦争に勝ったひと、革命に打ち勝ったひと、あるいは戦争に負けたひと、革命で追い落とされたひと、である。
私たちは、過去の歴史を「
メディアの話、その51。科学の広報は、よくも悪くも「ひと」を描くこと。
つくば市の高エネルギー加速器研究機構に行ってきた。
こちらで、科学技術広報研究会(JACST:Japan Association of Communication for Science and Technology )の創立10周年のイベントに出席しませんか、とお声がけいただいたのである。
JACSTは、日本を代表する科学研究機関の広報担当の方たちが、手弁当で集まって行っている。
科学技術
メディアの話、その50。生き物だって、DNAだって、メディアである。
メディアとは何か。
私のなかでの定義は、メディアという概念は、キリスト教じゃないけど、三位一体説みたいじゃないかと思っている。
中心に①媒体があって、②さまざまな情報やものを受信し、①媒体のなかでいろいろな変化が起きて、③さまざまな情報やものとして発信される。この一連の流れが「メディア」と理解している。この①媒体とは、究極的には人間そのものである。その人間を拡大したものが、新聞だのテレビだのと
メディアの話、その49。3月11日について。
2011年3月11日は、日本中のひとたちが、自らがメディアとなっていることを自覚した瞬間でもあった。自分が情報の発信源となる。自分が情報の受信者となる。発信者としての自分の行動が、なにかを動かす。受信者としてのの行動が、なにかを動かす。
でも、いろいろな情報発信があった。そんななか、後にいたるまで、多くのひとを支えたのは、その場その場の「事実」を伝え、なるべく多くのひとに「知ってもらう」ことを目
メディアの話、その48。ライフシフトなんて、できない。
人生は100年時代を迎える。だから、ライフシフトしなくっちゃ!人生を何度もバージョンアップしなくっちゃ。
たった1冊の本が、社会の空気を変えるときがある。
リンダ・グラットンさんの『ライフシフト』は、まさにその典型である。
おそらくは、内閣のなかでも『ライフシフト』にやられちゃったひとがいるんだと思う。政府から出てくるさまざまな施策には、「人生100年時代」を前提にしたと思われるものがいくつ
メディアの話、その47。電車男を覚えてますか。
「電車男」を覚えているだろうか。
注目されたのは、2004年の2ちゃんねる(なつかしい)。
なんともう14年前である。
いまの中学生が生まれた頃である。
当時、高校生だった人たちがもう30代である。
いま、「電車男」を語るというのは、80年代バブルの時代に、70年代初頭の学生運動を語るくらい、時間的な距離があるわけだ。
びっくりである。
「電車男」現象は、メディアビジネスがターニング