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堀越けいにんさんのお話会に行ってきた

社会活動家の、堀越けいにんさんのお話会に行ってきました!

堀越けいにんさんは、群馬県下仁田町の僧侶であり作業療法士。2017年〜2021年は、衆議院議員(立憲民主党)を務めていらっしゃいました。

国会でのビシッとしたスーツと違って、お話会でのけいにんさんは、こんな感じ。表情もまろやかですね。

お話会のタイトルは「誰もが自分らしく生きる社会へ 生きたい社会の作り方」。「子どもの人権」と「エシカル消費」の二部構成で行われました。
※午後には憲法がテーマのお話もありましたが私は不参加でした

子どもの人権〜子どもにも権利がある〜

最初に教えてくれたのは、ちょっとショッキングな情報でした。いま、妊娠中の方の自死が増えているのだそう。

私自身、最初の出産後、うつになりました。身体は辛いし孤独な育児も辛い。逃げ場がなくて拠り所もなくて。あの精神状態でもしも今の社会だったらと想像すると……。

けいにんさんは、女性と子どもを守りたいと言います。そして、コロナ禍で一番犠牲になっているのは子どもだ、と。

いまだ学校では「黙食」や「歌は禁止」が続いています。大人は会食したり飲んだりしているのに。

子どもは保護すべき対象だから大人が決めて当然、というのは違うんだと。けいにんさんは言います。

日本は国連が採択した「子どもの権利条約」に批准しているので、以下の原則を守らないといけないのだそうです。

「子どもの権利条約」4つの原則

・生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
・子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)
・子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)
・差別の禁止(差別のないこと)

児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)

だけど日本はちっとも守っておらず、国連からちゃんとやれとお達しを受けているのだそう。

悪いのは日本政府、文科省。かというとそうではなく、私こそ条約を守らないその一人でした。1年ぐらい前だったか、長男にポツリと「宮崎に引っ越すとき(当時小学校5年生)、相談して欲しかった」と言われました。私も夫も、彼の人権を無視していたのです。意見を聞いてみようなんて思いもしなかったんですよね。身体は小さくても、物事を動かす術はまだ知らなくても、ともに生きるパートナーとして、対等に相談すべきだったのに。


動物福祉と倫理的消費〜命を尊重するためにできること〜

後半は消費、特に畜産動物のお話。「子どもの権利」に対する意識が遅れているのと同様、日本は、「動物福祉(アニマルウェルフェア)」「倫理的(エシカル)消費」に関する意識も遅れているのだそうな。

EU諸国では、以下「5つの自由」基づいて畜産動物を飼育しているそう。

5つの自由(5フリーダム)福祉の基本
1.飢えと渇きからの自由
2.不快からの自由
3.痛み・傷害・病気からの自由
4.恐怖や抑圧からの自由
5.正常な行動を表現する自由

国際的動物福祉の基本(5つの自由)

一方で日本は、世界の動物衛生の向上を目的とする政府間機関「国際獣疫事務局」の勧告を受け、「動物福祉(アニマルウェルフェア)」に取り組まなくてはいけないと農水省も分かってはいるものの、実態はまだまだのよう。

大手鶏卵工場の代表が農水相に贈賄という事件についても、けいにんさんに教えてもらいまして。

どうやら「アニマルウェルフェア」なんてやられちゃ困ると、大臣にお金を渡したらしいのです。


お話会の当日、アニマルライツセンターによる畜産動物の現状に関する資料をいただいたのですが、その内容が衝撃的でした。お話会の中でも非常にしんどい話を聞き、かわいそうな画像も目にしました。自分は彼らの犠牲の上に生きていると改めて思ったし、大量生産・大量消費のツケはいつも弱い立場に回ってくることを改めて思い知らされました。

そして、狭いケージに入れられて弱っていく鶏の様子が、学校で黙食させられている子どもたちと重なりました。動物を物のように扱わざるを得ない畜産事業に従事する方々も我慢して堪えているのかもしれません。

短期間で効率よく均一に大量生産する———このシステムを求めれば求めるほど、自分たちもその一部になっていく。そんな気がしてしまったのです。

気がつけば、市場にはさまざまな世界の食材が不足することなく並んでいます。その日常を保つため、たくさんの燃料や飼料が費やされ、地球温暖化にも拍車がかかっています。

このまま動物を犠牲にした大量生産・大量消費を続けるのか、それとも違う未来を目指すのか、私たちの消費の仕方が問われています。そして、政府が税金をどう使うかで未来は大きく変わります。つまり、私たちの政治への関わり方も問われているのです。

わたしが子どもの頃、おにぎりも水も買うものではありませんでした。つまり、工場で生産され余ったら捨てるようなものではなかったのです。便利なコンビニ、インスタント食品や冷凍食品は家事労働を楽にはしたけれど、私たち、ここまで物があふれることを望んでいたのでしょうか? 

…と、お話会のエキス10%くらいを書いてみました。

近くに、堀越けいにんさんがやってくる機会があったら、ぜひ会いに行って話を聞いてみてください。衝撃を受けて、考えさせられて、時に笑わされる濃厚な2時間でした。行ってよかった!

お話会終了後の懇親会の様子が、けいにんさんのインスタにあがっていました。とっても楽しそう〜。

けいにんさん、主催の皆々様、充実の時間を本当にありがとうございました。


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