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革命家のホロスコープ探究 その①

占星術師のルシエルさんが、フランス革命のことをtweetしていたのを見て、

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…おお!
わたくしのフランス革命魂(もしくは『ベルばら』熱)が再燃!

いくつか、フランス革命(もしくは『ベルばら』)にまつわる人物のホロスコープを読んでいこうと思う。今回はその1回目。

そもそも『ベルばら』にハマったのはなぜなんだろう

高校生の時に漫画『ベルサイユのばら』に出会い、おおいに感銘を受けた。西洋史を選択していたこともあり、フランス革命やマリー・アントワネットに関する書籍も読みまくった。18世紀後半の勉強は特にワクワクしながらやった記憶がある。

人の興味というのは不思議なもので、なぜか妙にひかれてやまない、魂レベルでの引き寄せのようなものがある気がしている。

例えば私は乗馬に妙に関心があり、何度か体験教室に行っている。生業や趣味にするほどではないけれど、妙に気にかかるというか。

数年前に初めて流鏑馬を目の前で見た時は、「血湧き肉躍るとはこのことか!」と、ものすごく興奮した。そういえば高校時代にやっていた弓道は大人になって再開したし、弓といえばチェロも始めてしまった。つい最近、馬頭琴の生演奏を聴いたら心が震えてしょうがなかったし。まぁとにかく、馬とか弓が気になって仕方ないのだ。

馬、弓…といえば、占星術の「射手座」の世界観だろう。

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Jean-Baptiste Regnault
『アキレウスを教えるケイローン』 (1782)

私は「射手座」と関連するホロスコープの「9ハウス」という場所に、星がたくさんある。そして射手座にアセンダントと呼ばれる重要ポイントがあり、火星がのっている。つまり、射手座的な衝動や情熱が高く、何をやっても射手座的世界に回帰する…ということだ。

射手座的とは、哲学的に真理を追い求め、理想を広げ、ここではないどこかを目指し続けるようなこと(あと、あまり足元を見てなくて大胆、とか)。

私が『ベルばら』にハマったのには、どうもこの射手座的引き寄せがあるようなのだ。


原作者・池田理代子さんは射手座

『ベルサイユのばら』原作者の池田理代子さんは射手座。生まれた時、太陽が射手座にあった。占星術では、太陽星座は人生の目的をあらわすと言われている。

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ホロスコープを見ると、射手座がとても強い方のようだ。太陽のほかに知性を表す水星、射手座を司る木星も射手座にある。

大学は哲学科を専攻。アルバイトで学費を稼ぎ、学生運動をし、漫画家デビュー。漫画連載をこなしながら美術も学んだそうだ。

哲学思考で本質を追い求める様がザ・射手座。出版での運があるだけでなく、時代が彼女の才能を後押ししたかのような星の配置でもある。海外の国々をテーマにした漫画を描き、何度も海外に足を運んでいるところもまた、射手座的だ。

四十代からは声楽を学び、オペラ界の底上げにも尽力されている。絶えず何かを追究し人生を拡大させていらっしゃる。

「世界を自分で限定してしまうより、色んなものに出会うことで自分がどう変わるか分からない、今後こうなると自分では考えないようにしている」と語った。

ホロスコープ上に見える長方形は「ミスティック・レクタングル」。作家やクリエイターに向くと言われる星の配置だ。水瓶座の月、射手座の太陽、獅子座の土星、双子座の天王星がお互いに切磋琢磨しあっている。知性と情報収集力、直感と情熱の連鎖が止まらない。革命の星「天王星」が効いている。

魂の進化をあらわす「ドラゴンヘッド」は牡牛座に。牡牛座は人間の体では喉に関連する。更年期で堕ちていた時に、声楽の道を進むことを決意したという池田さん。閉経前後の女性というのは、今までの役割をリセットするタイミングだから、魂が自分に呼びかけてくる時期なのかもしれないな(つくづく)。


オスカルは池田理代子さんの憧れの人?

さて。次は『ベルサイユのばら』の主人公のひとり、オスカルのホロスコープを見てみよう。

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池田さんが射手座が強いのに対し、オスカルは山羊座が強い。

真面目なアスリートでありリーダー。人の上に立つのが好きで、規律に厳しい。「ねばならぬ」も強い。

だけど「ねばならぬ」に囚われている自分が苦手だし、窮屈だし、痛みが半端ない。

物語では家を守るために父親から男として育てられ、近衛兵のリーダーにまでなったオスカル。まさに星通りの人生だ。

蟹座の火星が効いていて、家族を守らねば!王妃を守らねば!この国に生きる人を守らねば!と身内のために闘う性格がホロスコープにあらわれている。

確かにオスカルって、いつも感情ダダ漏れで、カッとしたりウルッときたり、「おお…」と嘆いたりしている。この激情こそが、彼女を山羊座のリーダーたらしめている感じもある。

魂の進化をあらわす「ドラゴンヘッド」は乙女座13度「政治運動を制圧する強い手」。最後は王政側と闘う市民軍の先頭に立ち、政治的カリスマ性を発揮した姿があらわれている。

オスカルの革命の星「天王星」は魚座にある。魚座は、あらゆるものすべてを受け入れる。女なのに男として生き、女である喜びを知る。貴族として生まれ育ったが一市民として死ぬ。自分自身の在り方をゆらゆらと苦しみながら変えながら受け入れていくのは、オスカルの人生そのもの。

まるでホロスコープを読んで作ったキャラクターのようではないですか。

池田さんが男装の麗人・オスカルを産み出したのは、「男性の気持ちはわからないから女性にした」とのこと。

12星座の順番でいうと、射手座(池田理代子さん)の次の星座は山羊座(オスカル)。自分の次の星座は憧れの対象になるし、池田さんは山羊座に金星を持っているので、山羊座にウットリ♡するのかもしれない。

池田理代子さんにとってオスカルは、「こんなふうに生きたい」哲学や思想を落とし込んだ、憧れのキャラクターなのだろう。



こんなインタビューも見つけた。

「私の生き方を決めた映画があります。アカデミー賞6部門を獲得した『わが命つきるとも』(1967年公開)。16世紀の英国を舞台に国王ヘンリー8世の離婚問題を巡り、離婚を禁ずるカトリックの立場から国王と対決し、処刑されたトマス・モアの生涯を描いた素晴らしい名作です。この映画を通じて『人間は自らの思想信条のために命をかける動物なんだ』と初めて教えられました。今まで個人的に命をかけるような場面に出くわしたことはないけれど、『そういう生き方をしたい』と私に決心させるほど大きな影響を受けました」

自らの思想信条のために命をかける、そういう生き方がしたいと決心した池田さん。

そういえば『ベルばら』を読み終えたとき、
思想のために命をかける、オスカルのように生きたい
と思った。

そんな場面に出くわしたことはないけれど、これからの激動の時代、あの頃の決心をともしびにしていこうと思う。

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