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本社を取り巻く現場の人たち

(Twitterはこちら → @yanagi_092)

7年目になりました。出世の壁(前哨戦、約8割程度が突破)も突破し、課長代理に昇進しましたので、かなり順調なキャリアだったと思います。

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そして、本社の損害サービス業務部に来てから、企業向けの賠償責任保険や保証信用保険を担当するようになりましたが、自動車保険に比べて遥かに難しい保険なので、キャッチアップがとても大変でした。

それでも、嫌で仕方が無かった自動車保険から卒業することができて、大変さ以上に喜びの方が勝っていました。

ビジネスにおける「知識量」と「根性」

損害サービス業務部の大きな仕事の一つに、現場支援があります。日々、現場からの照会応答(「この約款の解釈はどうなっているんだ?」等)や高額支払事案の審査を行います。

当時の私なりに現場の様相を分析したところ、以下のように「知識量」と「根性」で4つに分けることができるのではないかと考えていましたので、今回は各象限別にコメントしたいと思います。

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①ヒーロー

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知識と根性を持ち合わせた、エリートビジネスマン。本社へ個別の照会をすることは滅多に無く、自らの高い能力で現場の仕事を華麗にこなし、現場担当者からの信頼も厚い。

たまに本社へ連絡をすることもありますが、本質を突いた改善提案等であることが多く、本社と対立することもない(必要もない)。

しかし、上司が後述の「草食系」の場合、「念のため、本社へ照会しておいて・・・」との指示をすることがあるので、嫌々本社へ照会をすることもあります。

ヒーロー「本社にくだらない質問をしてすみません。私もそのように結論付いているのですが、課長が念のため照会しておけと言っており、ホントごめんなさい・・・」


②情熱暴走系(脳みそ筋肉系)

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根性はあるものの業務知識に乏しい人たちで、体育会系を大量採用している日本の金融機関において一番多いタイプ(営業に多い)。「俺、勉強は嫌いなんだよ」と言う自分がカッコいいと思い込んでおり、根性と気合いのみで仕事をするオラオラ系。

知識欲も希薄で、何でも気合いで乗り切るタイプですが、自分たちが会社を引っ張っているという自負もあるので、業務知識が無い割にプライドも高い。

そして、本社に対して非常に好戦的で「本社にXXXって言ってやったよ、あいつら本当にセンス無いわ!」等の武勇伝を語りがち。

情熱暴走系「こないださー、営業企画部がXXXとか言ってて、ホント現場のこと分かって無いよな」


③草食系

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業務知識は豊富ですが、根性が無く物事を決めきれない人たち。「私はこう思う!」と意思表示をすることを「ポジションを取る」と言ったりしますが、草食系はポジションが取れず、常に誰かの後押しが欲しい。

このような草食系は、本社の後押しを貰うことに慣れてしまい、頻繁に本社へ照会をするようになります。

とはいえ、「XXXと思ってるけど合ってるよね・・・」という答え合わせ的な照会が多く、本社側からすると、それほど対応に手間はかかりません。

草食系「いつも本社に連絡してごめんなさい。念のためなんだけどね、支払金額が大きいから確認しておきたいんだけどね、XXXXという理解で合ってるよね?」


④役立たず

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知識も無ければ、根性も無い。「どうしたら良いでしょうか?」と本社に丸投げをする困った人たち。ちょっと調べたり、周りに聞けばわかることも本社に聞いちゃう。残念ながら、ちょっと調べる「脳力」もなく、ちょっと周りに聞く「人間力」もないので、本社に聞くしかないといった事情もあります。

そして、本社の事業企画部門にとって、最も手間が掛かるのもこの人たち。本社部門も他にやることが一杯あるのに、こういった「どうしようも無い人たち」のお世話に時間を取られるといった構図になっています。

役立たず「すみません、いまXXXという状況が起きており、どうしたらよいでしょうか?」


全体像

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いかがでしょうか。これは多くのビジネスにも通用する話ではないでしょうか。といいますのも、ビジネスにおける付加価値の創出という観点から、「知識(&経験)」と「根性(&ポジション取り)」は不可欠だと思いますが、「役立たず」は論外ながら、ポジションを取ることのができない「草食系」が増えているような印象もあります。

とはいえ、日本型終身雇用の会社において「失敗=死刑宣告」に等しい価値観もありますので、「草食系」が増えていくことは日本社会の仕組みとして自然の流れなのかもしれません。

いずれにせよ、日本型終身雇用の会社を離れた私自身も「知識」&「根性」の両方を大事にしていきたいなぁと思う次第です。

ぼく

(続く)

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