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YOASOBIによる『夜遊び』の時間 - YOASOBI 1st LIVE "KEEP OUT THEATER"ライブレポート

 どうもヤンです。今回はYOASOBIの初ライブである"KEEP OUT THEATER"に参戦してきたので、そのライブレポートを書いていこうと思います!

セットリスト
あの夢をなぞって
ハルジオン
たぶん
ハルカ
怪物
アンコール
夜に駆ける
群青


始まりは静かに

 2月14日午後6時、開演。

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 カメラに映される6人の足元。最初からかっこよすぎる。なにこれ。

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 6人が会場へと向かう中で映された東京の姿。「なにここ、どこ!?」とみんな思ったはず。演出がかっこいい。

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 そしてikuraちゃんのアカペラから始まる静かな1曲目、「あの夢をなぞって」。正直アンコールから始まるかなと思っていたが、YOASOBIの巨大ネオンをバックに静かに歌い始める姿を見て、「ライブのスタートはこの曲しかないだろ…」と思ってしまった。

夜の空を飾る綺麗な花
街の声をぎゅっと光が包み込む
音の無い二人だけの世界で聞こえた言葉は「好きだよ」

 イントロの歌詞とライブの瞬間が見事に一致する。「小説を音楽にする」ことをコンセプトとして活動するYOASOBIであるが、YOASOBIの歌詞はどことなく現実の世界ともリンクしているのでは?と思った、最高の滑り出しです。

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 そしてikuraちゃんがバンドメンバーの元へ駆けつけ、「あの夢をなぞって」を熱唱。バンドメンバーも最初からノリノリ。花火のプロジェクションマッピングもすごかった。

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 間奏ではAssHさんがライブ前にこっそり宣言していたギターソロアレンジを披露。正直1曲目からアレンジを入れてくるとは思わなかった…。このソロによって、会場のボルテージは一気に上がりました。

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 2曲目に選んだのは「ハルジオン」。恐らくMVをイメージしたのであろう、カラフルなネオンがバンドメンバーを照らします。

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 YOASOBIスタッフも認める通り、一部では「夜に駆ける」よりも難しいと言われている「ハルジオン」。音の跳躍がめちゃくちゃ激しいんだよね…

 しかし、ikuraちゃんは最初から最後までハイスペックな歌唱を披露してくれました。これは令和の歌姫だわ。

 また、「ハルジオン」はどちらかといえばJ-POP文化よりボカロ文化の色の方が濃く出ている曲だと思っていたので、ギターのAssHさんがアコギでこの曲を聴いていたのがとても気になった。音楽って面白い。

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 オープニングの2曲を終え、最初のMCタイム。生放送であることをアピールしたり、会場が工事中の「新宿ミラノ座跡8階」であることを明かしたりした。楽曲自体はビシバシのかっこいい曲が多いのに、バンドメンバーを含め全員がなんだかほんわかした空気を持っているというYOASOBI。癒しの空間を提供してくださった。


続いてゆったりめな曲二つ

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 続いて選んだのは「たぶん」。YOASOBI初のミドルテンポの楽曲であり、映画主題歌にまでなった曲。原曲はイントロの歌唱を結構加工していると思うんですが、今回は生歌で挑戦。原曲よりも甘くて、そして切ない、エモーショナルな仕上がりになっていました。

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 4曲目は「ハルカ」。こちらもYOASOBIの中ではゆったりめのテンポで、イントロ・1サビ・ラスサビの三箇所で転調するのが特徴的な曲です。この曲の転調は原作である「月王子」の主人公である少女「遥」の人生を表していると思っていますが、ikuraはこの複雑な転調にも対応。物語の世界を鮮やかに歌い上げます。ライブだと普段意識しにくいベースギターの音もしっかり聴こえてきて最高。

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 2曲を歌い上げ、2回目のMCタイム。原作「月王子」をリスペクトし、みんなでマグカップで乾杯することに。そして話の流れから、バンドメンバーの今日のドリンクの話になります。

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 ドラムの仄雲さんはノンアルコールビール。フードをしている姿が可愛い。

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 ベースのやまもとひかるさんは緑茶。先日リリースした新曲、素敵でした!

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 ギターのAssHさんはコーヒー。Ayaseさんのマイクで隠れちゃっててすみません…

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 キーボードの禊萩ざくろさんもコーヒー。こちらはマグカップで顔が隠れちゃっててすみません…

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 そしてキーボード&マニピュレーターのAyaseさんは緑茶。緊張が伝わる。

 最後にikuraちゃんのドリンクは何かな…と思っていたら、まさかの自分のドリンクが何か分かっていなかったようで、乾杯前に飲んじゃった。天然でかわいい。


これぞYOASOBIワールド

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 そして、ライブは後半戦に入ります。後半戦一発目は「怪物」。ikuraちゃんはさっきまでのあの雰囲気からどうやってバチバチのロックに切り替えられるのか、頭の中を覗いてみたい。

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 多量のスモークと淡い紫色の照明、そして忙しく動き回るカメラにより、「BEASTARS」の世界観を表現。「かっこいい」しか言えなかった。

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 作詞作曲であるAyaseさんも認める、音感がないと歌えない曲の筆頭である「怪物」。この曲でも複雑な転調に惑わされることなく歌えるikuraちゃんは天才。(さっきからikuraちゃんの歌のうまさのことしか言ってないな…)

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 EP収録曲の「Epilogue」を挟みながら、YOASOBIの1st EP「THE BOOK」のEPである「アンコール」にチェンジ。個人的にYOASOBI史上最高のバラードだと思ってます。そして、ikuraちゃんの歌声の最大の特徴である高音でのエッジボイスが光る作品でもあります。

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 こちらは「怪物」の演出とは打って変わり、MVの夕焼けを意識したと思われる明るい光と足元で這うスモークの演出も良かった。この演出はエモすぎます…

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 そして最後のMCタイム。このライブにかけた思いを、Ayaseさんとikuraちゃんがそれぞれ語ってくれました。本人たちも予想していなかったであろうバズを受けて、半年間かけて作ったというライブ。その完成度、とても素晴らしかったです。

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 そしてこのシーンはざくろさんのピアノによるBGMも良かった。


そして伝説へ…

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 7曲目は誰もが知っているYOASOBIの原点にして頂点、「夜に駆ける」。YOASOBIは2020年、この曲でBillboardランキング総合1位を達成し、この曲に支えられて大躍進を遂げました。

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 マニピュレーターAyaseさん。紅白歌合戦後のAyaseさんのツイキャスでマニピュレーターの役割の重要性がよく分かった。今回は新たにマニピュレーター・サウンドプロデューサーとしてMop of HEADのGeorgeを迎えたので専らピアノに宣伝していたようですが、Ayaseさんが紅白歌合戦などでパッド叩く姿が好きだったので見ることができて嬉しい。

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 めちゃくちゃいいカット。

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 バンドメンバーの方を向いて落ちサビ部分(だったかな?)を歌うikuraちゃん。後ろにちょこっと見えるネオンがまたイイ。

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 夜に駆ける、何度聴いても最後の転調が良すぎる。普通あんなの思いつかないって。この転調考えた時、きっとAyaseさん脳汁ドバドバ状態だったんだろうなー。

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 そしてYOASOBIの「物語」は最後の曲、「群青」へ。最初のハモリパートでAyaseさんが歌ってる!!エモいエモいやばい!!さりげなくAssHさんも歌ってるよー!!

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 そしてikuraさんがバンドメンバーのを回りながら歌唱するというエモすぎる展開に。仄雲さん多分めっちゃ喜んでます。

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 そしてひかるさんがキーボードを弾いている…!!ひかるさんキーボードも弾けたのか!!この人めっちゃかっこいいじゃん!

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 AssHさんはikuraさんの歌唱にギターで答える。このやりとりをする演出めちゃくちゃイイですね!!

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 そしてざくろさんとのコーラスセッション。ここでガチで涙出た。ここのコーラスセッションは歌詞の良さも相まってめちゃくちゃ好きなんですよ…

嗚呼 何枚でも ほら何枚でも
自信がないから描いてきたんだよ
嗚呼 何回でも ほら何回でも
積み上げてきたことが武器になる
周りを見たって 誰と比べたって
僕にしかできないことはなんだ
今でも自信なんかない それでも

 いや、あまりにも良すぎますね。なんだかライブまでのYOASOBIの軌跡も彷彿とさせる歌詞本当に好き。

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 そしてAyaseさんのもとに戻ってくるikuraちゃん。やっぱりYOASOBIはこの二人なんだよな…そしてこの曲の歌詞の一番好きなキラーフレーズ登場!

大丈夫 行こう あとは楽しむだけだ

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 ここまできて「ああ…このライブ見て良かった…」って思いましたね。もう語彙力がなくなってそんなことしか思えなかったけど良かった。「好きなものを好きだという」ことの尊さをこの曲から教わったので、大きな声で言います。好きです!!!!!

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 最後の斉唱パート。Ayaseさんも全力で歌唱。これを見たら、「セトリの最後この曲しかあり得ないな…」と思ってしまった。納得の選曲ですね。

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 セトリが全部終了し、エンドロールへ。工事中の現場だからいくら落書きしても大丈夫という、YOASOBIらしい遊び心が詰まった演出。今回のライブはとにかく演出が非常に凝っていて「素晴らしい」の一言しかありません。

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 スタッフさんの名前もビルのあらゆる場所に落書き。非常に面白い試みです。


終わりに

 最初から最後までボルテージが最高潮の素晴らしいライブでした。今度はリアルの会場で、Ayaseさんikuraさん、そしてバンドメンバーの方々に会いたいと強く思うような素晴らしい内容でした。あとは新曲の「優しい彗星」も、ぜひリアルの会場で聴きたい。YOASOBIの今後の活動がますます楽しみになる、最高のライブ体験でした。

 最後に、素晴らしいエンターテイメントを提供してくださったAyaseさんikuraさん、バンドメンバーの皆さん、そして多くのスタッフさんの皆さんに感謝を申し上げます。ありがとうございました!!

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