【ネタバレ!】映画「スプリング、ハズ、カム」
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【ネタバレ!】映画「スプリング、ハズ、カム」

えー、ネタバレしてますので、この映画をまだ見ていなくて、内容知りたくない方は、読まないでくださいね。お願いします。

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「スプリング、ハズ、カム」

大学に入学するため、広島から上京して一人暮らしを始める娘(石井杏奈さん)と、その娘と一緒に東京で部屋探しに付き添う父親(柳家喬太郎さん ※落語家さんです)のお話。
ほぼ、部屋探しの一日だけのお話です。広島からの夜行バスで朝に親子で東京に着いて、娘の部屋探しをして、ちょっとブラブラして、夜にまた夜行バスで東京を去るまでの、たった一日のお話。

大したことは起こりません。
東京に慣れていない父娘が不動産屋さんと何件か部屋探しをし、世話焼きの大家さんに出会ったり、ドラマの撮影に出くわして急遽エキストラに選ばれたり、道に迷っている外国人の道案内をしたり…。

どこにでもある、ありふれた一日が、この父と娘にとっては、「これまで」と「これから」を繋ぐ「かけがえのない一日」になります。(…とはいっても悲劇ではありませんよ!)

帰りの夜行バスへ向かう途中、少し酔っ払って気が大きくなったお父さんが娘をおんぶするのですが、おんぶされながら父の背中を叩く娘にジーンとしてしまいます。
「これまで」と「これから」が繋がったんだなと思いました。


柳家喬太郎さん演じるお父さんがいいんです。
おおらかで娘を大切に想っている。
僕の嫁さんは広島ではないですが瀬戸内出身なので、方言がよく似ていて義父を見ているようでした。
こういう気持ちで娘の事を思っているんだろうなと思うと、義父さんのためにも嫁さんの事を大事にしてあげないとなと身が引き締まる思いでした。

!!!!【ご注意】!!!!

さて、内容に触れますので、
知りたくない方は、これ以降読まないでください。


予告を見れば分かりますが、この家にはお母さんがいません。娘を産んですぐに亡くなってしまったようです。
それからというもの、お父さんは男手ひとつで娘を育て上げました。女の子だし色々と気を使って育てたんだと思います。
そんな父の事を想ってか、娘も反抗期など全くなく、とても優しい子に育ちます。(しかも美しく育ちます!)

お父さんはいい子過ぎる娘が気にかかっています。たぶんこのまま地元の大学に進学すれば、大学生らしい青春も謳歌しないまま俺の世話を焼くだけになってしまうだろう。そう思って東京の大学に行かせる事にしたんです。


部屋探しの一日でいくつかの出会いがあり、父の知らない一面や娘の知らない一面が少し垣間見えます。そんな中で、いずれいい男が現れて娘も嫁に行くんだろうなぁなんて想像したり…。

夜になって少しお酒も飲んでいい気持ちになったお父さんは、娘をおんぶしながら、嫁さんとの出会いやどうして彼女と結婚しようと思ったのかなどを話し始めます。


不意に聞かされるお母さんの話。
娘はお母さんの事を聞くのをずっと我慢していました。なぜなら、お母さんは自分を産んだために死んでしまったと思っていたから。その責任が自分にあるような気がして、お母さんの事を思い出すと父が悲しむと思っていたんでしょう。(…いい子過ぎるよ)
そして、自分だって苦しくなる…。
ずっと我慢してきたのに不意に聞かされるお母さんの話。
自分の知らないお母さんの話。
いろんな感情が吹き出して制御不能になってしまい、泣きながら父の背中を叩き続けます。このシーン、本当にいいシーンだと思います。

たった一日ではあるけれど、父娘には「これまで」と「これから」を繋ぐ「かけがえのない一日」になったんだと思います。
エンディングの曲が流れている間、ミニシアターで映画を観ていた時って、なんだかこんな気持ちで映画館を後にしたよなぁ…なんて思ってました。


※東京カランコロンさんが映画についてコメントしている動画があったので、貼っておきます。

いちろーさんが仰ってますが、エンディング曲の「ひなげし」が映画の余韻とピッタリで、石井杏奈さん演じる璃子の東京での一人暮らしを応援するようなあったかい気持ちになって観終えました。


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