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これまでの人生を振り返ってみた(小学生編②)

〜前回のあらすじ〜

意味深な引き。



たくさんの人に読んでいただけてるみたいで
嬉しいです。

今回も気合いはいってますよ。


祖父のはなし

さて、僕が相当のおじいちゃんっ子だったことは
前回も書きました。

同時に、男として、1人の人間として
最も尊敬する存在でもあります。

礼儀とか努力とか人として大切なことを教えてくれたり
将棋の相手をしてくれたり
超サイヤ人だと言って髪を金髪にしたり

僕との時間を心底楽しんで共有してくれた
素敵な人です。


そんな祖父が今回のキーパーソンになります。


小学5年生、秋

ある時から祖父はとの闘病生活を送っていました。

首にできた癌の摘出手術を受け、
以前のような壮健さは見られなくなりました。声も出せなくなって。

子供心にそれがショックだったんだと思います。
僕は徐々に祖父と距離を置くようになります。


そんなある日の夜でした。
家族全員いえにいたんですが、祖父母がいる1階でなにか
騒ぎがあったと思ったらまもなく救急車が到着して
祖父が緊急搬送されました。

抗がん剤の副作用だか何だか分かりませんが
突然錯乱してそのまま意識を失ったらしいです。

翌日には家に帰ってきますが、意識はありませんでした。


その日のうちに祖父は死にました。



みんなが臨終を見守る中、僕だけはその場にいることができなくて
別室で一人呆然としていたことを覚えています。

晩年、あまりそばにいられなかったことは
今でもずっと後悔しています。


その後。

葬儀が終わり、僕はまたいつも通りの学校生活に戻っていきました。

多少みんなから気を遣われたものの、
教室や校庭の風景、クラスメイトたちはなんにも変わっていませんでした。

自分や、自分の家族の存在がすごくちっぽけに感じました。


結局僕もまた、その日常に再び溶け込んでいきます。
「俺って薄情やな」とか思いながら。


その日常の中で、
強くて大きくて憧れていた人はもうそばにはいませんでした。



そして僕は小学校を卒業しました。


次回は中学生編です。

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