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祖母の手習い

やむです。note登録二日目!!すぐに日記に書けるような楽しい出来事も無いので、早速ですが祖母についてスゴいと思ったことでも。

退職して地元に帰った私は、厳密には地元というより実家から少し離れた同じ地域にある祖母宅に逃げ帰ってきたのである。最初は2年もしないうちに出ていくつもりが、何もしないまま、ただダラダラと現在も居座り続けている。大層迷惑な孫であり、祖母も迷惑しているだろう…。

そんな迷惑をかけられている祖母は現在80代後半。ボケることもなく、むしろ自分の子や孫以上に元気である。本人いわく、いつもしっかり食べ、しっかり動いて人と喋ってるからや!!とのことだが、80半ばを過ぎてそのいつも通りが出来ているのがスゴいと思う。

さて、そんな祖母だが今年になって新たな手習いをはじめた。

一時期TVのCMでユーキャンが売り出していた光るキーボード、あれである。CMをみた祖母が、あれは手を動かすのに良さそうだと言い出したのである。早速、両親と私で近くの楽器店に行き、店員さんを質問攻めにした上で同じメーカーの別機種の光るキーボード購入したのだ。

店舗の説明や見るだけではわからない事がある。家に持って帰ってくると本体がでかい!!キーボード置くと机を圧迫し、他になにも置けない!!もし今後大きな商品を買うときは、事前に家の設置予定の場所の大きさを調べてメモをしていくべきである。

我が家の場合、田舎であり部屋があったことと楽器店のキャンペーンでスタンドがついていたことにより、予定していた部屋ではないが無事に設置ができた。

そしていよいよ簡単なモードに設定し、祖母に挑戦させてみた。一度も鍵盤楽器を習ったことがない祖母がどれだけ出来るのかハラハラしつつ見守っていると、キーボードは光るし伴奏も流れるので、一応弾けてはいる。弾けてはいるのだ。

ただし、傍目からみると光るキーボードを必死に押しているので、まるで動体視力の検査のよう…。不覚にも祖母が翻弄されている様子はとても可愛らしかった。らくらくモードは一度弾き終わってもまた同じ曲を再生してくれるので、祖母は初日は何度も何度も挑戦していた。

その後、祖母は昼過ぎに用事がない限りキーボードのある部屋に向かう、毎日30分。本人に調子はどうかと聞くと、まだまだ鍵盤を押すだけだと言っていたが、この前こっそり覗くとゆっくりながら、ちゃんと童謡を口ずさみながら弾いているのである。

いや、めっちゃ進歩してるやん!!

全くの素人が、二週間で知っている童謡だとしても、光るキーボードによって楽譜が読めていなくても、ガイドにそって歌いながら何曲か片手で弾いているのはすごい。歳をとってからの手習いなので、両手弾きになるつもりはそもそもないようで、自分の知っている童謡を歌っている今の状態で満足のようである。

近所の友達も年老いていき、趣味のカラオケにも行く機会がなくなってきた祖母にとって、光るキーボードが新たな趣味となり楽しんで弾ける日が続くことを願うばかりである。


それにしても、年齢関係なく自分がやりたいと思ったことをやり続けると人間って進歩し続けるんだなぁと、我が祖母から教えてもらった気分である。

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