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『姫君』と『放課後の音符』


本の選別をしている。
持っておく、手放すの選別。

昔から本、漫画だけはなかなか捨てられない。
いや、30冊くらいバーっと一気に手放しては、いつのまにかまた増えている。(このエンドレス。笑)

新しく買う本は電子書籍で済ませているけど、昔から持ってる本はなかなか選別するのに一苦労。

今回はバッサリ手放したいな〜。
実家にもあんまり残したくないし···。

その中で、今日は山田詠美の『姫君』を手放すことにした。

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(表紙がカッコイイのよ〜)


この本の空気感は覚えている。
山田詠美特有のちょっとイキった感じがあるのに、なぜか静かで、痛みにも似た切なさがある。

中でも『MENU』ってお話が大好きで!
主人公の時紀(トキノリ)って男はあんまり性格がよくなくて。笑
余裕があってスマートだけどふざけてて、闇を抱えてる感じで魅力的なんだよね。

義理の妹から、

「さっき、泳いでるの見てた。真夏の湖を、あんなに暗く出来る人は知らないよ。見てるだけで怠くなった。トキ兄は、女を横になりたくさせる人だね」

って言われてて、まさにそんな感じです。

んでも、結構読み尽くしたし、本棚から取り出して文を目で追って「ああ···」ってしたいほどではない。
だから、手放す。空気感はもう覚えてるから。


同じ山田詠美でも、『放課後の音符』はまだ持っておきたいんだよね。
『姫君』と同じくらい何度も読んだのに。

この違いはなんだろう。

たぶん、『放課後の音符』には幸福感やきらめきがあるからだと思う。
女子高生の女の子たちの憧れや成長が、読んでて心地よいのよね。

ということで、私が本棚に残したい本は、

・読んでて心地よい
・本棚から取り出して、目で追いたい(逆にそれがめんどいのはもうNGかも)
・スっとはいる文章

でした。
この調子でエイヤーと勢いづけます!!


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