見出し画像

音響の核:ミキサーとは

どーも、やもとです。
今回は音響業務になくてはならない存在、まさに「音響の核」を担うミキサーについて書いていこうと思います。ミキサーでどんなことができるのか、どのような機器なのかをご紹介していきます。

1.ミキサーとは

まずはここからですね。
そもそもミキサーって??と、なる方もおられるでしょう。ミキサーとは「mixing console(ミキシングコンソール)」の略で、これを省略してミキサーと言っております。音響さん同士の話し合いでは「コンソール」とか「卓」と呼ぶほうが多いような気もします。そしてどんな機器なのかというと、

・複数の音声信号を電気的に加算、加工し出力する音響機器

ざっくりいうとこんな日本語なのかなぁと思いますが、実際は私の文章能力では書ききれない多彩な機能と役割をはたしています。
音響業務にはバンドやクラシック、CDの再生やVTR動画の音声など様々な信号を取り扱わなければいけません。レコーディングでももちろん使用されていますし、ラジオでもテレビでも、今の時代なら動画配信するためにご自宅にある方も多いのではと思います。
PAさんはドラムだけでも実はマイク10本以上使用したりしています。そこで全ての音声信号をまとめ、バランスを調整し、その催事に適した音を作り届けるためミキサーを使用しているわけです。

2.ミキサーの種類

次にミキサーの種類についてですが大きく分けると2つです。

・アナログミキサー
・デジタルミキサー

アナログミキサー

画像1

ミキサーが出てきた当初はすべてこの形でした。マイクから入力されたアナログ信号(電気信号)を受けて、ミキサー内で「アナログ信号処理」をします。調整つまみが1つ1つ目に見える形で表にでており、ぱっと見で全体像がわかるような見た目です。
が、大きなミキサーになればなるほどこのつまみの数とフェーダー(音量を調整する一番下の部分)の数がとんでもないことになるので、酔ってしまいそうになります。私も久しくアナログ卓での作業はしておりませんが、メリットも当然あります。まず、ミキサーの基本的な音声信号の流れを理解している方であれば初めて扱う機種でもすぐに操作できるでしょう。直感的に操作でき素早い対応が可能です。操作間違いも少ないのかなと思います。音響さん以外で使用される場合や、ホテルや会館などでプロがいない場所などは、アナログ卓のほうが触りやすいでしょう。
しかし、PA業務として使用する際は後でお話しするデジタルミキサーのメリットがすさまじく今の時代アナログを使用するのは強いこだわりがあるかないか!と考えます。アナログでしかだせない「音の質」は存在します。これがPAする際、その催事に適していると考える方はアナログミキサーをあえて使用する大きなメリットですね。

デジタルミキサー

画像2

もはや見た目がかっこいい、と思われた方。音響さんになりましょう!
デジタルミキサーも年々進化をとげ、この写真のようにディスプレイもつき様々な個所が光輝く高性能マシンへと成長しております。近年のコンサートはじめ様々な音響現場においてほぼデジタルミキサーを使用しているといってもいいです。メリットは多すぎてあげきれないんですが、まずアナログ信号をデジタル信号に変換して「デジタル信号処理」を行うことにより、ノイズの影響を受けにくくなっています。
専門的な用語になりますがイコライザー(EQ)やリバーブ(REV)類の機器も別で用意しなければならなかったのが、デジタルミキサーには内臓されているものが多いということ。これにより音響卓のスペースがより確保できるようになりました。
さらに大きなメリットとしてはミキサーのデータを保存しておける・呼び出せる・作成できるということです。同じアーティストの情報を保存し次の会場での調整時間の短縮。瞬時にかわる編成・バランスの変更を呼び出し1曲ごとに作り上げたパラメーターを変更したり。前もってデータを作り現地音響さんに渡して作業効率をあげたり。アナログでは不可能な機能です。
その拡張性も幅広く様々な用途に対応できる組み合わせが多岐にわたっています。
デメリットはといえば、とにかく操作が複雑。理解をしっかりとしていないと関係のないマイクの調整をしていたり、他の音響機器を故障させてしまう大きな事故につながりかねません。メーカーによっても操作感は違ってくるので幅広く勉強しておく必要があります。
もうひとつは高額であること。アナログミキサーにくらべ圧倒的に高価なものが多いです。ぽんぽん買い替えれるものでもないので、購入するときにしっかりと調べ比較し、使用目的にあったものを選択することが大事だと思います。

3.今回のおさらい

・ミキサーとは複数の音声信号をまとめ調整し送出する機器。
・アナログとデジタルがある。

以上で今回の内容は終了です。
書ききれないことも多かったですがまた取り上げていけたらいいなと思います。長くなってしまいすみません・・・。
ではまた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?