エルフの女騎士がオークに捕まって屈辱を味わう話

こうなることはわかっていた。
爵位だけが取り柄の無能上司をブン殴った結果、単騎でオーク軍中枢に放り込まれたら、すぐに捕まることくらいは。

「さて、お前ら!好きなように楽しむがいい、ブヒヒッ!」
オーク軍の司令官が去り、牢に残されたのは拘束された私と若いオーク数名。

女捕虜が辿る道も、当然わかっている。慰み者だ。
醜いオークに汚されるくらいなら、潔く――

と、私が決断するよりも先に、盛大なため息が聞こえた。

「なあ、どうする? 本当にヤんないとダメか?」
「当たり前だろ……上官命令だぞ?」
「俺、故郷に婚約者がいるのに……」

若手オークのつぶやきで、事情を察した。
上官の変態趣味に、嫌々付き合わされているわけか――

「ふざけるなッ!!」

思わず怒りが爆発した。

「貴様ら、それでも男か!
 己の尊厳を踏みにじられて、なぜ我慢する!」

オーク兵たちがおろおろと顔を見合わせる中、私は言い放った。

「貴様ら。クーデターを起こすぞ」

【つづく】

#逆噴射小説大賞 #逆噴射プラクティス

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