小動物臨床獣医師の仕事
こんにちは。
ママさん獣医師のやみぃです。
今回は、小動物臨床獣医師である、私の仕事について書こうと思います。
この記事を通じて、小動物臨床獣医師の仕事をちらっと覗いてみてください。
前回の『出産と小動物臨床獣医師』の記事はこちら。
小動物臨床獣医師とは
小動物臨床獣医師とは、いわゆる「ペットのお医者さん」です。大部分の人が思い浮かべる獣医師の仕事だと思います。
主な仕事は、
ペットの診察、予防、治療、検査、手術です。
私が勤務している動物病院は、一次診療施設で、いわゆる町の動物病院です。
ちなみに、二次診療施設とは、大学病院など専門性が高く高度な診療を行う施設のことです。
一日の流れ
一次診療施設での、一日の流れは以下の通りです。
・外来診察開始前: 入院の診察、治療、検査
・外来診察(午前)
・休診時間:手術、預かりでの検査、入院治療
・休憩(仕事が終わらず、満足に取れないことも)
・外来診察(午後)
・外来診察終了後: 入院治療、カルテ記入
また、子宮蓄膿症(子宮に膿が溜まる病気。死亡率が高いです)などの緊急で手術が必要な外来が来た場合、夜や外来と並行して手術を行います。
合間時間を使って、事務作業や、カルテの記入、勉強をします。
似ている仕事
臨床獣医師は、探偵や研究者に似ていると感じます。
オーナー様に症状を聞き、診察して、検査してデータ(証拠)を集めます。そのデータ(証拠)をもとに、病気(犯人)を見つけます。
その後、病気に対して治療をし、良くなったか結果を見て、自分の診断の評価をします。
新人のうちはデータ集めが上手く行かなかったり、病気に結びつかなかったりが多かったです。
しかし最近は、「これ聞いた?」「これ検査した?」と他の先生に突っ込まれなくなりましたし、病気をあげられるようになりました。
また、本人が辛さや症状を答えてくれない、という面を考えると、小児科医とも似ているかもしれません。
大変なところ
動物は辛さや症状を答えてくれません。そして、症状を隠してしまうことがあります。
オーナー様から聞いたこと以上に、状態が悪いことは割とあります。
そうした声なき声をみつけて、状態をオーナー様に説明する必要があります。
命を扱う現場ですので、かなり責任を負いますので、精神的な負担は大きく感じます。
また、手術や外来が立て込むと休憩が取れなかったり、肉体的な負担が大きいです。
動物の命を救う現場ですが、死に向きあう現場でもあります。オーナー様の希望で、やむを得ず安楽死をすることもあります。
動物が大好きだから、となれる仕事ではないなと思います。
オーナー様やスタッフとのコミュニケーションも大切です。
私が苦手な分野で、それを避けて公務員になったのですが、なぜか今はこの仕事をしています。
でも、社会人になって思いましたが、どんな仕事でもコミュニケーションは必須です。
避けては通れない分野ですので、今では人並みにはコミュニケーションを取れていると思います。
好きなところ
直接お礼をいただけるところが、励みになります。
公務員時代は、市民との関わりがほとんどなく、影で活躍する仕事でしたから、直接お礼をいただく機会がほとんどありませんでした。
また、自分が懸命に治療をした動物が元気になって、オーナー様も喜んでいる様子を見ると、もっと頑張ろうとやる気になります。
そして、勉強や技術に天井がないので、どこまででも技術を上げることもできますし、専門的になることもできます。
公務員は仕事が数年ごとに変わるため、業務に必要な範囲で勉強がストップします。公務員時代よりアクティブに、好きな分野を探求することができるようになりました。
以上、私の仕事を紹介させていただきました。
この記事を通じて、小動物臨床獣医師の仕事を少しでも知ってもらえたら嬉しいです。
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