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住宅街散歩メモ

子を預けて、例によって大きな公園を少し散歩した後、また通った事の無い道を通って駅の方へ向かった。車通りの多い道の歩道を歩きながら、どの辺りで曲がろうかな、と住宅街に入っていく道を覗き込む。何と無くここがいい気がする、と思った道を右に折れた。

家自体は比較的新しいように見えるけれど広い庭と大きな木々に囲まれて昼でも暗い、人の住んでいる気配の希薄な一軒家があった。庭にはとても太いケヤキの木があって、特別な樹木として登録されているらしく幹にはワイヤーでプレートが取り付けられていた。
少し歩くと、最初の一軒家よりも更に鬱蒼と繁る木に覆われた家があった。こちらは見るからに空き家で、庭には少しゴミが放置されていた。私はこういう古い家や空き家を見付けるとちょっとテンションが上がるのだけど、両隣のピカピカでオシャレな一軒家の人たちは多分嫌だろうな、と思った。偶然出会うのと、毎日目にするのとでは大違いだ。夜とか絶対怖いだろうし。
それから鉄柵の中、玄関まで短いけど石畳がある昭和っぽいちょっとレトロな一軒家。この家は真っ赤なポストが入口に立っていた。あの、何て言ったらいいんだろう、カマボコを縦に引き伸ばしたような形で、手前にフタがパカンと開くタイプの。ご丁寧に「POST」と打ち出してある、真っ赤な、丸めた英字新聞が放り込まれているイメージの。映像や写真では見たことがあっても、中々実際にこのタイプのポストを設置している家って日本では少ないんじゃないだろうか。いいなぁ。

アジサイの花はまだまだ咲いてはいるけれど段々萎れたり枯れたりし始めていて、今はあちこちでノウゼンカズラの花が目に付く。鮮やかだけど少し柔らかなオレンジ。何処かの家の庭では真っ白なサルスベリも咲いていた。花や緑の鮮やかさに、もう夏を感じる。まあ6月も気付けば後半だしね。

ところで住宅街を歩いていてたまに気になるのだけど、めちゃくちゃ新しいオシャレ〜な一軒家なのに、表札のフォントが勘亭流?みたいな家、「何で??何でそのフォント??」って思ってしまう。
…余計なお世話なのは分かっているのだけど。
何でかな…太くて読みやすいから…??

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