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距離感って難しい

今日は天気が良かったので子を連れて公園に行った。幼稚園か保育園の子たちが沢山いて、他には私と同じようにベビーカーに子を乗せて来て遊ばせている人が何人か居た。
少し前も同じような事を書いた気がするけど、公園での他の親子との距離感というのが難しい。今はこんなご時世だしあんまり必要以上に近寄らない方がお互いのためかなと思ってそうしているが、そうでなくても私は人見知りでコミュニケーション能力が著しく低い人間なので多分この状況じゃなくてもどうしたらいいか分からなかった気がする。
子供同士が興味を持って近寄ったりしたら、母同士は顔を見合わせてふふふ、ってなって「おいくつですか?」みたいになるんだろうか…自分がそれを出来る画が浮かばない。最初の会話は出来たとして、その後の会話が続く自信が無い。
…ママ友?ええ、勿論居ませんよ。

昔から人との距離感というものがよく分からないな、と思う。
時には距離を取り過ぎて非社交的な奴になってしまうし(いや、実際非社交的なんだけど)時には無駄に距離を詰め過ぎてしまう。

大学時代、同じ専攻の子が授業の後に周りの友達に今度演奏会があるから良かったら観に来て、と声を掛けていた。私は授業で顔を合わせれば会話はするくらいの感じで特別仲が良かった訳ではないのだけど、突然「○○(←私)も良かったら来てよ〜」と声を掛けられた。正直自分にも声が掛かると思っていなかった私はかなりテンパった。そして演奏会の日にちを訊いた後、事もあろうにその場で「その日なら行けるかも」と返事してしまった。
今思えば、「バイトとか予定入ってるかもしれないから確認してみるね」とか何とか言ってその場は濁せば良かったものを、馬鹿正直に行けると言ってしまった。
そして私は当日観に行った。彼女の演奏はそれは見事だった。でも私はクラシックに詳しい訳でも何でもないので曲目をよく知っている訳でもないし「上手だなぁ」という感想が浮かぶくらいのものだった。そして恐らく見たところ、同じ専攻の見知った人はその場には居なかった。更にちょっと気不味い事に座った席の直ぐ近くに、彼女が声を掛けたのであろう、学科の教授が座っていた。ここでもまた馬鹿正直に、向こうは多分気付いていなかったのに態々「こんにちは」と挨拶してしまった。
演奏会が終了後、一応彼女に声を掛け二言三言は喋ったし「来てくれてありがとう」とお礼は言われたが、私が顔を知らない仲の良さそうな子と楽しそうに喋っていたので私はそこそこで退散した。

声を掛けられたけど行かなかった子達は本当に元々予定が入っていて行けなかっただけかもしれないし、よく覚えていないだけでもしかして公演日が1日ではなかったのかもしれない。だからこういう風に思うのは私の性格がすごく悪いのかもしれないけど、やっぱり「馬鹿正直に行かなくても良かったな…」と帰り道で思ってしまったのだ。お礼を言ってはくれたけど、内心「え、この子ほんとに観に来たんだ?」って思われたんじゃないか、と思って激しく後悔した。実際の彼女の心の内は知りようがないので、もしかしたら観に行った事を純粋に喜んでくれたかもしれない。でも私は未だにあの時の事を思い出す度、「間違えたなぁ」と思ってしまう。
彼女にしたら顔を合わせた人たちみんなに声を掛けて、来てくれたらラッキーくらいのノリだったのではないかと。
そう言えば私は軽音楽のサークルに入っていて学外のライブハウスでも年に何回かライブをしていたのだけど、あんな風に同じ学科や専攻の子達を気軽に誘った事なんて一度も無かった気がする。…そういうところにも人間性の違いをめちゃくちゃ感じてしまう。

いちいち人と関わるのに緊張して距離を取り過ぎて無愛想な奴だと思われるのも嫌だが、変に義理立てしたりして距離を詰め過ぎて「何だこいつ」と思われるのも嫌だ。
頭の中に適度な距離感をジャッジしてその都度指示してくれる小人を飼いたい…。
こういう事をぐちゃぐちゃ考えてる事自体ハイパー自意識過剰だという事も、分かってはいるんだけどね…。


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