見出し画像

無言通り越してちょっと野生化している

今日実家から紅ズワイガニが2杯届いた。
毎年シーズンになると親が既に塩茹でされたカニを送ってくれる。有り難い。

地元は日本海に面した県なのでこの時期にはスーパーの鮮魚コーナーにもよく紅ズワイガニが並んでいる。本ズワイガニはあまり獲れないのかよく知らないけど、紅ズワイガニの方が馴染みがある。
実家ではちょくちょく食卓に並んだ。生の物を買って来て茹でたてを食べる事も多かった。
大皿にドンと1杯。お店のように脚に切れ目が入っていたり包丁で殻が削いであったりはしないし蟹スプーンも無い。添えてあるのは上手く身が出なかった時に押し出す用の割り箸だけ。バキバキと脚をもいでは折って食べていくストロングスタイルである。

今の家にはそこまで大きい皿は無いので脚は根本だけキッチンばさみで切ってから皿に盛った。お酒を飲みながらムシャムシャ食べるカニは最高に美味しい。実家に居た頃は小皿に身を出して、ある程度たまったところでほんの少し醤油を垂らして白米と一緒に食べるという事もよくしていた。これも美味しい。

食べるのが遅い私だが、カニだけは旦那より食べるのが速い。脚の身が出にくければ端を噛んで割る。脚を食べ終えたら甲羅を開けて、カニ味噌をスプーンで掬って食べる。あとは節を1つずつ剥がしながら中に詰まっている身を食べていく。
黙々と食べ進めていると旦那に「お前すごいな…」と言われた。旦那の地元も海に面していて海産物の多い県ではあるが、余りカニを頻繁には食べなかったのかいつも甲羅を食べる段になると手間取っている。私は少し謎の優越感に浸りながら、旦那の甲羅を開けてあげた。

薄手のビニール手袋をして食べていたが、夢中で食べている内に殻の突起で穴が空いたのか最後には手袋の中が汁まみれになっていたので手袋は意味を成していなかった。
カニを食す時の難点が、しばらく手に匂いが残ることである。お湯と石鹸で洗っても直ぐには消えない。

まあ、あの美味しさの前には、安い代償だ。
(破れない手袋を買えばいいのでは?)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?