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菅野由弘:星群II

菅野由弘さんの「星群II」はトルレイフ・テデーンさんと小川典子さんによる「日本のチェロ」というCDに収録されていて、僕が菅野さんの名前を知ったのもこのCDでした。

菅野由弘: 星群 II - チェロとピアノのための
生野裕久 : Z - パラフレーズ
武満徹 : オリオン
諸井誠 : チェロとピアノのための「オルドゥル」 Op.18
平井康三郎 : さくらさくらによるパラフレーズ

小川典子&テデーン「日本のうた」

チェロとピアノのエネルギーがすさまじい、スケールの大きな二重奏曲だと思います。実際に弾いてみると、チェロもピアノも大変な体力と精神力を必要とします。リサイタル二曲目に持ってきて大丈夫か?

先日、菅野先生にリハーサルを聴いていただき、「もっとチェロとピアノがぶつかり合うように」というアドバイスがありました。がんばります

菅野さんの作品には宇宙に関する曲が多いです。
1953年生まれの菅野さんは、小学生の時に人類初の有人宇宙飛行(ガガーリン)、中学生の時に月に着陸(アポロ11号)というのをリアルタイムで体験しており、「当時宇宙は夢だった」とおっしゃっていました。

この星IIにも、壮大な宇宙への憧れが詰まっているように感じます。

宇宙空間に飛び交う巨大隕石の群、それらは集合し、やがて一個の星となる。
ピアノが作る空間的な鏡の中を、チェロが軌跡を写しながら浮遊し飛翔する。
空間のキャンパスに、響きの塊が置かれて行き、確固たる位置を得た後、空間と一体になる。そんな姿を想像しながら作曲の筆を進めた。チェロとピアノの響き合いが一つになり、「更に大きな何か」を写し「もっと遠く」に飛び去って行くことを願っている。

菅野由弘

山澤慧チェロリサイタル
邦人作曲家による作品集 第3回
2023/10/7(土)17時開演(開演時間ご注意ください)
トーキョーコンサーツ・ラボ

野平一郎:BATT(2012)
菅野由弘:星群II(1997)
西村朗:カラヴィンカの歌(2017)

吉松隆:遠くからの3つの歌より「ふるさと」(2017)
野平一郎:錯乱のテクスチュアIV(2003)
高橋裕:乱声(2017)
西村朗:オード(2012)

チェロ:山澤慧
ピアノ:大瀧拓哉

一般4000円 学生2500円(当日券各500円増し)80席限定

お申し込みは下記URLか、山澤まで。

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