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犬にアボカドはダメ?結論はまだ分からず

犬にアボカドはダメ!という話があります。かと思いきやアボカド成分の入ったフードもあるのです。手作りご飯派やアレルギーの多いわんちゃんと暮らす飼い主さんにとっては関心が高いのでは?と思います。


ペット栄養学会誌に学会記事として

私は2022年にペット栄養管理士なる資格を取得しており、現在も会員です。学会誌が送られてきて、最近のペットの栄養などにまつわる論文などが掲載されています。そこでイヌへのアボカド給与についてという記事がありました。


ざっくり説明すると

ことの発端は2009年の禁忌食レビューについて1994年発表のBuoroの論文を引用し、「果肉、種子、葉は人以外への給与は絶対に避けるべき」というような記事が出たようです。しかし2023年には同じBuoroの論文を引用し、大量に食べると膵炎や呼吸促拍、など死亡の可能性がある。とニュアンスが少し変化しているのです。

種子はダメ!!
これは普通に詰まって危ないからです。犬は種子(ナッツ)で中毒を起こすものがあるので、あえて与える必要もないような・・・。カカオは少量でも中毒になりますし、マカデミアナッツは量は不明ですが、中毒になる・・・しかもどの成分が作用するのかは不明のようです。


お散歩中の拾い食いも心配ですが

アボカドの成分ペルシンが影響してる?

アボカドにはペルシンという成分があり、皮に多く含まれている。アメリカのFDA(日本の厚生省みたいな所)では鳥・ウサギ・うま・やぎ・ヒツジに対してsevere(厳しい)毒性を持つが、イヌ・ネコに対してはmild(軽度)な毒性と表記している

アメリカや北米ではアボカドの種を詰まらす警鐘はしていてもイヌネコに対してのペルシンの中毒性について、はっきり注意喚起している団体は無いようです。

アボカドフード・オイルにペルシン無し!?

ペルシンが中毒を起こすかはまだよく分からないものの、アボカドが入ったフードにはペルシンは検出されず、熱加工などで分解してしまうようです。

結論は?

ペット栄養学会の記事の結論は生のアボカドを主食並みに大量に食べると膵炎になる可能性がある。としつつも、重篤な問題が起こる可能性は比較的低いと考えられるが、毒性量がはっきりしないので、積極的には推奨できないとの事でした。人間に対してはアボカドはメリットの大きい植物ですが、悪影響を受ける動物が意外に多くてびっくりしました。


ペット栄養管理士という資格は取得まで時間がかかるうえに、国家資格でもなんでもありません。費用対効果は良いとは言えませんが、この学会誌を見るだけでも為になります。英語の論文を読むことを思えば学会誌に載ってる記事は読みやすくなっています。興味が出た方、ペット栄養管理士目指してみます?





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