オランダ移住、無数のトラブル勃発中

2024年初夏、オランダでの包丁販売と研ぎ関連ビジネスのために勇んで日本を出発したものの、予想外のトラブル続きで今だに現地でビジネスを始められていない。
このことを忘れないように、そして、似たような境遇の方の参考になるかもしれないと思い、これをnoteで記録することにした。

そもそも私はドイツでの修士号を使ってオランダのOrientation Year Visaという制度を使い、現地でビジネスを始める予定だった。申請は現地オランダで完結し、申請直後に本許可が下りるまですべての形態の労働が可能な臨時許可証が渡航から2週間から1ヶ月でもらえるはずだった。
これに際して起きた大量のトラブルを以下時系列にまとめてみた。

6月

  • 6/3 Orientation Year Visa申請の予約のためにIND(オランダ移民局)に電話。しかし日本か滞在許可を持っているドイツで申し込まないといけないと言われる(嘘)

  • 6/7 ベルリンのオランダ大使館でビザ申し込み。申請は1週間で受理され大使館よりINDに申請書を送るようにメールが届くと伝えられる(嘘)

  • INDの電話センターに問い合わすも、私自身の個人情報にはアクセスできず、Webサイトに記載されている情報を繰り返すのみ

  • 6/18 結局大使館からは結局連絡がこずINDにDHLで紙の申請書、同時にEメールでデータ版も送付

7月

  • 7/24 DHLの追跡によると申請書の入った封筒は破損され、私の住所に送り返されたとの報告を受ける。しかし追跡情報と異なり封筒は帰ってこず。

  • 7/28 再度INDに申請書を送付し、約2週間後到着

8月

  • 8/18 ついに申請が受理され担当者と繋がる。

  • 8/20 ビザ受け取りのためパスポートをDHLでオランダ大使館に送る。

  • 8/28 送ったパスポートの追跡状況が1週間以上更新されず、DHLに調査依頼を送る。

9月

  • 9/13 DHLより郵送物紛失の確定のお知らせ受理(嘘)

  • 9/20 デュッセルドルフの日本大使館で新たなパスポート申し込み

  • 9/29 新パスポート入手

10月

  • 10/1 ベルリンのオランダ大使館でのアポで、パスポートがベルリンのオランダ大使館に実は届いていたことが判明。本来ならビザがパスポートに押されすぐに送り返されるはずだったが、謎の理由で大使館で1ヶ月以上放置されていた。さらにパスポート番号が変わったこととシステムの不具合により、ビザ受け取りに合計でさらに1月以上かかると伝えられる。

  • 10/3 ドイツのオランダで大使館での申し込みを取り下げ、メールのやり取りを通じてオランダのINDで直接Orientation Year Visaに申し込みを始める。2週間以内に現地で臨時の滞在許可証が得られると伝えられる。←現在ここ

トラブルまとめ

  • INDによりオランダではOrientation Year Visaに申し込めないとの誤情報を伝えられる。

  • オランダ大使館によりビザ申し込みの誤った手順を伝えられ、2ヶ月ほど受理が遅れる。

  • DHLがパスポートを紛失したと誤った報告をする。

  • INDもオランダ大使館も、窓口の電話番号では担当者と直接繋がれず情報の真偽や手続きの確認ができなかった。

ややこしくなるため書かなかったが、日本から戸籍謄本を取りたり度重なる長時間のバス移動など、当初想定していなかった余計な出費も相当に嵩んでしまった。

今回の教訓

  • 役所の人間の言っていることはその真偽を常に疑う。役所の公開しているすべての情報源を把握し、ずれがある場合は担当者が間違っている可能性が高い。

  • DHLのシステムを信用しない。

  • 役所に行ったら担当者の連絡先を必ず聞き、すぐに連絡や質問ができるようにしておく。

これはドイツでも経験したことだったが、連絡先が代表の窓口だとテキトウな対応をされる可能性が高い。直接担当者と連絡を取れるようにすることが極めて大切だ。人にもよるが他人事で無責任な仕事をしている人が多い印象なので、簡単には信じないことが大切だと思った。

現在はしっかりした担当者に対応してもらっており2週間以内で許可証が得られるとのことで一安心だ。しかしこの4ヶ月半何が起きているのかよくわからず、問い合わせてもまともな連絡が返ってこない、誤った情報を伝えられる、しかも挙句の果てにはパスポートがなくなるという状況から多大なストレスを感じていた。

ビザ申し込み関係と家探し、滞在させてもらえる友達の家への移動のため、5-10時間程度のFlixBusによる移動は優に10回を超えた。
滞在は、元々いたフライブルクの学生寮とケルンの友達の家の10箇所に及んだ。先が全く見えず予想外のトラブルが次々起こり、収入もなくどんどん蓄えがなくなっていく中、家に泊めてくれる友達がたくさんいたということは非常にありがたかった。また、フライブルクではWEBサイトを集中して完成させられたため、全く時間の無駄だったというわけでもない。

まだスタートラインにすら立っていないのに心身、経済的に消耗してしまった。
来週からは滞在許可証受け取りと引き続き家探しが始まるので、友達の家で少しゆっくりしながら備えている。


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