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お味噌

子どものころ、家の味噌汁は塩辛くて、あまり好きになれなかった。まれによそ家の味噌汁を飲むと塩辛くない。

春先になると、味噌屋から味噌玉が届く。廊下の並べて少し寝かせる。そのあと、樽に詰めると思うのだが、そのあたりの記憶はない。樽の中で麹菌が発酵し味噌ができるが、それを1年間使うので、味噌の色がだんだん黒くなり、味も濃くなってくる。

減塩が叫ばれるようになると、味噌玉をやめて、量り売りの味噌を買うようになり、塩辛い味噌汁を飲むこともなくなった。現在では、パック詰めの味噌が売られている。

信州には、全国的に味噌を出荷するメーカーはいくつかあるが、味噌玉をつくってくれる味噌屋をあまり聞かない。しかし、松本の萬年屋は味噌玉から味噌をつくっているらしい。ほかにもあるようだが、味噌玉を購入する家庭はないと思う。


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