【教員の不祥事〜処分。教育委員会の対応に思う】
今回は私が山梨県の教育委員を務めていた時のお話…。
3月末は年度替わりの月であり、どんな訳か学校の先生の処分案件がまとめて下されることが多い。
「学校の先生とお巡りさんの中に、誰一人悪い人がいてはいけない!」
青臭い私の持論である。
県の教育委員長とかやっていると、夜間事務局から突然電話が掛かってくることがある。平委員の時はなかったのに委員長となると緊急連絡が多い。そしてその内容はあまり楽しいものではない。
📞事務局「委員長さんはお知り合いも多いので、もうご存じかも知れませんが…(なに?その前フリ)、先ほど警察から連絡があって◯◯高校の先生が万引きで捕まったそうです」
📞私「ほうほう、万引きはいけませんね!出来心だって? 絶対違うし💢」
事務局はこの時点で事件の公表を避けたいため、私に同意を求めてくる。
「事件が確定した後、処分を決めてから公表したいと思いますがよろしいですか?」
彼らも鬼ではないので、鼻から隠ぺいするつもりもないし、当事者の弁明もしっかり聞く。しかし民間ならまず事件発生を公表して再発を防止する。そして全容が確定した時点で処分を検討する、こんな感じだろう。
教育委員会はすべて終わった後、事件と処分を公表して終わりにしたいのである(教育委員会ばかりではないかも)。
そして事件の公表はいつも金曜日の夕方・年末・年度末の休日前と異動前。新聞記者はその学校や教育委員会へ取材に行けない時を狙う(笑)。
✅盗撮カメラが見つかりましたが、犯人は生徒で被害は出ていません。生徒の将来も考えて内々で済ませたいのですが…【ダメ~!】
✅先生が酒気帯び運転で逮捕されました。警察の処分を待って教育委員会の処分をしたいと思います。【ダメ~!】
✅セクハラ行為をしていた教員の処分は停職一カ月というこでなんとか🙏🏻
【ダメ〜!遡って処分】
教員の処分はすべて「前例」に従う。そして警察の判断(逮捕or書類送検等)が出てから後出しジャンケンする。「こりゃダメでしょ!」と思っても「戒告」程度で済まされることが多い。
公務員を懲戒免職にして退職金まで取り上げてしまうことは、それまで勤め上げた実績をも否定することになり、後々裁判で揉めるそうだ。揉めごとは処分側の出世にも響く。
加えて学校運営を自主性に任せる「私立学校」は教育委員会の管轄外であるためブラックボックスである。
ただメディアに漏れると不思議と処分は一段階重くなる(誰がチクるの …笑)。
処分の会議資料はA4ペラ一枚、それじゃ処分を決定する教育委員には何にも分からない。そして「過去の同様の事例から、今回の処分は◯◯が適当」と書いてあり、そこへ誘導される。
「そんな訳にいくかい💢」
なんでも「ストレスが原因」で片付けていたら再発防止にはならない。それにストレスを減らす策は検討されない。
事実の公表で記者会見するのは主に課長クラスであり、重大事案でない限りトップは謝罪しない。そして矢面に立たされた課長さんは翌年出世する(笑)。
よく「第三者委員会」を設置して問題を調査することがあるが、この人選にも問題あり。イジメ問題だからと言って、おかあさん弁護士を座長にすればいいってもんじゃない!私にはそのお役は最後まで回ってこなかった。
「先生も人間だから、中にはそういう(悪いことをする)人が一定数出てしまうのは仕方ないことだ。「民間の犯罪率より先生の犯罪率はずっと低い」と言われたことがある。
比率の問題じゃない!
悪いことをしたら
①認めて
②謝って
③償う、
そしてまた ④やり直す!
これが私が学校で教わった「社会のルール」です。
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【私はこんな人間です】
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